スタパ齋藤のApple野郎

今年はAIの超進化と「ケーブル内蔵」充電器時代だった!? 俺的2025年振り返り

 2025年も残すところ14日程度ッ!!! 本連載も2025年は今回が最終更新ッ!!! ということで今回は本連載内で取り上げてきた物事をふり返ってゆきたいッ!!!

 なんだかんだ言っても、今年はAIに明け暮れた感が強い1年だった。俺の場合は仕事のツールのひとつとしてもワークフローに組み込まれているし、これからも多用しそうだし、あの強力な技術はやはり一瞬で人々の生活を変えつつあるんだなぁと、この年末に実感している。

 2025年の冒頭にもAIをネタにして記事を書いている。AI生成の「指ハートの女の子」画像で年始挨拶がしたいとし、AI(Midjourney)にそんな画像を生成してもらったが、2024年末ではイマイチな結果しか得られなかった、という記事だ。

2024年12月にMidjourneyに生成させた「指ハートの女の子」画像。厳密に見ると、ほぼ全部失敗している。まあギリギリ「ツカエる」のもあるが、成功率は10~20%かそれ未満。「これは成功としておこう」という画像でも、指の数や形状がおかしかったりするので、レタッチや合成で不自然さを解消する必要がありそう。

 で、同じようなプロンプトを使い、やはりMidjourneyに生成させたのが下のもの。ついさっき、2025年12月11日の夜に生成させた。

2025年12月にMidjourneyに生成させた「指ハートの女の子」画像。ごく一部にヘンな画像、よく見ると指に違和感がある画像もあるが、「ツカエる画像」生成の成功率は90%近いように見える。

 1年経ったMidjourneyは苦手だった手指生成も克服しつつあるようだ。……そうそう、最近のMidjourneyは、素材画像の生成でもかなり実用的になってきた。

 たとえば以前は……えーとやはり2024年頃だったと思うが、ちょっと前は「ノートPC」や「デジタルカメラ」の画像を生成させると、ノートPCは背面から見た様子しか生成されず、デジタルカメラもレンズ側からのイメージばかりが生成された。

 これは恐らく、世の中に出回っているノートPCやデジタルカメラの画像がメーカーロゴが見える側から撮ったものが多かったからだと思う(広告写真が学習もとだったと想像される)。

 でも今年のいつ頃だったかよく覚えていないが、そういう「意固地な生成」もしなくなった。さっき生成させたら↓このとおり。

前出の生成画像と同様に、スクリーンショット右側にはプロンプトが書かれているが、こーんな雑なプロンプトで「そういうのでイイよ~」というノートPCやデジタルカメラの画像が生成されるようになった。

 ほかにも、そういう事例がたーくさん。画像生成AIもまた、加速的に進化していて、以前に増して「超ツカエるツール」へと成長しているのであった。

モバイルバッテリーもUSB充電器もケーブル内蔵の時代に!?

 2025年の俺的トレンドの変化として実感&痛感しているのが、モバイルバッテリーやUSB充電器やモバイルバッテリーの「ケーブル」関連。結論から言えば、ケーブル内蔵のモバイルバッテリーやUSB充電器を使うと、もう後戻りできないほど便利で好都合なのであった。

たとえば「Anker Power Bank (20000mAh、22.5W、Built-In USB Type-Cケーブル)」。容量20000mAhのモバイルバッテリーで、22.5Wの急速充電に対応する。直販価格は7490円。Anker独自の便利機構こと一体型のUSB Type-Cケーブルを備え、ケーブルはプラグ部分を引き出して使う。ケーブルのループは意外なほど頑丈で、指を掛けてモバイルバッテリーを吊るように持ち歩くこともできる。ちなみにこの機種、一部シリアルナンバー品で製品回収が行われている。
こちらは「Anker MagGo Power Bank(10000mAh、35W、For Apple Watch)」という、ケーブル内蔵でありかつApple Watch充電にも対応したモバイルバッテリー。直販価格は9990円。

 こういう、ケーブル内蔵型のモバイルバッテリー、充電のためのケーブルを家に置き忘れることがナイというのが最大の利便だ。ケーブルという荷物……ってほどでもないが、携行を気にしておくべきモノをひとつ減らせるというのがイイ。

 本連載では扱っていないが、ケーブル内蔵(とくに巻き取り式ケーブル内蔵)のUSB充電器もヒッジョーに便利だ。最近では巻き取り式ケーブル内蔵のモバイルバッテリーも出ていて、それも使ってみたが、極めて便利である。

 これからはモバイルバッテリーもUSB充電器もケーブル内蔵の時代だッ!!! まあケーブル一体型ということでケーブルの故障があったら……というリスクもあるが、けっこう長く使ってきてそういうトラブルを経験していないので、ケーブル故障リスクは単体ケーブル携行というプチ面倒とのトレードオフとして、やはりこれからはケーブル内蔵品だけを買い求めてゆきたいッ!!!

 とか思う一方で、これまで「便利だな~」と思っていた普通+αの充電用ケーブルとかUSB充電器とか、そういうのは買わなくなりそう。というか、実際にまったく買わなくなった。まあ、ときには必要になるとは思うが、俺的トレンドは「ケーブル内蔵」なのであった。

 まあでも、↑こういった製品も非常に便利で実用的なんスけどね。しかし、より好都合で快適なのは、やはりケーブル内蔵型。上記のような充電器なんかも、そのうちケーブル内蔵になって欲しい気がする。

ずーっと使っている小物たち、生活や仕事の一部になっている

 自分でも意外なほど使い続けているものもある。たとえばサンワサプライのMagSafe対応・両面マグネットスタンド「200-STN082」。

 MagSafeでスマートフォンに吸着し、指を通してスマートフォンを持てたり、変形させてスマートフォンスタンドとして使えたり。スチール面にも強力に吸着するので、変形させ方と磁力を組み合わせてさまざまな用途に使える。

サンワサプライのMagSafe対応・両面マグネットスタンド「200-STN082」は、MagSafeで端末に吸着する多目的スタンドでありアームだ。発売当初のサンワダイレクト価格は2980円だったが、現在の通常価格は2280円になっている。
縦置きのスマートフォンスタンドとして使っている様子。
2つのリング状の部分はどちらもマグネットを内蔵しており、MagSafe端末に強力に吸着するほか、スチール面にガッチリと吸着する。

 コレを買ってから、ずーっと使っている。ほとんど毎日のように使っている。使っている場所はベッドサイドだ。

 ベッドサイドにはスチールのメッシュパネルがあり、そこにマグネット吸着棚をくっつけて小物を置いている。同じようにそのスチールメッシュパネルにこのMagSafe対応・両面マグネットスタンド「200-STN082」をくっつけて、就寝時にiPhoneを吸着させている。

 おもにiPhoneのタイマーを使うために吸着させているが、向きも角度も容易に変えられるので寝ている状態でもiPhoneを都合よく利用できる。iPhoneの着脱も容易なので非常に便利&実用的なMagSafe対応・両面マグネットスタンド「200-STN082」なのである。

 もうひとつ。NVMe M.2 SSD(NVMe接続・M.2インターフェイスのSSD/おもにパソコン内蔵SSDとして使われている)の外付けシャーシ&SSDである。モノについて詳しくは以下の記事に書いた。

使っているシャーシ(SSDケース)は、ACASIS「40Gbps ツールフリー M.2 NVMe Thunderbolt 3/4 USB 4 SSD エンクロージャ (TBU405ProM1/ファン内蔵)」という製品。Amazonで1万4000円くらい。これにKIOXIAなどのNVMe M.2 SSDを入れている。PC内蔵用のSSDで使い続けるとかなり熱をもつが、このシャーシに入れると大丈夫なので安心して使い続けている。
上記シャーシ×2個(もちろんSSD入り)を、仕事机の下に吊って設置している。シャーシの筐体全面から放熱可能になるため、SSDをより効率良く冷やすことができる。

 このSSD&シャーシは、2024年11月からMacに常時接続して使い始めた。また、正確な時期は忘れたが、2025年7月には上の写真のように「仕事机の下に吊ってシャーシの全面から排熱できるようにして」使い始めた。

 そして現在まで、ノートラブルでこのシャーシとSSDを使えている。毎日けっこー使い、どきどき「熱くなってるかな?」と手で触れてみるが、無問題と思える発熱となっている。ときどき、上記記事でも書いている「Macs Fan Control」アプリを使ってSSD温度もチェックしているが、これでも無問題という印象。

 上記シャーシ、購入当初は「ファン内蔵だけにちょっと高いかな」と思ったが、すっごくしっかり放熱してくれる安心感のあるシャーシなので、これまでに合計7個も買って、いろいろな状況下で使っている。まあSSDの処理性能を最大限に引き出せるシャーシではないものの、「スピードより安定性が大切」と考える人にはオススメだ。つっても、そこそこSSDのスピードが出る高性能なシャーシではあるんスけどね。

小物のトラブル、IKEAの引き出し、ChatGPTすご~い! みたいな余談

 もう少々振り返りを。ひとつは、サンワサプライの540度回転するUSB Type-C方向変換コネクターの「500-USB095」について、トラブルのご報告。

サンワサプライ540度回転USB Type-C方向変換コネクター「500-USB095」。USB Type-Cプラグ部が180度曲がるのに加えて360度の回転もする変換コネクターだ。240WまでのPD充電に対応。
USB充電器や端末につなげたUSBケーブルの向きをほぼ自在に変えることができる。ケーブルやUSBポートに無理な力がかからないように使える変換コネクターである。

 コレ、フツーに便利なんスけど、たまーに、USB Type-Cコネクターを裏返さないと充電されない端末があったり、この変換アダプターを使っていると充電されない端末があったりする。具体的な端末名だが、しっかり検証していないので公開は控えたい。

 しかし途中まで検証した結果、この変換アダプターを外すとフツーに充電できたりするので、この変換アダプターの不具合だと思う。

 まあでもほとんどのケースで問題なく使えてるんスけどね。といっても完璧を求めて買ったりするとイラッとする結果となるかもしれないので、そのあたりご注意を。
 あとIKEAの引き出し。安くて華奢だけど、役立ちまくりの、背が低めの引き出し。

仕事机の下に吊ったMac Studio下の空間は高さがなくて普通の引き出しやワゴンを置けなかった。が、IKEA「LENNART(レッナールト)」はジャストサイズで入った。
LENNARTの後方脚には小さなキャスターが付いていて、手前を少し持ち上げて引くなどすれば容易に動かせる。

 このLENNARTという引き出し、机の下にMac Studioを吊って使っている場合、シンデレラフィットする可能性が高いということで紹介した。

 のだが、後に、ウチのいろいろな「ここに収納をつくりたい」けれど「狭くて収納家具が入らない」という場所に、ことごとくシンデレラフィットしたのであった。直販価格1999円だが、メチャメチャ役立つヤツ! なのであった。もちろん追加購入。

 それからChatGPT。普段はそーんなに対話型の生成AIは使っていないが、まあGoogle検索とかで最初にAIモードが出てきてけっこう役立つので使ってるっちゃぁ使ってるが、「これはAIに訊こう」というほどの積極性はない俺である。

 だが、あるとき、ある画家がアクリル絵の具の「リキテックス」について動画で解説していた。しかし、その解説が、なんかこー、情報が偏っていたり、同じ話のくり返しだったり、「ええええ~? プロの画家なのに~?」てな感じの解説だった。

 そのとき「いや、それ、もうちょっとどうにかなるでしょ? 事前もっと調べるとか……あぁこういうのってChatGPTに情報集めてもらえばよくない?」と思った。リキテックスなんて歴史的なプロダクトだし、ChatGPTからの情報が全部正しいかどうかはアレだけど、動画制作時のシナリオの叩き台とかなら簡単に作れるのでは? と。

 そこで「リキテックスについて講演を依頼されたので、リキテックスについていろいろ教えてChatGPT~」とリクエストしてみた。まあ「講演」じゃなくて「動画解説」でもいいのだが、動画とか言うと撮影方法まで言ってきそうなので。ともあれ、そうして得られたのが以下の回答だ。

ChatGPTとのやりとりを示した表示。

 ChatGPTはいつも冗長っていうかクドいほど長い回答を生成してくるので「簡潔にネ」的にリクエストしたら、非常にイイ感じに端的な情報が得られた。冒頭で「ヘンリー・レヴァイン(Henry Levinson)」と生成してきたが、たぶん「レヴァイン」ではなく「レビソン」の書き間違いっていうかハルシネーション発動だと思う。

 ともあれ、ほかはわかりやすいし、正しいと思われる。またこのまま動画によるリキテックス解説の台本になる内容だと思う。さらに詳しい解説をすべきかどうかは動画制作者の判断により、より細かい情報をChatGPTから得ればいいのだと思う。

 なーんだ、先にChatGPTにリキテックスのこと訊いてから、それをモトに動画作れば見やすくウケる動画作れちゃうじゃーん、とか思った次第。ChatGPTツカエるなー、と。

 同時に思ったのは、AIが起因となる「分断」ってこういうトコロでも起きるのかもしれない、ということ。たとえばこのリキテックス解説の例なら、手持ちの知識だけでコンテンツをつくるか、ChatGPTからの情報も使ってコンテンツをつくるかで、コンテンツの質が大きく変わってくる。

 失礼な言い方にはなるが、もっとダイレクトな言い方をすれば、手持ちの知識だけでコンテンツをつくって視聴者などに「なんだ、知らないんだ、ふーん」とナメられてしまうか、ChatGPTからの情報も盛り込んでコンテンツを作って「さっすが、よく知ってるなー、参考になるなー」と視聴者などに思われるか。これは、大きな差になってしまう。

 そういう大きな差が生まれてしまうと、高評価された人のほうがより自分の能力をマネタイズしやすいわけで。そうでない人は儲かりにくいことになるわけで。そういう格差が生まれてそれが分断になっていくのかな、と。

 とくに経験値の少ない人にとっては、AI利用だけとは限らないが、自分の周囲の力をどう借りたりもらったりするかで、進める世界が大きく異なってくるのだと思う。現在だと、そういうシチュエーションで大きく役立つのがAIだろう。

 だってぇ~「リキテックスのこと教えて♪」っつーだけで、上の回答っスよ。半径100mくらいの人間全員に訊いても、たぶんChatGPTのような精度が高く整理もされている情報は得られない、かも、と思う。

 余談だが、いまAI(たぶんGemini)に訊いてみたところ、現代人が1日に得る情報量は、江戸時代の人の1年分、平安時代だと一生涯分とも言われているそうだ。でもAIを使い始めたからすぐにこの100倍とかそういう量の情報量を得まくりになるのかもしれない。

 いやー情報多くて疲れるっスね~。でも得ないでいると格差ができちゃうから。分断になっちゃうから。とか思いつつも世知辛いニャと思ったりする俺なのであった。

 てな感じで、今年も本連載をお読みくださってありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。では、よいお年をお迎えください。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。