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総務省のNTT法見直しを議論する会合に4キャリア代表が参加、それぞれの主張を展開

KDDI社長とNTT社長が直接問答する場面も

 総務省の情報通信審議会 電気通信事業政策部会 通信政策特別委員会は13日、第10回会合を実施し、今後の情報通信インフラの将来像について意見が交わされた。

 会合では、専ら「NTT法の見直し」に関する議論がなされ、構成委員のほか、NTT(持株)代表取締役社長の島田 明氏とKDDI 代表取締役社長 CEOの髙橋 誠氏、ソフトバンク 代表取締役社長 CEOの宮川 潤一氏、楽天モバイル 代表取締役会長の三木谷 浩史氏が参加し、各社の意見を説明し議論された。

通信政策として確保すべき事項

 委員会では、これまで「2030年頃に目指すべき情報通信インフラの将来像」などを論点として議論されてきた。

 たとえば、通信サービスが採算不採算地域にかかわらず「全国に届く」ことや、事業者間の公正競争を確保するなど「低廉で多様なサービスが利用できる」こと、国全体の基礎研究の推進による「国際競争力の確保」、漏れの無いセーフガード措置による「経済安全保障の確保」を、通信政策上確保すべき事項であるとした。

 そのうえで、NTT法に関して、現状では問題点も多いとしてNTT法の見直しに関しても議論されている。

NTT 島田社長「NTT法の役割はおおむね完遂」

 NTT 島田社長は、基本的な考え方として、NTT法の在り方の議論にあたっては、将来にわたる国民の利便性向上と我が国の国際競争力、産業力強化を目的として議論してもらうのが需要とコメント。

 ユニバーサルサービスの提供責務については、音声通話サービスのユニバーサルサービスも統合し、固定回線だけでなく、無線(モバイル回線)や非地上系ネットワーク(NTN、HAPSや衛星などによるもの)などにより、コストミニマムに広い範囲でサービスを享受できる仕組みを実現することが必要とした。

 また、「各地域に最も適した方法で、最も適した事業主体が担う仕組みとすることで、国民がより広いエリアで多様な手段で享受できる環境を実現すべき」とし、この責務をNTT以外の事業者にも求めていく考えを示した。

 なお、適した事業者が存在しないなど、提供主体が存在しない地域では、「必要十分かつ過大でない交付金制度の実現」や「無線や非地上系ネットワークなどを含めた柔軟かつコストミニマムな提供手段の導入」などの条件が揃えば、NTT東西が責務を担っていく考えとした。

 続いて、NTT法で定められている「研究開発推進責務・普及責務」について、研究成果の開示義務は経済安全補償や国際競争力強化の支障となるため撤廃すべきと説明。推進義務に関しては、義務の有無にかかわらず、研究開発を継続的に推進していく考えを示した。

公正競争条件は、電気通信事業法で規定

 島田社長は「光ファイバー、電柱、管路などについては、電気通信事業法において公平公正に貸し出しすることが義務付けられている」と指摘したうえで、「東西の公正競争の確保は、ルールを遵守して公平に提供している。NTT東西とNTTドコモの関係について、NTTとしては、NTT東西とドコモを統合する考えはないが、担保措置が必要ということであれば、電気通信事業法でNTT東西への『移動体通信事業やISP事業への進出禁止』や『NTT東西とドコモの統合禁止』を規定してもらっても構わない」と考えを述べた。

 また、外資規制についてはNTTだけでなく主要通信事業者を対象とする法律で実施することを検討すべきとし、「NTT法でNTTだけを守っても無意味」と主張した。

 プレゼンでは「NTT法の役割はおおむね完遂」としており、NTT法の「固定回線をNTTがあまねく提供する義務」については、固定回線とブロードバンドのユニバーサルサービス提供義務とし電気通信事業法への統合、研究開発の推進と普及義務については、先述の理由から廃止、外資規制についても廃止、公正競争条件は電気通信事業法で定められた内容を堅持すべきとまとめられた。

KDDI髙橋社長「NTTは政策理念を反故にしてきた」

 KDDI 髙橋社長は、自民党の提言案に触れ「納得できるものではない。(全国の)181社をはじめとする地域の事業者や国民の声が反映されていない中、廃止を前提とすることには強い違和感がある。オープンな場でしっかりと議論を重視していかなければいけない」とコメント。「25年度を目処にNTT法の廃止を附則に明記するという考えは不適切だ」と考えを示した。

 自民党の提言について髙橋社長は「研究成果の普及義務や取締役選任など、(NTT法の)改正のなかで対応できることについては、いち早く議論を終結してNTT法の見直しを進めれば良い。しかし、いかにNTT法の見直しが国際競争強化に資するかという点については、もう少し具体的な内容を示していただいたほうがよいと思う」とした。

 「GAFAMへの対抗」のために必要だという考えについては、プレゼン資料を示した上で「かなり違うレイヤーの話をされているような気がする」とし、どの部分が強化領域になるのかを明確にして段階を踏んではどうかと意見を述べた。

NTTの特殊性を考慮すべき

 髙橋社長は「あらためて、NTTの特殊性を考慮すべきだと思っている。設備面での特別な資産は、公社時代の設備投資など25兆円あまり、社会インフラとしての公社から継承した特別な資産などもある。こういう特別な資産を持ちながら、特殊法人であるNTTが一般民間の企業になっていく主張について、もう一度しっかりと見定めた方がよいのではないか?」とコメント。地域サービスへの影響や、安全保障にも影響するところだとし、慎重な議論を求めた。

 また、「NTT法を廃止しても国民生活に与える事項や各種認可事項は担保可能」としていることに対し「すでにNTT法に規定済みのものを廃止にする意味がないのでは。担保してまで廃止する意味はどこにあるのか?」とコメント。髙橋社長は「NTTはNTT法廃止によって、やはりもう一度NTTグループとしての一体化、あるいは再統合、独占回帰を狙っていらっしゃるのかなと思わざるを得ない」と指摘した。

NTTの分割分離は「公正競争条件整備に向けた議論のなか進められた」

 髙橋社長は、「公正競争条件の整備に向けたNTT法の在り方については、1988年のNTTデータが分離され、92年にドコモが分離、その後長距離通信会社と地域通信会社の再編成を経てこのような形(今日のNTTグループ)になっている」とする一方、「NTTの独占解消のために、通信市場の競争促進に向けたあるべき姿が議論された多くのものが反故にされてきた」と主張。

 審議会の議論なしに「ドコモの完全子会社化」がなされたことや、持株会社制度の導入で再編成を骨抜きにされている点、審議会による議論なしにドコモとNTTコミュニケーションズの一体化がなされているとし「今までの競争政策に対して、議論されないまま逆方向に動いている」と指摘した。

 髙橋社長は、NTT 島田社長のプレゼンについて「今までのNTTの社風が大きく変わったとあらためて感じた。特殊法人としてのNTTについて、今まで本当に業界をけん引されてきたとリスペクトしていた。しかし、(NTT法廃止のような)主張が非常に強いものから、今の段階でNTT法の在り方について再度議論し、廃止と言うことを議論するのであれば、議論すべき時期に来ていると思う」とコメント。

 KDDIの主張として「NTTが国際競争力をつけるためには、NTT法の改正だけで十分対応できる。担保措置をとっての廃止については、すべてNTT法に書かれている内容であるため、廃止する必要は無い。『NTTが純民間になりたいために色々と障害がある』ということであれば、今の段階でNTTの在り方をしっかりと議論して、今の特別な資産、資本分離まで含めて議論するのは一つの方向性である」とコメント。

 今回の議論については「今ないがしろにしてしまうと、5年、10年先、我々電気通信事業自体に大きな影響を及ぼす。是非とも十分な審議をお願いしたい」と委員に呼びかけた。

ソフトバンク 宮川社長「臆病なまでに恐れ、慎重な議論が必要」

 ソフトバンク 宮川社長は「NTT法の廃止には反対と表明させていただく」と明言したうえで、「なぜNTT法の一部改正ではなく廃止でなけれなならないのか?」「なぜ『2025年を目処に』ということにこだわっているのか?」の問いについて、未だに明確な理由が示されていないと指摘。

 「困っている部分を改正することで事足りるのに、廃止にこだわり、これだけ重要な議論を期限を切ってやる理由はないと思っている。国民の資産を危険にさらしてまでも2025年にこだわるのは『別の意図』があるのではないかと邪推してしまう」とし、慎重な議論を促した。

 宮川社長は、13日の一部媒体に掲載されていたという「(NTTの)澤田会長が『絶対に歩み寄らない利害関係者』として、我々(KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルなどの代表者)のことを定義されていたが、全くの誤解」と、やることすべてに反対しているわけではないと主張。「唯一無二の国家基盤であることに起因する、国家存続に関わる問題である」ことを提言しているとし、「通信事業を営むお互いに、当事者として国民、日本の将来を真剣に考えて、今まさに声を上げなければならない」とした。

 NTTの「本来業務を全うする責務」と題し、宮川社長は「NTT法第1条に規定されている目的は『現在かつ将来にわたり不変である』」とし、本来業務を全うする責務は、継承した特別な資産を安定的に運用することと規定されていると理解していると説明。一方で、電気通信技術に関する研究については「開示は不要」とし、一部改正でよい旨をコメントした。

 また、利益のみを追求し過大なリスクを負うことは、「本来業務」への影響が懸念されるため「特別な資産の譲渡担保提供の禁止」規制については維持が必要と指摘。担保権が行使されることがあれば「国家存続の危機に値する重大事故になる」とし、これらの制限は必要である認識を示した。

 外資規制については、「特別な資産の重要性を理解する株主による安定的保有が必要」とし、意識が希薄ないわゆる“物言う株主”による営利の追求により「本来業務」が全うできないことも想定されると指摘。「特別な資産は国民のものでありまして、永続的に保有され、明確に運用がなされる体制を整えるべき」とし、外国資本の総量規制や、政府による株式保有の義務、新株発行の際の総務大臣の許可は継続していただきたいとした。

 役員選任にあたっては「特別な資産の意義を理解し、その保全を使命とする強い精神と志を持った人物であるべき」とし、日本で納税義務を有する役員が望ましいとコメント。

 宮川社長は、唯一無二の特別な資産を含む通信インフラの未来や通信主権確保のために、(NTT法廃止により)NTT自身や利用する国民が多大なリスクを負うことは許容されないとし「臆病なまでに恐れ、慎重な議論が必要」と述べた。

アクセス部門の完全資本分離

 一方で、もしNTTを対象とした構造規制ができない場合について、宮川社長は「NTTからアクセス部門の完全分離が必須」と主張。「NTTが特殊法人という位置づけが、もうどうしてもいやだと言うことであれば、特殊法人に該当するアクセス部門のみ別会社化して『国有化』あるいは『各事業者による共同経営』とする」旨を提案した。

 NTT 島田社長のプレゼンについて宮川社長は「NTT法の役割はおおむね完遂した」という発言について「私はぞっとして聞いていた。特別な資産を預かり、次世代に引き継ぐという使命感に終わりはない」と危機感を示した。加えて島田社長の発言を「当事者意識が希薄と感じる発言であった」とした上で、「NTT法の役割から退きたいのであれば、アクセス部門の完全資本分離はやはり必須である」と指摘。

 NTTグループ内には、NTT法の規制を受けない会社が多くあることに触れ「これらの会社では自由にビジネス展開は可能だと考えている。それにもまして、NTT(持株)、NTT東西でグループ一体経営で新たなビジネスと言うことであれば、アクセス部門の完全資本分離は必須」とした。

 質疑においても宮川社長は「IOWNというものが半導体まで発展するような議論がされているとしたら、半導体は本当に上下左右相当売れる事業体であるため、国民の通信をベースにやってはいけない」とコメントしている。

楽天モバイル 三木谷会長、「NTTと与党との関係性」にも疑念

 楽天モバイルの三木谷会長は、「NTT法を廃止するのであれば、アクセス部門を含めた完全分離が必要である」という意見に「全く同感」とコメント。楽天モバイルとしても「(NTT法の見直しに関する)問題は、極めて大きな問題。どうして与党も含めて拙速に廃止ということにこだわっているのか、ほかに意図があるとしか思えない」と指摘した。

 三木谷会長は、Z世代や一人暮らしのユーザーのなかではスマートフォンが重要になっている時代であると示した上で「スマートフォンのビジネスは、すべてNTTが保有している特別な資産の上に独占的に成り立っている」とし、国としてしっかりと管理していく特別な法制度が必要である、そのためにNTT法をキープ(維持)する必要があるとした。

 通信について「道路が基本的人権であるように、通信は道路以上に大きな人権。財布や銀行、学校、将来的にはお医者さんにもなる、投票にも活用されていくだろう」としたうえで、これらの基盤がすべてNTTの特別な資産の上に成り立っていると説明。

 通信事業者の使命を「できるだけリーズナブルで高速な、制限のないネットワークを国民に提供していく」とし楽天がモバイル事業に参入したと説明した後、「NTT法により、(NTTの特別資産への)アクセス権がしっかりと担保されているから参入できた。極論を言うと、もしこれがなければ、おそらくリスクが高すぎて我々は参入しなかった」と主張し、NTT法廃止の議論は「重大な問題であって、単に通信事業者間のつばぜり合いではないということを認識してほしい」と会合の委員や国会議員などに呼びかけた。

 NTTがもつ「特別な資産」について三木谷会長は、「NTT東西は、基本的に国から引き継いだ設備投資額25兆円、現在の価値に換算すると40兆円という特別な資産の上で成り立っており、しっかりと継承していく責務がある」と指摘する。

NTT法は組織のルール、事業法は設備貸出のルール

 三木谷会長は、NTTが主張している「電気通信事業法に盛り込むことでNTT法が廃止につながる」という理論について、NTT法は「行政法」であり、組織のルールを決めるもので、「産業法」である電気通信事業法とは「全く意味合いの異なるもの」と指摘。NTT法を廃止するのではなく、NTT法の改正を慎重に議論すべきで、「25年廃止ありきというのは、大変大きな違和感があり反対する」とコメントした。

ドコモの完全子会社化「どさくさに紛れて通ってしまった」

 三木谷会長は、もしNTT法が廃止となるなら「ドコモはグループ外に再び戻る、固定アクセス部門は国有化あるいはそれに準じた形にするのが適切」とコメント。

 三木谷会長は、ドコモがNTTの完全子会社となった経緯について「そもそも、ドコモが完全子会社化されたプロセスも、『どさくさに紛れて通ってしまった』と思っている。1990年の政府措置や92年の郵政省およびNTT自身が「NTTのドコモ出資比率低下」の条件を発表しているのに、正式なプロセスを経ることなく完全子会社化されたことも遡って議論をするべきである」と指摘。

 今回の議論についても「防衛力強化の財源の確保のためということでプロジェクトチーム(PT)が結成されたが、その中に、通信の専門家がほとんどおらず、途中から防衛財源の話から国際競争力の強化と議論がすり替えられて進行してきた」とし、PTの議論の進め方自体にも「極めて違和感がある」と説明した。

 三木谷会長は、NTTグループの政治献金に関しても一部で報道されていると指摘。「NTTの政治献金は禁止されているが、実際にはドコモなどグループ会社を使い、2019年から多額の政治献金がなされている。与党との関連性もあるのではないか。違法行為なのではないか」と指摘。続けて「政治的なさまざまな想いが与党側にあり、それをもとに強引な形で『25年NTT法廃止ありき』を規定する必要があるのか。ほかの政治的意図を感じざるを得ない」とし、NTTと与党との関係性についても疑念を投げかけた。

外資規制に対する考え方

 委員からの質疑でNTTに対し「外資規制についてメリットもあると思うが、どのように考えているのか?」と質問があった。

 NTT 島田社長は「経済保障上の問題から、外資規制が必要にあるという点では、重要な通信事業者はやはり同じような規制をかけるべきという認識。モバイルサービスのユーザーデータなどは非常に重要な国民の財産であるため、NTTのものだけ守っても守りきれないと認識しており、もっと幅広いインフラ系のところも本来はかけていくべきではないか」と回答。

 また、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルへは「電気通信事業は、安全保障の観点から特別な資産の保有にかかわらず外資規制が必要であるという見解もなり立つと思うが、どのように考えているか?」との問いにKDDI 髙橋社長は「安全保障の観点から外資規制は非常に重要。NTTが持っている特別な資産と我々の電気通信事業者の設備と、レイヤーが2つあるので、安全保障のためには(NTTの)特別な設備が重要ということを理解してもらいたい。一方で、我々が持っている資産も守っていかなければならないと思うが、規制については国際貿易上の関係もあり、簡単なことではなく慎重な議論が必要」と回答した。

 ソフトバンク 宮川社長は「ソフトバンクは、外国の投資家からの投資もかなりある。これを否定するのが日本なのかと別の問題になってしまう。『外国の資本を受け入れないような国』であるべきではないと思い、我々への外資規制には反対」と、楽天モバイル 三木谷会長は「日本が通信事業に関して外資規制をかけることになれば、当然NTTを含めた日本の企業が海外に出て行けなくなる。国家安全保障で考えれば、通信機器のレイヤーまで考えることが極めて重要」と回答した。

KDDI髙橋社長がNTT島田社長に質問

 会合の中で、委員から「2025年にNTT法が廃止という言葉が出てくるだけでユーザーは不安に思う。どう考えているのか?」とNTT 島田社長に質問があった。

 島田社長は「2025年にNTT法を廃止するなんて私どもが言っているわけではなく、自民党の政務調査会が出した報告書に書かれていること。ですから、私どもが言っているわけではない」と発言。

 これに対し、KDDI 髙橋社長は「非常に島田さんからいい話を聞いた。25年(の廃止)を決して求めているわけではない。これはNTTさんのご意見であるという風に、非常に前向きな我々としてもありがたい話を聞いたなというふうに思う」とコメント。

 続けて「NTTが今の段階で役割を果たしたという発言に対して、非常にみなさん不安を持っていると思う。我々も同じように役割がありながら、特別な資産を持ちながらNTT法を廃止することに対し非常に疑問を持っている。我々としてもNTTの国力に対する貢献が非常に重要で、技術開示の問題だけでなく、NTT法を改善する形で対応すべき。25年度にこだわらず、しっかりとこの審議会の中で議論させていただくという方向性で非常に良いのではないかと思うがいかがお考えか?」とNTT 島田社長に質問した。

 NTT 島田社長は「25年にやるというのは、私どもも申し上げていないというのは、事実言っていないので、言っていないと申し上げている。一方で、自民党与党がそういう発言をされていることについては、それはそれで尊重しなければならないことだと思っている。当然、この審議会の中でも与党の発言は意識されて議論されていることが前提だと認識している」と回答。

 続けて「議論が成熟すれば進めてもらえるのはありがたい。私どもは廃止ありきで申し上げているわけではない。従来から公正競争については従来通りやっていく、ユニバーサルサービスについては、事業法の中に立て付けられているので、そこにNTT法の40年前に決めたものを新しい形に吸収させていければいいと思う。研究開発に関しても、技術開発の観点からするとやはりない方がありがたい。そういうものが結果としてNTT法の第3条の責務がなくなるのであれば、それの付帯条項に関するものも必要なくなるのではないかという風に申し上げている」とコメントした。