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ドコモ、XR事業の新会社「NTT コノキュー」設立
2022年9月28日 13:50
XR専業の会社を設立
NTTコノキューは、個人・法人に対して、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)、MR(複合現実)などのXR(Extended Reality)を用いて、メタバース・デジタルツイン・XR デバイスの3つの事業を展開する。
社名の中に入る文字「QON」は、「Quest Over Network」の頭文字。あらゆる高度なネットワークを活用し、暮らしに溶け込むXRの世界を探究するという意味が込められている。また、「N」を軸に左右対称にしてネットワークを軸に仮想とリアルを行き交う様子を表しており、はじまりの合図である「キュー(Q)」がXRの時代のスタートを象徴するという。
同社代表取締役社長に就任した丸山誠治氏が発表の場に登壇。XRの技術について「これまでできなかった表現や体験の可能性を広げる。コミュニケーションの形態に変化をもたらし、生活を豊かにする」と説明し、期待感を明らかにした。
NTTの「Door」など、グループ各社が手掛けるXR系のサービスは、販売チャネルはグループ各社のものを活用しつつもコノキューに集約されることとなる。
丸山氏は、XRについて「まだ市場が確立していない」として、広告やコンシューマーからの課金などビジネスモデルについては「非常に柔軟に考えている。ユーザーに価値を感じてもらいかつ、快く支払っていただけるモデルをつくりたい」と語った。
独立会社とした理由については「XRはアーリーステージのビジネス。さらに柔軟性を高め、機動的な事業にしたい」と狙いを説明。XRはドコモのスマートライフ事業の柱のひとつと位置づけ、さらなる事業強化を図る意図を示した。
メタバース事業
メタバース事業では、バーチャル空間ならではのコミュニケーションを楽しめるマルチデバイス型メタバース「XR World」の提供やリアルタイムのバーチャルライブを可能とする「Matrix Stream」などバーチャルアーティストのためのステージを提供する。
10月5日からは、XR World内で「AKB48 SURREAL Theater」内でリアルとバーチャルの混合ユニット「AKB48 SURREAL」が活動を開始する予定。オリジナル楽曲「わがままメタバース」がXR Worldのテーマソングとして起用されている。
デジタルツイン事業
デジタルツイン事業では、パートナー企業のエリアにおいてスマホをかざすとその場所に沿ったAR コンテンツが表示され、エリアへの回遊促進や店舗誘客などを実現する「XR City」を中心に、現実世界と仮想空間のシナジーによる新しい価値の提供を目指す。
XRデバイス事業
XRデバイス事業では、自社デバイスを開発しメタバースとデジタルツインの両事業と一体で顧客体験や価値を提供する。
具体的なかたちは現時点では明らかにされていないものの、丸山氏は軽量なグラスタイプを作りたいと説明。外部企業とのパートナーも視野に入れながらデバイスの開発を進めていくという。現在はドコモでもXRデバイスを販売しているが、今後はコノキューが中心に取り扱う考えを示した。