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P700i
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P700iは、QVGA液晶やメガピクセルカメラを搭載しながら、「FOMA最軽量」を実現した端末だ。3色のラインナップは、基本的な外観は同じものの、それぞれ異なる質感に仕上げられている。
普及モデルとされる700iシリーズで、パナソニック モバイルコミュニケーションズが目指したものは一体何か、商品企画を担当した大平 秀曉氏と、デザイナーの定別當 毅氏に話を聞いた。
サイズが一番のポイント
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商品企画を担当した大平 秀曉氏(左)と、デザイナーの定別當 毅氏(右)
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――P700iのポイント、特長を教えてください。
大平氏
FOMAで最軽量となるコンパクトさ、薄型ボディという点に一番注力しました。携帯電話はどんどん多機能化されていますが、「ベーシックに使いたい」と言う方も多く、そのような方々に向けて、シンプルでスマートなFOMAを商品化するという考えに基づいています。
定別當氏
プロジェクトとして、「最軽量を目指していく」ことを掲げていましたので、小さく薄く見えるよう、徹底的にやっていきました。P901iと比べると、ディスプレイ側ボディの周辺を面取りしていますが、見た目のコンパクトさを演出することを狙ったほか、握りやすさなども考えました。非常に基本的な手法と言えますが、その基本をきっちりと押さえて、スタンダードな印象を与えながら、カラーごとに異なるテクスチャーを採用しています。我々としては“真面目”な機種というイメージですね。
大平氏
カタログサイズ(高×幅×厚)上、P901iと同じ大きさなのですが、実際に手にとっていただけるとジャケットがない分、P700iの軽さが際だってよくわかると思います。ぜひ店頭で触っていただきたいですね。さらに、面取りすることで、P901iと比べて内部設計は大きく変更されています。
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ディスプレイ側ボディの周囲は、面取りされている
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外観以上に軽く感じるP700i
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幅広いユーザーにフィットする形に
――ピンク、シルバー、ブルーの3色が用意されていますが、どういった考えで作り上げられたのでしょう?
大平氏
各色ごとにターゲットユーザーを想定しました。ブルーはスーツを着用するようなビジネスマン向け、ピンクはこだわりを持った女性、シルバーは最もベーシックなカラーになります。幅広いユーザーに向けて開発したわけですが、既に携帯電話は個人にとってこだわりがある存在になっています。色展開の中でそれぞれのターゲットユーザーにフィットするような色と質感を提供する点が新しい試みです。
携帯電話が買い替え中心になり新しさが求められていますが、新しさと、幅広いユーザーに許容して頂けるところで、どうバランスを取るか、苦労しました。
定別當氏
基本的なデザインの考え方として、「よりパーソナライズさせる」ことをキーワードとしました。私はP901iのデザインも担当したのですが、カスタムジャケットはその1つの方法です。900i/901iシリーズは、先端機能を求める方に向けたものですが、P700iは、メールや電話など基本的で必要な機能で良いというユーザーや、コストにシビアな方に対して作り上げた製品です。開発当初、「従来よりもユーザーにフィットする端末にしていこう」ということになり、ターゲットユーザーを明確にしたわけです。
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ビジネスユーザーをイメージしたブルー
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花のレリーフが印象的なピンク
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ヘアライン加工でベーシックなシルバー
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さまざまな試作デザインで、「パーソナライズ」を追求したという定別當氏
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携帯電話へ積極的にアプローチする方にとって、カスタムジャケットは楽しめる機能ですが、P700iの開発にあたっては「自ら取り替えるカスタムジャケットには敏感に反応しないユーザーに対して、どのようにパーソナライズすれば良いのだろう」と悩み、その結果、3色それぞれ異なるテクスチャーを採用しました。
ピンクには花のレリーフが刻まれていますが、デザインを作りあげる段階で「レリーフはどの程度の大きさが良いのか」「数は多いほうが良いのか、さりげないほうが良いのか」と、数多くの試作デザインを出しました。また背面ディスプレイの向きも縦長にしていますが、横長のものはどうなるのか、検討したこともありました。
大平氏
ピンクに関しては、女性デザイナーに相談するなど、男性としての主観が入らないよう、どういったデザインにすべきか検討を重ねましたね。
定別當氏
ラインナップされた各色は王道と言えるものですが、今まで色でしか表現されてこなかったデザインに対して、三者三様のテクスチャーとレリーフによって、より一層ユーザーにフィットするものを提供しようということになりました。P700iは、カスタムジャケットとは違う、当社なりの“パーソナライズ”に対する答えなのです。
1つのシリーズとしての「P901i」と「P700i」
――パッと見た印象がP901iと似ていると感じます。ターゲットユーザー層や開発思想が異なることはわかったのですが、それがユーザーに伝わるかどうか、どうお考えなのでしょう?
定別當氏
確かにより差異をつければわかりやすいとは思います。ただデザインから見れば、「P901iとP700iを1つのシリーズとして見て欲しい」という考えもあります。カスタムジャケットの有無という差はありますが、その他の部分が明確に別れていないことで7色のラインナップになると。1つだけ、シルバーは基本色という意味合いがあるため、両機種に用意しましたが、そういう考えもあって、P700iのカラーバリエーションはP901iと重ならないようにしました。店頭ではP901iとP700iを1つのシリーズと見て選んでいただければ、デザイナーとしては嬉しいところです。
――カスタムジャケットを採用するという選択肢はなかったのでしょうか?
大平氏
論議はありましたが、「よりコンパクトに」という方向性に注力しました。(開発していた時期には)「FOMAは大きい」というイメージがありましたので、P901iとP700iで、当社のブランドイメージとしてコンパクトさを伝えたかったのです。液晶ディスプレイを小型化したり、機能を削ったりすればコンパクトなボディを実現できるかもしれませんが、サイズを重視しながらも、現状の携帯電話としての基本的なスペックを盛り込むという点がこだわった所です。
――ありがとうございました。
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発話・終話ボタンに色付けされたのは、電話としての使い勝手を向上させるためという
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背面ディスプレイに表示される時計。初期設定では、フォントが各色ごとに異なっている
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■ P700i 製品情報(NTTドコモ)
http://www.nttdocomo.co.jp/p_s/products/foma/700i/p700i/
■ P700i 製品情報(パナソニック モバイルコミュニケーションズ)
http://panasonic.jp/mobile/p700i/
・ QVGA、メガピクセルカメラ搭載でFOMA最軽量の「P700i」
・ ドコモ、「N700i」「P700i」を3月11日発売
(関口 聖)
2005/03/08 11:07
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