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エヌビディアによるアーム買収断念、ソフトバンクGはアームの上場目指す

 ソフトバンクグループとエヌビディア(NVIDIA)は、NVIDIAによるアーム(Arm)株式の取得を取りやめると発表した。Armは株式上場に向けて準備することになった。

 NVIDIAによるArm買収は2020年9月に発表。最大400億ドルでの買収に合意していたが、1月下旬、欧米における規制をクリアできず、NVIDIAが買収を断念したと報じられていた。

 ソフトバンクグループとNVIDIAが発表した文書によれば、規制上の大きな課題があったため、契約を解消することにしたと説明。NVIDIAが前払いした12.5億ドルはソフトバンクグループの2021年度第4四半期で利益として計上される。NVIDIAは20年間のArmライセンスを保持する。

 ソフトバンクグループでは、2023年度3月期中のArmの上場に向けて準備していく。

NVIDIA 創業者/CEO の Jensen Huang(ジェンスン・フアン)氏のコメント
Arm には明るい未来があり、私たちは今後数十年にわたり誇りあるライセンシーとして支援し続けます。Arm は、コンピューティングにおける重要なダイナミクスの中心にいます。私たちは1つの会社にはなりませんでしたが、Arm と密接に連携していくつもりです。孫氏が Arm に行った多大な投資により、Arm CPU はクライアント コンピューティングだけでなく、スーパーコンピューティング、クラウド、AI、ロボティクスにまで活用の範囲が広がりました。Armは次の10年で最も重要なCPUアーキテクチャになるでしょう。
ソフトバンクグループ代表取締役 会長兼社長執行役員の孫 正義氏のコメント
「Arm はモバイル革命にとどまらず、クラウド・自動車・IoT・メタバースなどにおける技術革新の中心となり、第二の成長期に入りました。これを機に Arm を上場させ、更なる飛躍をしたいと思います。二つの素晴らしい企業を一緒にしようとした NVIDIA の Jensen と彼の優秀なチームに感謝するとともに、彼らの成功を祈っています。