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ソフトバンク孫氏、Arm売却報道に「選択肢のひとつ」

 ソフトバンクグループの孫正義代表取締役社長は、11日の決算説明会のなかで、グループ傘下の英Armの株式を手放すと報じられていることに触れつつ、「もともと再上場を目指していたが、興味があるという相手も現れた。Armの価値を売却することも選択肢のひとつとして、検討を開始している」と語った。

 同社では、2016年7月、Armの買収を発表。Armは、スマートフォンのCPUの中核となる製品を開発する企業。自社工場は持たず、半導体メーカー向けに、スマートフォン向けチップセット(SoC、System On a Chip)を設計するために必要なデザインを提供している。

 買収時には「人類の未来に関わっていける」と語っていた孫氏だが、Arm株式については、たとえば2018年5月の決算説明会で、「5年後、7年後にもう一度上場させる」と説明したこともあった。

 今回(2020年8月)の決算説明会のプレゼンテーションにおいて、孫氏は「もともと2023年に再上場を目指していたが、興味があるという相手も現れた。一部、または全部のarmの価値を売却することも選択肢のひとつとして検討を開始している。もうひとつの選択肢は、当初の2023年に上場することを前倒しして、来年か再来年に上場するということ。ぎりぎりまでどういう選択肢がベストが、相手もあるため、両方にらみながら粛々と交渉を続けている」と説明した。