本日の一品

通りがかりに折りたたみ眼鏡の「JINS Half」を買ってしまった

 筆者は中学校時代から遺伝的な強度の近眼で、眼鏡は長年にわたり生活必需品だった。ほぼ年齢的に平均だと思われる一昨年に白内障の手術を受けたが、ディスプレイ作業が多い生活環境を考慮し、焦点距離を目の前30~40cmに合わせた眼内レンズ(IOL)を選択した。

 その結果、宅内での生活は眼鏡不要となり、日常的な作業は驚くほど快適になった。一方で外出時には安全面の理由から、依然として眼鏡を着用している。

 ただし近眼ゆえ、以前は眼鏡を外せば自然に見えていた近くの細かな作業が、現在はやや見えにくくなった。腕時計の電池交換などでは眼鏡を外す機会も多い。フリップアップ式の眼鏡も試したが、構造が複雑な分、重量が気になる。初代のViXionを虫眼鏡設定で使うこともある。

 そんな折、コンパクトで超軽量な折りたたみ眼鏡を探していたところ、JINSの「JINS Half」の発売を知り、最寄りのJINSへ立ち寄り、そのまま購入してしまった。

JINS Halfの外観。折りたたみ時のコンパクトさが分かるカット
JINSアプリに保存された筆者の眼鏡度数データ。これさえあれば、次回も気に入った眼鏡フレームがあれば通りがかりに即作成できる

 JINS Halfを実際に使ってみて感じたのは、ターゲットユーザーが非常に明確なプロダクトだという点である。常時眼鏡が必要な人向けというより、「必要なときだけ、確実に使える眼鏡」を求める層に最適化されている。

 近年はスマートグラスをはじめ、眼鏡型デバイスの存在感が増している。第2世代以降のスマートグラスは外観こそ一般的な眼鏡に近づいたが、サイズや重量の違いは依然として大きい。JINS Halfはそれらとは対照的に、「いかに小さく、軽く持ち歩けるか」を突き詰めた思想の製品である。

他の眼鏡と並べたサイズ感比較

 JINS Half最大の特徴は、三段階で折りたたまれる構造だ。一般的な眼鏡がツルをたたむだけなのに対し、JINS Halfはツルそのものを二つに折り、さらに左右レンズの中央でフレームが折れる。この構造によって、収納時の体積は通常の眼鏡のおよそ半分以下になる。

折りたたみ構造が分かる状態
折りたたみ途中のディテール

 この構造は単なるギミックではない。折りたたんだ際にレンズ面は外側を向くため、剥き出しで保管するとバッグやポケット内でレンズが傷つきやすい。日常的に持ち歩くことを前提に考えるなら付属のケースは有効だ。

 眼鏡ケースとしては極めて小さく、ガジェットポーチの一部として違和感なく収まるサイズ感である。長時間の移動や国際線の機内など、身の回りに物が散乱しやすい環境でも、安心して眼鏡を外すことができそうなシェル型ハードケースだ。

専用ケースと収納状態

 重量面もJINS Halfの大きなアドバンテージである。一般的なフリップアップ式軽量眼鏡が30g台、軽量眼鏡でも25g前後であるのに対し、JINS Halfはそれより大幅に軽い。折り畳み機構を備えながら、装着時・携行時の負担を最小限に抑えている点は評価が高い。

左は通常眼鏡、右がJINS Half

 筆者は外出先で眼鏡を外した際の紛失防止策として、ネックストラップ付きの眼鏡ホルダーを併用している。JINS Halfは小型軽量ゆえ、このような運用とも相性が良い。近い将来、Half専用のより使い勝手の良いホルダーを自作するのも面白そうだと感じている。

ネックストラップ併用時の携行イメージ

 JINS Halfは、社会が折りたたみ眼鏡を必要とする時代に現れた、完成度の高いプロダクトである。折りたたみ眼鏡といえば老眼鏡が主戦場だが、老眼は早ければ40歳前後から始まり、45歳頃には多くの人が自覚すると言われている。遠近両用レンズを選ぶか、別の解決策を探すかは、誰にとっても現実的な課題だ。

 白内障手術時には遠近両用眼内レンズという選択肢もあったが、筆者はあえて選ばなかった。長年眼鏡と共に生きてきた人間にとって、眼鏡は視力補正具であると同時に、自己認識の一部でもあるからだ。

 JINS Halfは「必要なときだけ、確実に使える眼鏡を、最小サイズで持ち歩く」という思想を、極めてアナログかつスマートに形にした解決策である。

日常アイテムと並べた携行イメージ
製品名発売元実売価格
JINS HalfJINS7900円前後