レビュー
「Galaxy Z Fold3 5G/Z Flip3 5G」クイックフォトレビュー
2021年9月9日 00:00
サムスン電子ジャパンは、グローバルですでに発表していたフォルダブルスマートフォン「Galaxy Z Fold3 5G」「Galaxy Z Flip3 5G」の、国内向けの展開について発表した。
両機種とも、NTTドコモとauからそれぞれ10月上旬以降に発売される。auでの価格は未定。ドコモでの価格はZ Fold3 5Gが23万7600円、Z Flip3 5Gが14万8896円。
どちらも防水のほか、おサイフケータイをサポートする。
本記事では、外観を中心に両機種のクイックフォトレビューをお届けする。
Z Fold3 5G
本体デザイン
Z Fold3 5Gのサイズは、開いた状態で約158×128×6.4mm、閉じた状態で約158×67×14.4mm。重量は約272gとなっている。
カラーはファントムブラックとファントムグリーンの2種類で、後者はauでのみ取り扱われる。
端末の背面はサラサラとしたマット調の手触りで、指紋が目立ちにくいという印象を受けた。また、落ち着いたカラーが高級感を醸し出している。
国内版のZ Fold3 5Gは、ヒンジ部分に「Galaxy」のロゴが印字されているが、グローバル版の場合は同じ位置に「SAMSUNG」のロゴが印字されているという違いがある。
電源ボタン兼用の指紋センサーは、端末側面に配置されている。充電は端末下部のUSB Type-C端子から行う。
ディスプレイ
閉じた状態のZ Fold3 5Gは、約6.2インチのカバーディスプレイにより、通常のスマートフォンと同じように使用できる。
端末を開いた時のメインディスプレイに対して“サブ”としての位置付けではあるが、120Hzの高リフレッシュレートに対応しており、なめらかな表示が実現する。
そして端末を開くと、約7.6インチのメインディスプレイが現れる。タブレットを思わせるような迫力のサイズ感で、サムスン電子ジャパンの広報によれば「ビジネスユースも意識している」という。
インカメラが画面に埋め込まれているため、ノッチやパンチホールがないことも、大きな特徴のひとつと言える。
これだけの大画面であれば、ひとつのアプリを開くだけではもったいない。そこでサムスンでは、複数のアプリを同時に開いて使う「マルチウィンドウ」という使い方をアピールする。
ユーザーは任意のアプリを選んで一画面に同時表示させることができ、レイアウトも思いのまま。
イベントの情報を調べながらカレンダーを確認したり、動画を観ながらネットショッピングを楽しんだり、幅広く活用できそうだ。
また、開いたアプリをウィジェットのように使うポップアップ表示にも対応している。
さらに、これまで「Galaxy Note」シリーズが対応していたスタイラスペン「Sペン」に、Z Fold3 5Gも対応した。
フォルダブルスマートフォンをSペンに対応させるのは容易ではなく、ディスプレイとSペンの両方を改良することによって、今回の対応が実現したという。
今回は実際にSペンを試してみて、スムーズな書き心地が印象に残った。「簡単なメモ書きはもちろん、イラスト制作などにも適している」といううたい文句もうなずける。
アクセサリーのひとつとして、Sペン付きの専用ケース「Flip Cover with Pen」も用意されている。Z Fold3 5Gにマッチするデザインと質感で、所有欲を満たしてくれるはずだ。
カメラなど
Z Fold3 5Gのアウトカメラは3眼構成で、画素数はすべて1200万画素で統一されている。望遠レンズは光学2倍ズームに対応している。
おサイフケータイ対応は、キャッシュレス決済を多用するユーザーにとってはうれしい仕様と言える。FeliCaのマークは、アウトカメラの右ななめ下に位置している。
項目 | 内容 |
サイズ | 開いた状態:約158×128×6.4mm 閉じた状態:約158×67×14.4mm |
重さ | 約272g |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 888 |
メモリー | 12GB |
ストレージ | 256GB |
メインディスプレイ | 約7.6インチ Dynamic AMOLED有機ELディスプレイ |
解像度など | QXGA+(1768×2208)、HDR、120Hzリフレッシュレート |
サブディスプレイ | 約6.2インチ Dynamic AMOLED 有機ELディスプレイ |
解像度など | HD+(2268×832)、120Hzリフレッシュレート |
アウトカメラ | 広角:約1200万画素 超広角:約1200万画素 望遠:約1200万画素(光学2倍) |
インカメラ | 約1000万画素 約400万画素 |
バッテリー容量 | 4400mAh |
ワイヤレス充電 | ○ |
Bluetooth | Bluetooth 5.2 |
5G通信 | ミリ波/Sub-6 |
防水・防塵 | IPX8/- |
ワンセグ/フルセグ | -/- |
おサイフケータイ | ○ |
生体認証 | 指紋、顔 |
本体カラー | ファントムブラック ファントムグリーン |
Z Flip3 5G
本体デザイン
Z Flip3 5Gのサイズは、開いた状態で約166×72×6.9mm、閉じた状態で約86×72×15.9mm。重量は約184gとなっている。
カラーはクリームとファントムブラックの2種類。つるっとした光沢のある仕上がりで、カバーディスプレイ部分との切り替えデザインがファッショナブルな印象を受ける。
これまでの「Z Flip」シリーズ同様、折りたたむと手のひらに収まるようなコンパクトサイズになる。
Z Flip3 5Gはターゲット層として女性も意識しており、そのコンセプトをイメージしたコーナーも用意されていた。
ビビッドなカラーのケースを装着したり、クリアケースをステッカーで”デコったり“して、スマートフォンをファッションの一部としてコーディネートできる。
サムスン電子ジャパンの広報によると、「日本国内におけるZ FoldやZ Flipシリーズの購入者は、30代~40代が中心。ただし、韓国では20代のユーザーも非常に多い」とのこと。
日本の若年層へのアピールを考えると、Z Flip3 5Gのファッション性は大きな武器になりそうだ。
ディスプレイ
端末を閉じた状態で使うカバーディスプレイの大きさは約1.9インチで、先代モデルと比べて約4倍大きくなった。
天気や時刻などのさまざまな情報をチェックできるほか、画像やGIF動画を登録しておくことにより、カスタマイズも楽しめる。
端末を開くと現れるメインディスプレイの大きさは、約6.7インチ。Z Fold3 5G同様、Z Flip3 5Gのメインディスプレイもマルチウィンドウ表示やポップアップ表示に対応している。
マルチウィンドウ表示では、ディスプレイの上下を分ける形で2つのアプリを同時に表示できる。
ポップアップ表示では、表示の透過度の調整も可能となっており、カスタマイズ性の高さが印象に残った。
カメラなど
アウトカメラは2眼構成で、画素数はいずれも1200万画素。フォルダブルの特性を活かし、自撮り撮影の際に役立つプレビュー機能などが搭載されている。
これまでの「Z Flip」シリーズのアウトカメラは横長の形状だったが、Z Flip3 5Gでは2つのレンズが独立して縦に並んでいる。
FeliCaのマークは、端末裏面に位置する。折りたたんだ時の比類なきコンパクトさで、キャッシュレス決済とのシナジー効果は抜群と言えそうだ。
サムスン電子ジャパンの広報は、「我々はフォルダブルスマートフォンを新たな”常識“にすべく、大衆化ということを強く意識している。その点において、(Z Fold 3 5G/Z Flip3 5Gの)防水やおサイフケータイ対応は重要な要素だった」と語る。
項目 | 内容 |
サイズ | 開いた状態:約166×72×6.9mm 閉じた状態:約86×72×15.9mm |
重さ | 約184g |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 888 |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 128GB |
メインディスプレイ | 約6.7インチ Dynamic AMOLED 有機ELディスプレイ |
解像度など | FHD+(1080×2640)、HDR |
サブディスプレイ | 約1.9インチ Super AMOLED 有機ELディスプレイ |
解像度など | |
アウトカメラ | 広角:約1200万画素 超広角:約1200万画素 |
インカメラ | 約1000万画素 |
バッテリー容量 | 3300mAh |
ワイヤレス充電 | ○ |
Bluetooth | Bluetooth 5.1 |
5G通信 | Sub-6 |
防水・防塵 | IPX8/- |
ワンセグ/フルセグ | -/- |
おサイフケータイ | ○ |
生体認証 | 指紋、顔 |
本体カラー | クリーム ファントムブラック |
「Galaxy Watch4」シリーズと「Galaxy Buds2」
Z Fold3 5G/Z Flip3 5Gとあわせて、スマートウォッチ「Galaxy Watch4」シリーズと「Galaxy Buds2」の国内展開も発表された。
「Galaxy Watch4」は、グーグルとの共同開発による「Wear OS Powered by Samsung」を搭載している。BIA(体組成)測定のほか、睡眠中のいびき検出や血中酸素レベルの測定もサポートする。
外装素材としてアルミニウムを採用したGalaxy Watch4に対し、上位モデルとして発売される「Galaxy Watch4 Classic」の素材はステンレススチールとなっている。
なお、搭載OSやメモリー、ストレージは両モデルとも変わらない。
「Galaxy Buds2」は、アクティブノイズキャンセリング機能を搭載したワイヤレスイヤホン。カラーリングは4種類で、丸いデザインが特徴となっている。
サムスンでは、スマートフォンやウェアラブルデバイスなどの一連の製品間で、シームレスな連携を実現する「Galaxy Ecosystem」というコンセプトを打ち出している。
今後は、フォルダブルスマートフォンも新たな”常識“としてその輪に加わり、エコシステムはさらに強力なものになりそうだ。