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クアルコム、新チップセット「Snapdragon 8 Gen 3」を発表

 米クアルコム(Qualcomm)は、スマートフォン向けのチップセットとして「Snapdragon 8 Gen 3」を発表した。ソニーやシャオミ(Xiaomi)、ASUS、OPPO、RedMagicなどのスマートフォンブランドにおいて、フラッグシップのデバイスに採用される予定。搭載端末は、今後数週間で発売されるとしている。

 4nmプロセスのSnapdragon 8 Gen 3のKryo CPUは、Primeコア×1(最大3.3 GHz)+パフォーマンスコア×5(最大3.2GHz)+高効率コア×2(最大2.3GHz)のオクタコア構成。「Arm Cortex-X4」を搭載する。GPUは、アップグレードされたという「Adreno GPU」を備える。

 CPUのパフォーマンスは30%向上し、電力効率は20%改善された。GPUのパフォーマンスは25%向上し、電力効率は25%改善されたという。

 マルチモーダルの生成AIモデルをサポートし、デバイス上で高速な処理を実現。たとえば瞬時に画像を生成したり、SNSへの投稿を作成したりできるという。大規模言語モデル(LLM)は最大20トークン/秒で動作する。

 NPU(Neural network Processing Unit、機械学習/AI特化のプロセッサー)の「Qualcomm Hexagon NPU」は、最大98%高速になり、最大40%効率的になった。

 240Hzのディスプレイでは240FPSをサポート。また、「Snapdragon Game 5.2」により、ゲームを最大8Kの外部ディスプレイまでアップスケーリングできる。

 撮影面では、最大12レイヤーでリアルタイムのセマンティックセグメンテーションに対応。動画撮影で不要な被写体を削除する「Video Object Eraser」や、撮影した写真を拡張する「Photo Expansion」も利用できる。

 Bluetoothでは、24ビット96kHzのロスレス音源をサポートする。

 モデムとして「Snapdragon X75 5G Modem-RF System」を搭載し、ダウンリンク最大10Gbps、アップリンク最大3.5Gbpsの速度を実現する。

 「Qualcomm FastConnect 7800」により、Wi-Fi 7をサポート。ピーク速度は5.8Gbpsに達する。