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機内Wi-Fiがおトクになる? LINEやGoogleメッセージでのAIチャットの使い方

 台北にあるグーグルの拠点や、サムスンのGalaxy UnpackedにMWCと、2月から3月にかけ、出張が相次いだ。本稿も、3月17日に中国・深センで開催されるOPPOの発表会に向かう機内で執筆している。これだけフライトが多いと、機内で原稿を書く機会がどうしても増えてくる。そのような時に活用するのが、機内Wi-Fiだ。

2月、3月は移動が多く、機内Wi-Fiに接続する機会が増えた

 ただ、機内Wi-Fiの料金は結構な金額になるため、使いどころがかなり悩ましい。以下のスクリーンショットは、現在登場中のANAのプラン。時間制限のないフルフライトが21.95ドル(約3500円)、3時間プランが16.95ドル(約2700円)、30分が6.05ドル(約1100円)といった形で、30分限定でもMVNOの1か月分の料金より高くなってしまう。

 東京から深センへのフライトは約4時間のため、3時間プランを購入すれば済むが、それでも料金は約2700円。衛星通信を使っているとはいえ、ahamoの1か月分に匹敵するのはやはり高い。原稿執筆のために加入すると考えると、“原価率”が頭をよぎってしまい、購入ボタンを押しづらいのが実情である。

使い放題だと3500円、3時間でも2700円かかってしまい、購入するかどうかはかなり悩ましい金額だ

 こうした有料サービスは、ブラウジングやメールの送受信をするのが基本。画像も数が多くなってくると、アップロードなどはできないし、ビデオ会議などに出るのも難しい。最近ではより高速で地上にいるのと同じような感覚で利用できるStarlinkを搭載した機材もあるが、残念ながら現在登場中の機内Wi-Fiの速度はそこまでのものではない。

 と考えると、やはり2700円は高い。一方で、ANAのWi-Fiは、メッセージのみなら無料になっている。プロトコルで判断しているようで、実際に接続してみると、LINEやGoogleメッセージのRCSなどは送受信できた。FacebookのMessengerも利用できる。

 これらのアプリを使って、ブラウジング代わりに調べものができたりすると、無料の範囲でも十分、原稿執筆のための資料として使えるのでは……と思ったら、実際にそのようなサービスがあった。

 LINEやGoogleメッセージは、AIとチャットができるサービスを用意しており、それがメッセージ限定のWi-Fiでも通ることを確認した。比較的最近のことを聞いても、Web検索の結果を踏まえて回答してくれるため、実質的にブラウジングをしているのに近い形の結果を得られる。これは、LINEとGoogleメッセージ、どちらも同じだった。

GoogleメッセージはRCSでGeminiとチャットすることが可能。通常のGeminiと同様、必要な情報を引き出すことができる
LINEも、LYPプレミアム会員向けにAIサービスを用意している。こちらもメッセージ限定の機内Wi-Fiで利用できた

 これなら、あえて細い回線の機内Wi-Fiを有料契約する必要はないかもしれない。実際、AIサービスを機内Wi-Fiのメッセージ限定プランで使えるかどうかやその仕組み、さらにahamoと機内Wi-Fiの料金を比較したここまでの記述は、GoogleメッセージのGeminiに確認をしたうえで記載している。

 チャットサービスのAIを使って検索の代わりに調べものをするというアイディアは、au Starlink Directでもおなじみのもの。現在は一部アプリのデータ通信もできるが、当初はメッセージサービスに限定されていたこともあり、RCSのGeminiを使って電波がつながらない場所に必要な情報を得るというユースケースが紹介されていた。

 衛星を使う限定された通信環境という意味では、機内Wi-Fiもスマホと衛星の直接通信に近いと言えそうだ。

ネット検索も組み合わせて回答を返してくれるため、MWCでの情報もしっかり踏まえていた。これなら、検索の代わりに使えそうだ

 正直なところ、スマホにはGeminiもChatGPTも載っているため、普段はメッセージサービスに組み込まれたAIを使う機会はほぼない。利用頻度が低すぎるため、存在自体を忘れかけていたが、今回、改めて機内Wi-Fiで使ってみて、改めてその利便性に気づくことができた。

 無料でメッセージに限定したWi-Fiサービスを提供する航空会社は多い。筆者が直近で乗った航空会社だと、ANA以外に、ユナイテッド航空、エバー航空、スイス航空などは、すべてメッセージのみ無料で提供されていた。このようなサービスで、メッセージアプリのAIが役に立つことは覚えておいて損はないだろう。