「GENT 812SH s」開発者インタビュー
|
|
シャープが描くシニア向けケータイの新しい形
|
|
|
シニア向けケータイというと液晶画面の下に3つのボタンという印象がある。しかし、シニア層をメインターゲットに今夏発売された「GENT 812SH s」には、それが無い。その開発意図をシャープ 通信システム事業本部 パーソナル通信第二事業部 事業部長の栃原宏昭氏と同事業部 商品企画部 部長の山本信介氏に聞いた。
|
栃原氏(左)と山本氏(右)
|
――GENTを開発するにあたって、なぜ812SHをベースにされたのでしょうか?
山本氏
812SHはPANTONEケータイとして20色展開し、ご好評いただいたのですが、そもそもなぜそのPANTONEケータイをベースにしたのかというと、“シンプルで使い易い”という端末としての素質のよさということがあったからだと思います。その生まれの良さは、きっとGENTがターゲットとしているユーザーにも親しんでいただけるはず、ということで812SHをベースにしました。
PANTONEの持っているポップでカラフルなイメージに対して、GENTの趣をどう味付けしていくのか、加えてキーの押しやすさや文字の読みやすさなど、GENTとしての使い心地の良さに特に配慮して開発しました。
――他社のシニア向けケータイを見ていると、液晶画面の下に3つのボタンが付いていることが多いのですが、GENTは違いますよね?
栃原氏
ユーザーは本当に機能を絞ったシニア向けケータイのようなものが欲しいのか、自分たちも携帯電話をちゃんと使える、でももっと見やすいほうがいい、字は大きいほうがいい、というユーザーがたくさんいるんじゃないか、と考えました。そのような方々に向けて作ったのがGENTです。
|
GENT 812SH s
|
――たしかに、両親にシニア向けケータイをプレゼントしたら、「馬鹿にしてるのか、まだそんな歳じゃない」と怒られたというような話も聞きますね(笑)。
山本氏
そうですね(笑)。シニア向けケータイが登場した当初であれば、そのような端末作りがミートしていたのかもしれませんが、そこからこれまでの間に携帯の浸透度が高まるとともに、ユーザーの世代もまたシフトしてきているという実態があります。押し付けがましくないように、いかに“使い心地の良さ”をご提供できるか、という辺りのバランス感を世に問うてみた、というつもりです。
しかし、他社さんがやっているような、ノイズリダクションや、こちらの声を聞こえやすくするような技術的な進化、さらに着信したときにどのボタンを押せばいいか光って知らせたり、カメラの撮影時に次にどんな操作をすればいいかガイドを出したり、使いやすさを高めるためのノウハウといったところには、我々としても大変注目しています。
――GENTのシリーズ化はどうでしょう?
栃原氏
当社としては、その方向でソフトバンクさんと検討をしていきたいと思っております。今回のような路線で本当にいいのか、また違った切り口のものがいいのか、といったところも含めて議論が必要だと思います。
山本氏
少なくとも一過性のブームで終わらせるようなものではありません。やはりGENTのような使いやすさがスタンダードに、定番になっていくという風にしたいですね。
――本日はお忙しい中、ありがとうございました。
■ URL
製品情報(ソフトバンク)
http://mb.softbank.jp/mb/product/3G/812shs/
製品情報(シャープ)
http://www.sharp.co.jp/products/sb812shs/
■ 関連記事
・ 表示文字が大きいシャープ製「GENT 812SH s」
・ ソフトバンク、シャープ製「GENT 812SH s」を21日発売
・ ユーザー層ごとに個性を変えた4モデル
(湯野 康隆)
2007/09/19 11:10
|
ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
Copyright (c) 2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.
|
|
|