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早稲田大学、糖尿病網膜症を無線計測できる回路の開発に成功

 早稲田大学は、涙中糖度(0.1~0.6mM)の無線計測を実現できる新しい原理の無線回路計測に成功したと発表した。コンタクトレンズにも搭載できる新しい原理の回線回路で、世界の失明原因第1位である「糖尿病網膜症」の治療効果や予防に貢献できるとしている。

 今回の取り組みでは、早稲田大学大学院情報生産システム研究科の高松 泰輝助手と三宅 丈雄教授の研究グループが、新しい原理の無線回路「パリティ時間(PT)対称性共振結合回路(並列接続)」を開発し、従来よりセンサー感度が2000倍に改善することが確認できた。

 これにより、健常者と糖尿病患者を数値で評価できるようになり、「糖尿病網膜症」(涙中糖度の計測により)や「敗血症」(血中乳酸の計測により)のモニタリングへの応用が期待できるとしている。

 今回のシステムを応用することで、スマートコンタクトレンズにセンサーを搭載し、無線で体内数値を測るシステムの開発につながることが期待される。