スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」
「Google Pixel 8 Pro」はAIもカメラも愉快! ちょっと別格な一台かもかも
2023年11月27日 00:00
AI機能がすごーい! と話題のGoogle最新スマートフォン「Google Pixel 8」シリーズ。「Google Pixel 8」と「Google Pixel 8 Pro」の2機種がラインナップされているが、俺の場合は「Google Pixel 8 Pro」を購入した。
容量256GBの「Google Pixel 8 Pro」をGoogleストアで買ったが、ストア価格は16万9900円。ただ、下取りに出した「Google Pixel 7 Pro」の額が7万100円となったので、差し引き9万9800円となった。また、5万円のストアクレジットがプレゼントされたので、これも差し引きすると4万9800円で買えたことになる。
あと、Googleストア全品に使える1000円引きクーポンがメールで届いた。また、「Google Pixel 8 Pro」本体といっしょに機種限定の2500円割り引き券が送られてきたりもした。さらに限定Google PixelポーチとGoogle創立25周年ピンバッジも送られてきた。
いろいろくれるGoogle先生。でも、なんかクーポン持て余しそう……。
さておき「Google Pixel 8 Pro」、2023年10月8日に注文し、10月12日に手元に届き、現在までの約2カ月弱使ってきた。率直な印象を言うと「iPhone 15 Pro Maxより優れている箇所がけっこうある」という感じ。
また一瞬、「Google Pixel 8 Proをおサイフケータイ対応のメインスマートフォンとして使おうかな」とか思ったものの、「やっぱiPhone+iPad+MacのAppleエコシステムから抜けられないニャ」とも思った。てなわけで今回は、俺にいろいろ思わせまくりの「Google Pixel 8 Pro」を2カ月弱使ってきた印象を書いてゆきたいッ!!!
AIスマートフォン、おもしろ~い♪ すっご~い♪ ツカエる~♪
まず「Google Pixel 8 Pro」についての概要から書こうと思ったが、既に概要もレビューも出まくりの「Google Pixel 8 Pro」。概要は公式ページをチェックしていただくことにして、「「Google Pixel 8 Pro」のどこが良かったか」について書き綴ってみたい。
使い始めて速攻で良かったのは、GoogleのAI。チップセットとして搭載されているGoogle Tensor G3は、Google独自のもので、AIの機械学習処理が得意。それを活かしていろいろなAI機能を搭載しているのであった。
具体的には、動画のなかの雑音や不要音を消してくれる「音声消しゴムマジック」とか、通話中の音声を明瞭にする「クリア音声通話」とか。Google Pixel 7シリーズの頃からある、画像中の不要物を消してくれる「消しゴムマジック」も健在。
そんなGoogle AIのなかで、購入直後からいま現在まで楽しめているのが「編集マジック」。静止画編集をAIが手助けしてくれる機能で、画像生成AI技術が使われている。
編集マジックは、画像生成AIが活躍する機能。「Google Pixel 8 Pro」上で生成されているようで、10~15秒ほどの生成待ち時間があるが、多くのケースで非常に自然な画像を生成し、写真上に自動合成してくれる。
写真内にある「写っていてほしくない対象を消す機能」として「消しゴムマジック」がある。あの機能は消す対象が大きいとか、対象の周辺が複雑だとかだと、キレイに消えないことが少なくなかった。
一方、編集マジックでは、たとえば風景のなかに大きく人物が写り込んだ場合、人物を選択して縮小などして画面外に移動してしまえば人物を丸ごと消せる。人物がいた位置には背景を作り出して「人物なし写真を生成・合成」してくれる。
画像生成AIの「Adobe Firefly」を搭載している最新のPhotoshopでも同じようなことができる。だが、「Google Pixel 8 Pro」だとアプリの使いこなしもほぼ不要だし、スマートフォン上で短時間でこういう生成と合成ができるのは非常に愉快だし実用性も高い。
こういう楽しさと平易さ、そして高い実用性を感じてしまうと、「Google Pixel 8 Proは別格・別次元のスマートフォン」と思ってしまう。あるいは「Google Pixel 8 Proは先端を独走しているスマートフォン」だとも感じられる。
上記のベストテイクも凄いですな。AIが写真ライブラリ内から同じ人物を探してきて、顔だけ合成してくれるという機能だ。たぶん「自然な雰囲気で合成する」という理由から、同じ服装や髪型である写真からしか顔を選び出してくれないが、「Google Pixel 8 Pro」からは「人物写真はとりあえず何枚も撮っておく」のがいいのかも。「いちばんいい顔」を後から合成できるからだ。
……もしかして自分の顔に別人の顔を合成できる? とか思ったが、服装や、もしかしたら環境などまで近い写真でないと「合成候補の顔」を抽出しないようなので、顔すげ替えフェイク写真などは簡単に作れないような気がする。まあそのほうがトラブルがなくていいと思うが。
「Google Pixel 8 Pro」、カメラ機能も、イイんスよ~
あと「Google Pixel 8 Pro」のカメラ機能。3つのカメラを搭載していて、どれも高画素。そして写りもイイのであった。
「Google Pixel 8 Pro」で撮り歩いたりしているが、なーんか、印象としては「iPhone 15 Pro Max」より自然な感じの写真が撮れることが多い。「iPhone 15 Pro Max」は「よりキレイに見せるため盛りがち」という雰囲気があるが、「Google Pixel 8 Pro」は「ときどき盛るけど全体的にナチュラル」という印象がある。
ナチュラルな色味の写真が撮れる感じの「Google Pixel 8 Pro」。色補正とかそーゆーのはユーザーやAIに任せる方向なのかもしれない。カメラとして純粋に性能を高めるというスタンスなのかもしれない。
そんなふうに思うのは、設定に「プロ」というカテゴリーがあって、そこに「カメラ好き・写真好きが使いたがるであろー設定が用意されているというのもある。「ですよねー、ソレって普通に必須設定ですよねー」と歓迎したくなる、スマートフォンのカメラ機能にはあまり見られない設定。
最近の多眼カメラ搭載スマートフォンは、撮影時にどのカメラ(レンズ)が使われているのかわかりにくい。メインカメラ(広角カメラ)で撮っているつもりが、じつは近接撮影(マクロ撮影)のため超広角カメラでのデジタルズーム撮影だったり。
また、「Google Pixel 8 Pro」の場合、標準設定でのレンズ倍率が、「.5×」「1×」「2×」「5×」と並んでいる。これをタップすることで、どのカメラを使うかを切り換えられる。
だが、「.5×」「1×」「2×」「5×」のうち、「2×」はデジタルズームによる撮影で、使われているカメラは「1×」だ。それと、これらの数値をタップしたとき、ちょっとズレて「1×」が「1.1×」になったりするとデジタルズームが使われる撮影になる。最近のデジタルズームは高画質で撮影できたりはするものの、デジタルズーム不使用での(光学レンズと撮像素子の品質を最大限に発揮できる)撮影よりは画質が劣る。
「Google Pixel 8 Pro」のプロ設定で、レンズ(カメラ)の切り替えを「手動」に設定すると、レンズの切り替えボタンが「UW(ウルトラワイド/超広角カメラ)」「W(ワイド/広角カメラ)」「T(テレ/望遠カメラ)」になる。搭載された3つのカメラをダイレクトに選べて、デジタルズーム撮影を行いにくくさせる設定だ。「手動」にしてもデジタルズーム撮影はできるが、どのカメラを使うかがわかりやすく、レンズと撮像素子の性能を容易に発揮させられて便利だし気持ちイイ! というわけだ。
なお、プロ設定の項目を変更すると、通常設定で使えた機能が使えなくなる場合がある。自動でのマクロ撮影なんかがそうだ。
しかし、プロ設定内の各設定ををUIの浅い階層でオンオフできたりする使い勝手があるので、「いったんプロ設定をイジると元に戻すのが面倒」という遠回り感はない。「この被写体は50MPで撮るしレンズも手動で切り換えたい!」と思っても、3~4タップで設定を終えられる。
こういう作りもあり、Googleは「Google Pixel 8 Pro」のカメラ機能をより純粋に機材として捉えているのかもしれない、的に思ったりした。また、こういう機能性が使いやすく作り込まれていて、けっこービックリした俺であった。Google、やるな、と。
全体的に快適、高次元でまとまったハイエンド端末
「Google Pixel 8 Pro」を使っていて感じるのは、前述のAI関連機能やカメラ機能の実用性。これらが非常に便利で愉快なので、「Google Pixel 8 Pro」のほかの部分が「無難で普通」に感じられたりもする。
だが、あらためて積極的に感じ直してみると、いろいろ高次元でまとめられているハイエンド端末だと思う。「これ買っときゃ間違いがない」みたいな。
たとえば顔認証や指紋認証の動作。どちらも俊敏で正確。とくに顔認証は速攻で認証するので、画面の指紋センサーに指を当てる機会があまりないほどだ。
あと「Pixel 8/8 Pro」には、7年間のソフトウェアサポートが提供されるが、ナニゲに凄いですな。OS、セキュリティ、新機能のアップデートが2030年10月まで提供される……そんなに先まで! バッテリーヘタったり膨らんだりするのが先か、アップデート終了が先か? バッテリーが先かもしれニャい!
ともあれ、AIなどソフトウェア的な実用性が高まっていき続け、「Google Pixel 8 Pro」本体の処理能力が足りない時代が来たらクラウドでも処理するようになると予想しつつ、昨今のスマートフォン価格高騰の現状を横目で見たりすると、長い期間安心して使えるのは嬉しい。まあでも俺の場合、仕事での必要性と好奇心から、来年もまた新機種買っちゃいそうではあるが。
「Google Pixel 8 Pro」の便利……っていうかユニークな機能として温度センサーがある。ハードウェアとして、カメラ部のLEDライト下にセンサーがあり、「温度計」アプリ(要ダウンロード)を使って対象の温度を測れるというものだ。
温度計、あればあったで便利っぽいが、個人的にはサーモグラフィーを搭載してほしかったな、と。でもそんなセンサー搭載したら端末が20万円とか30万円になっちゃうのかも。
ともあれ、全体的に「ここがイヤ」「これは不便」ってところがない「Google Pixel 8 Pro」。抜け目のなくてシッカリまとまっている端末だと感じる。
あと……ロック解除が速く、また必要に応じてロック解除延長も可能(携帯時や特定の場所などでロック解除したままにできる/Android 10以降でのみ動作)。そしておサイフケータイにも対応している「Google Pixel 8 Pro」。
なのでぇ~やっぱりぃ~前述のとおりぃ~「「Google Pixel 8 Pro」をおサイフケータイ対応のメインスマートフォンとして使おうかな」とか思ったりしている。iPhone+iPad+MacのAppleエコシステムから抜けられないニャ~とも思っているわけだが、iPhoneを絶対にメインとして使わなきゃいけない理由ってのもそーんなにない。iPhoneをサブ機にすればいいのかもしれない。
でもモバイル環境を急に変えずとも……「Google Pixel 8 Pro」を決済用メイン端末にするというテもある。どうせGoogleサービスを多用する俺なので、それらは「Google Pixel 8 Pro」で使ったほうが少し快適だし……。あとカメラも多用するし。
あーでもそうするとiPhoneがフェードアウトしそうな気も。iPhoneはApple Watchと組み合わせて使うからフェードアウトはない気もするが……。
あーでもでも、「Google Pixel Watch 2」を使えばいいのか。あーでもそうやって急にPixel寄りになると、慣れているiPhone+iPad+Macの三位一体Appleエコシステムが揺らぐ気もするぅ~。
などと、「Google Pixel 8 Pro」の利便さ愉快さを知ったばかりに、俺のモバイルスタイルを変えるべきかどうすべきか的な悩みが生まれたりしている。んんん~どうしようマジで。
ともあれ「Google Pixel 8 Pro」はかなり完成度が高いツカエる端末。実質かなり安く手に入れることもできる。いい端末をお得に買って長く使い続けたい、とか思う方にはとくにマッチしそう。興味があればぜひジックリとチェックしてみてほしい。