ドローンが医療物資を1カ月間運ぶ、KDDIらが「レベル4飛行」に向けた長期運用の実験

　KDDI、KDDIスマートドローン、JAL、JR東日本、ウェザーニューズ、メディセオは、2月1日から、東京都あきる野市でドローンを活用した医療物資輸送を1カ月間運用する実証を実施する。実証に先立ち、1月25日に、地域の小学校でドローンの社会受容性向上に向けたイベントを実施する。

　本実証は、都内におけるドローン物流サービスの早期の社会実装を目指す。東京都の「ドローン物流サービスの社会実装促進に係る実証プロジェクト」に基づき、2022年12月5日に施行された改正航空法で「有人地帯における補助者なし目視外飛行（レベル4飛行）」が可能となったことを機に行われる。

　飛行実証やオペレーションの確認を行い、2023年度以降のレベル4での飛行実証の基礎を確立することを目的としている。

　実証は、2月1日～28日の平日10時ごろ～16時ごろに行われ、1日最大5往復する。飛行ルートは、阿伎留医療センター～エスアールエル セントラルラボラトリー間（約120m）に設定し、物流用ドローンの自律飛行による医療物資輸送を行う。

　実証には、ACSL社製の「PF2-LTE」が用いられ、PF2をベースとした機体で第一種型式認証が進められており、高い安全性が確保されている。全長は1173mm、高さは526mm、飛行速度は10m/s、航続時間は最大35分、最大ペイロードは2.75kg、耐風速は10m/sとなっている。

　離着陸や飛行中の無人化を見据えた遠隔運航管理のオペレーションや、長期運用における検体輸送における品質管理が検証される。

ドローン物流の社会受容性向上に向けたイベントについて

　1月25日の10時ごろ～16時ごろに、地域の小学校で、児童を対象としたドローン物流に関する教室を開催する。

　ドローンの安全管理の仕組みや法制度についての説明、社会受容性に関する調査、実機を用いたプロモーションフライトなどを行う。イベントを通して、ドローンに対する地域住民の認知度・理解度向上を目指す。

　飛行ルートは、阿伎留医療センター駐車場～小学校校庭間（約800m）に設定し、ACSL社製の「PF2-LTE」を用いる。