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「W61K」担当者インタビュー
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女性をターゲットにしたスタンダード端末
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KDDIから発売された「W61K」は、女性にターゲットを絞ってコンパクトに仕上げられた京セラ製のWIN端末だ。女性が持ちやすい幅にこだわり、イルミネーションは落ち着いた雰囲気で整えるなどスタンダード端末として仕上げられている。
W61Kについて、京セラ 通信機器関連事業本部 マーケティング部 マーケティング課の川居 伸男氏に話を伺った。
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京セラ 通信機器関連事業本部 マーケティング部 マーケティング課の川居 伸男氏
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――まず「W61K」のコンセプトについて教えて下さい。
ターゲット層は20~30代の女性で、“普段使い”をコンセプトに使い勝手を重視した端末です。ワンセグに対応していませんが、その分コンパクトなボディに仕上がっています。ユーザーが多様化する中ではこういう提案も受け入れられるのではないかと思います。
auの「フレンドリーデザイン」に対応し、使い勝手の基本としてのデザインをサポートしています。春モデルの中でフレンドリーデザインに対応したのはW61Kだけではないでしょうか。
――フレンドリーデザインの要件は難しくなっているのでしょうか?
文字サイズやフォントなども要件に入っていますね。項目が細かくなっている印象はありますが、対応を前提に開発すれば、できない内容ではありません。W61Kはスタンダードな端末だけに、このあたりもフォローしなければいけないと考えました。
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幅が約47mmとコンパクトなサイズ
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――女性向けのコンパクトな端末という面で、もう少し薄いボディにするという考えはありませんでしたか?
京セラとして考える、いわゆる“ベストスリムゾーン”というものは、ターゲット層により異なってくると考えています。W53Kの薄さなら30~40代男性にとってのベストスリムゾーンですね。今回は女性向けの端末ということで、薄さよりもコンパクトなサイズを目指しました。W44K、W53Kの流れとはまた少し違う、新しい提案になっていると思っています。
端末の大きさについては、サイズの異なるモックアップを作って調査を行なったのですが、男性はポケットに入れることが多いので薄型を求める一方、女性はバッグの中に入れることが多いので、薄さよりコンパクトさを求める傾向が顕著に表れました。幅47mmというサイズは、女性の手で持ってしっくりとくるサイズを主眼に選んだ結果で、持ち心地の面にもこだわっています。
――ボディの幅は狭めですが、キーサイズは大きめに確保されていますね。
キーが大きいだけで押しやすいという印象を与えるのですが、W61Kではさらにクリック感を柔らかめに設定し、メールをよく使う女性が打ちやすいように調整しています。
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LEDにより、フロントパネルの3辺に模様が浮かび上がる
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――フロントパネルのイルミネーションが一番の特徴でしょうか。
イルミネーションもそうですが、デザイン的には表面のパネルも特徴になっています。表面処理をカラーごとに変え、セレニティーピンクはピンクとシルバーの淡いグラデーション、グリマーホワイトはパールやガラスの入った細かい格子模様、バーニッシュブラックは金属調のスピン加工となっています。ピンクのパネル部は指紋が付きにくい表面処理を施し、キーフォントはカラーごとに違うものを選んでいます。
フロントパネルの縁で輝く「カービングイルミネーション」は、ピンクは瑞々しい水玉模様、ホワイトは格子模様、ブラックはカットグラスのようなランダムな模様と、こちらもカラーごとにデザインを変えています。
イルミネーションは女性向けとして重視したポイントで、いかにもLEDという雰囲気を出して派手に光るのではなく、控えめでLEDっぽさのない光り方がポイントですね。着信系では20パターンから設定できるほか、インフォメーションキーとの連動、FeliCaやタッチメッセージのサインなど、いろいろなシチュエーションで点灯できます。
――コンパクトな形状ですが持ちやすさには配慮されている印象です。
オーソドックスな形状ですが、背面の処理を工夫して持ちやすさを重視しています。平均的なケータイの幅といわれる50mmから3mm縮めていますから、一般的な端末より持ちやすいと感じられるのではないでしょうか。ボディの幅は狭くなっていますが、2.7インチの液晶で、これまでと同等のサイズを搭載しています。基板を実装する面積という観点では、幅の狭い端末は技術的にも難しい面があると思います。電池はこれまでとほぼ同じ容量で、省電力化などから待受時間は伸びています。
――ソフトウェア面でのポイントはありますか?
ボディカラーやデザインと連動したユーザーインターフェイスを取り入れました。ピンクはチョコレートをイメージしたデザインで、ホワイトはプレーンなものを、ブラックはポーカーなどのカードゲームをイメージしたデザインを初期設定として採用しました。ケータイアレンジとして提供しているので、世界観も統一されていると思います。
独自の機能では、写真とコメントを一緒に記録できる「グラフィックメモ」を搭載しています。端末の中だけでの利用ですが、記録のカテゴリ分けもできます。
メール画面でのワンタッチの文字サイズ切替は、京セラとして初めて搭載しました。そのほか、受信ボックスの容量拡大などの拡充も行なっています。
auのいくつかの機種に搭載されたフェイク着信は、これほど反響があるとは予想していませんでしたね。女性を中心に評価されているようですが、女性のケータイの使い方に配慮している機能であることが評価されているのかもしれません。W61Kでは、フェイク着信中にガイダンスが流れるといった細かな機能も追加しています。
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角が丸く、持ちやすさに配慮されたという珍しい(?)充電台
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――ほかに注目のポイントなどがあれば教えて下さい。
パッケージに同梱の充電台ですが、この部分も今回検討を重ねました。例えば、充電台に置いた状態でメールや通話をしたいといった要望があるので、W61Kの充電台はセットした状態で端末を使うことができ、充電台も持ちやすさに配慮した形状にしてみました。ストラップをたくさん付けている端末でも充電台にセットできるよう、ストラップホール周辺の空間には余裕を持たせてあります。
――本日はどうもありがとうございました。
■ URL
製品情報(KDDI)
http://www.au.kddi.com/seihin/kinobetsu/seihin/w61k/
製品情報(京セラ)
http://www.kyocera.co.jp/prdct/telecom/consumer/w61k/
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(太田 亮三)
2008/02/20 11:21
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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