スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

「Apple Watch Ultra 2」購入から2カ月弱! 初代から乗り換えてどうだったのか?

 「Apple Watch Ultra 2」を買って腕に装着し始めたのが2023年9月24日。それから2カ月弱が経過した。初代Apple Watch Ultraからの乗り換えだが、「初代Apple Watch Ultraから二代目に乗り換えてどうだったのか?」的なレビューをお届けしてゆきたいッ!!!

2023年9月22日に発売されたApple Watch Ultra 2。価格は12万8800円。この日には「Apple Watch Series 9」も発売された。

 まずApple Watch Ultra 2の購入価格から。初代Apple Watch Ultraを下取りに出しての買い換えだ。下取りはApple Trade Inを使った。

 で、おいくら万円? 支払った額は8万2800円だった。初代Apple Watch Ultraの下取り額はApple Trade Inでの満額となる4万6000円となった。Apple Watch Ultra 2の価格は12万8800円。差し引きの支払額が8万2800円となった。

 Apple Trade Inは便利だニャーと思う俺。ラクかつ手軽で非常にイイ。

 具体的な流れとしては、Appleストアで新しいAppleデバイス購入時に、下取り希望のデバイスのシリアルナンバーとかを入れて、簡単な質問に答える。あとはその流れで新しいデバイスを注文するだけ。

 新しいデバイスが発送される時期になるとAppleからメール連絡が来る。指示に従って身分証明書の画像を送ったり「下取りに出すデバイスの回収日を指定」したりする。

 指定日には宅配業者が下取りデバイスを回収しにきてくれる。そのときやることは、初期化済みの下取りデバイスをハダカでポンと渡すだけ。梱包作用一切不要で、元箱とか付属品もほぼ不要(MacBookのときはACアダプターも回収されたような気がする)。

 なお下取り額は、下取りされたデバイスがApple Trade Inでチェックされた後、まず正式な価格が伝えられる。その後、間もなく新デバイスの購入時に使った支払い方法(クレジットカードなど)に返金される。

 とてもラクに下取りをお願いでき、俺の場合はほとんどのケースで事前に提示された満額の下取りとなっている。ラクさスムーズさから、次のAppleデバイス購入時もApple Trade Inを使いたいと考えている。

Apple Watch Ultra 2ってどんなApple Watch?

 山でも海でも砂漠でもガンガン使ってくれ! Apple Watchシリーズ中で最もヘビーデューティーなモデルがApple Watch Ultraだ。

アウトドアに佇む初代Apple Watch Ultra。俺のApple Watch Ultra 2は、まだこういう感じのアウトドアに連れ出せていない。

 初代Apple Watch Ultraは、Apple Watch全体のなかで最も大きな画面(49mm)を搭載していて、これはApple Watch Ultra 2に引き継がれた。またApple Watch Ultra 2では画面の明るさが3000ニトまで引き上げられて、直射日光下などで少し見やすくなった。

Apple Watch Ultra 2は、ほかのApple Watchシリーズと比べると「タフさ」「ハードさ」を感じさせる大きさ・厚さ・デザインだ。

 画面が最大級なので、本体も最大級って感じの大きさ厚さがあり、バッテリーも最大級。最長36時間(低電力モードで最長72時間)という連続駆動時間は、ほかのApple Watchと大きな差がある。たとえばApple Watch Series 9が最長18時間(低電力モードで最長36時間)。

 思うに、「より長時間連続して使いたいから」という理由でApple Watch Ultra 2を選ぶのもアリでは、と。なおこの最長36時間というバッテリー持続時間は初代Apple Watch Ultraと同じ。

初代Apple Watch Ultraや最新のApple Watch Ultra 2は、2日くらいはバッテリーが保つので「毎日必ず充電」という感じではなくなった。このバッテリー持続時間だと、鬱憤が少なく扱いもラクだ。

 Apple Watch Ultra 2に新たに備わったスペックとしては、前述の画面の明るさが3000ニトに引き上げられたことがひとつ。まあ小さなスペックアップですな。

 それから「デバイス上のSiri」。従来はiPhoneとApple Watchが連携して、Apple WatchからSiriを呼び出せた(ネットワーク接続が必要だった)。一方、Apple Watch Ultra 2(やApple Watch Series 9)では、ネットワークを必要とせずにWatch単体でSiriを使えるようになった。これは新搭載チップセット「S9 SiP」による新機能だ。

 さらに「ダブルタップ」という新機能が使えるようになった。これも新搭載チップセット 「S9 SiP」による新機能だ。これは「人差し指と親指をダブルタップすることで、電話に出たり、メッセージに返信したり、スマートスタックを表示してスクロールしたりといった操作ができる」というもの。Apple Watch Ultra 2に指で触れることなく、ある程度の操作ができるようになった。

人差し指と親指を「トントン」と2回連続でつまむように叩き合わせるとダブルタップ機能が発動し、状況に合わせたさまざまな操作に結び付く。

 てな感じで、初代Apple Watch Ultraと比べると、最新Apple Watch Ultra 2でグレードアップした機能は……2〜3個って感じ。地味なアップグレードと言えよう! まあ新チップセット「S9 SiP」による今後の機能性の登場やブラッシュアップは期待できるので、俺的には「今後にも期待」って気分ではある。

期待の「ダブルタップ」と「デバイス上のSiri」は、実際どうなのか?

 俺の場合、「ダブルタップ」と「デバイス上のSiri」に期待してApple Watch Ultra 2を買ったという感じ。購入前は「初代Apple Watch Ultraのままでいいかなー」と考えていたが、結局これら2つの機能(どちらも新搭載チップセット「S9 SiP」によるもの)に惹かれて買ったのであった。

 で、まずダブルタップ機能。発表イベント映像のプレゼンの巧さからソソられ、その使用感に期待したが、結論から言うと「まあ便利だけど、そーんなに凄くも良くもない」と感じた。

 いや、この機能はたぶん技術的に凄いのだとは思う。指トントンの検知は、見ていると「あぁ凄いなあ」と感じる。親指と人差し指でダブルタップを、手首の向きや動きや血流変化を新搭載チップセット「S9 SiP」のニューラルエンジン(Neural Engine)が正確に検知するそうだ。確かにユーザーがApple Watch Ultra 2の画面を見ている状況以外では、指トントンを検知しない=誤動作しないのだ。

 また親指と人差し指でない、ほかの指で組合せで指トントンしても、無反応であることが多い。親指と中指の組合せだと成功することが多いが、指の位置関係で指トントンがちょっとやりにくい。まあしかしよくもまあ考えたっていうか編み出したダブルタップだと思う。

画面をこちらに向けて(表示がアクティブになった状態で)指トントンすると、状況に応じて便利さ大発動!
画面がこちらに向いていない状態(表示がアクティブでない状態で)指トントンしても、何も起きない! これにより意図せず指トントンしても誤操作が非常に出にくい。

 でも、俺的にはあーんまり「使いドコロ」がないのであった。Apple Watchで着信を受けないし、Apple Watchでメッセージを読むものの返信はほとんどしないし、スマートスタックもそーんなに使わないし。

 まあでも、細かいコトを言えば、メールの着信をWatchから知らされて「あっコレは待っていたメール!」みたいな場合。指トントンだけでスクロールして読んでいけるのは、両手を使わなくていいから、便利だ。

 あとWatchをiPhoneのカメラのリモコンとして使う時も便利だ。Watchのカメラアプリを起動して指トントンすると、シャッターがタイマー設定でなくとも、指トントン直後に「間を入れて」シャッターを切ってくれる。

 Watchの画面を見て構図を確認して指トントンという流れだが、指トントン直後に「ユーザーにWatchと腕を自然な位置に戻す一瞬の間を与えている」ということだと思う。こういう機能性と実用性のバランスは、使った瞬間「スゲく完成されている!!!」と感じさせるAppleらしさだと思う。

カメラアプリでは、指トントンでシャッターを切れる。タイマーにすれば単にタイマー撮影に、タイマーなしにすると指トントンの直後に僅かな間を置いてからシャッターが切られる。指トントンでシャッターを切る場合、Watch画面を顔に向けることになる。自撮り写真とかだと「腕が妙に上に上がっているヘンな写真」になる(左)。タイマーなし撮影の場合、指トントンしてからシャッターが切れるまでに「僅かな間(1秒程度のタイムラグ)」があるが、その間に腕を自然な位置に戻すことができる(右)。指トントンでシャッターを切ると、Watchが振動してシャッター操作が成功したことを知らせるので、誰でも着実に腕を自然な位置に構えられると思う。

 でもぉ〜、Watchでメール全文読むとかってたま〜にだし、Watchでカメラアプリは使うもののWatchを装着した腕を不自然でない位置に戻す(記念写真とかツーショット自撮りとか)とかもたま〜にだし。ということで、ダブルタップという機能性はスゴいと感じているものの、さらに使いドコロが増えていくのを待っている俺なのであった。

 それからデバイス上のSiri。ぶっちゃけたコトを言うと、Apple Watch Ultra 2はiPhoneとセットで携帯していることが大半なので、多くの状況で「iPhoneのほうが音もデカいし処理も速いから、SiriはiPhoneで使いがち」みたいな。なので「Watch単体でもSiriが動いてスゴいぜぇ〜!!!」とかいうインパクトはなかった。

 でも、後述のようにワークアウトのコントロールができたりするのはたいへん便利。「ヘイSiri、サイクリングのワークアウトを開始して」「ワークアウトを中断して」「ワークアウトを再開して」といったことができるので、サイクリング中にたまに便利。たぶんジムで運動しつつワークアウトアプリを使う場合、もっと便利に感じられるのではなかろうか。

 あとタイマーをデバイス上のSiriで設定できるのも非常に便利。ラーメンタイマー的な便利さもあり、アンガーコントロールをより容易に行える的な良さもあり、「なんだよーWatchの時間系アプリ(アラーム/ストップウォッチ/タイマー)ってデバイス上のSiriを使うと超便利じゃんよー」とか思えたりする。

「ヘイSiri、30秒タイマーを開始して」などと言うと、デバイス上のSiriがそれを理解。
直後カウントダウンタイマーが起動する。カウントダウンの途中で画面をタップしてタイマーの手動操作に切り換えることもできる。
30秒でカウントダウンタイマーのアラームが鳴る。

 ただ、Apple Watch Ultra 2のワークアウト起動・中断・再開って、アクションボタンとサイドボタン使ったほうが単純明快で間違いがないって感じではある。そしてタイマー的なものが必要なシーンって、俺にはそーんなになかったりしつつ、Siri経由で使うと数秒のタイムラグが出るので……というのもある。

 でもデバイス上のSiriに「ヘイSiri、カメラを起動して」と言ってiPhoneのカメラのリモート操作画面にし、そこから指トントンでシャッターを切ると、なんかこー未来感があって楽しい。ソレをする必要性は? ってのもあるが、未来のデバイス操作ってこういう感じになっていくのかもなー、と夢が広がる。

 ともあれ、結局は「ダブルタップ」も「デバイス上のSiri」も、俺的には出番があまり多くない。ただ、「ソレをやりたかった! ソレが必要だった!」という人には(機能としての動作は全然問題ナシなので)ハマるかもしれない。ユーザーによりそのインパクトは異なるかな、と。

Apple Watch Ultra 2でサイクリング

 ずーっと以前はApple Watchが好みではなかった。8年くらい前。「通知来すぎてウゼぇ! 通知オフ設定メンドクサイ!」「Apple Watchの通知が俺の集中力を低下させる!」みたいなコトが理由だ。

 だが4年くらい前にApple Watch Series 4をサイクリング目的で使ったら、もの凄くスマートで便利で快適で感動した。俺的にはその瞬間から自転車に搭載するサイクルコンピュータが不要になった。一方で、それ以降ずっとApple Watchがサイクリングの必需品に。

 そしてApple Watch Ultra 2。これも以前通りにサイクリングの必需品になっている。サイクリングではワークアウトアプリの「サイクリング フリーゴール」を使ってログを取っている感じ。

 また使い方としては、ワークアウトアプリの起動をアクションボタンに割り振っている。アクションボタンを押せばいつものサイクリング用ワークアウトが始まる。ワークアウトの一時停止と再開は、アクションボタン+サイドボタンの同時押し。

アクションボタンを押すだけでワークアウトアプリ「サイクリング フリーゴール」が開始されるように設定している。
ハードウェアボタン一押しで目的のアプリが機能して便利。
アクションボタン+サイドボタンの同時押しで、ワークアウトの一時停止と再開となる。

 俺の場合、サイクリング時に猫をよく発見する。猫いた! 自転車を一時停止! ワークアウトも一時停止! 猫激写! 猫に接近……あっ触らせてくれる猫! また激写!

 などとサイクリング中に何度もやるので、ワークアウトの一時停止と再開は頻繁に使う機能である。その機能を簡単な操作でできるApple Watch Ultra 2。ステキ。

 あとワークアウト時のiPhone連携も便利。ワークアウト中、iPhoneでワークアウト内容詳細表示ができたり、Watchと同様の操作ができたりしてナイスである。

ワークアウトでApple WatchとiPhoneが連携する様子。

 Apple Watch + iPhoneのタッグは非常に強力なサイクルコンピューターとしても使える。自転車に取り付けた車速センサーやケイデンスセンサー(ペダリング回数/毎分がわかる)やパワーメーター(ペダルを踏む力がわかる)、体に取り付けた心拍センサーなど機器からのデータを、Apple Watchを経由してiPhone上に表示できる。

 最近のセンサー事情にはあまり詳しくないが、Bluetooth接続のセンサーが多く、別メーカーの好みのセンサーを組み合わせて使えるらしいので、競技志向のライダーはApple Watch + iPhoneのタッグを活用するといいかもしれない。

 フリーゴールのサイクリング・ワークアウトだとそういった詳細情報はあまり役に立たないが、屋外ロードバイクやインドアバイクでのトレーニングには大いに役立ちそうな気がする。Apple Watch + iPhoneは、もしかすると、サイクルコンピューター絡みの業界を喜ばせたりガクブルさせているのかもしれない。

 デバイス上のSiriからでもワークアウトアプリを案外快適に使うことができた。たとえばWatch上のSiriに「ヘイSiri、ワークアウトを開始」と言えばワークアウトアプリが起動して計測を開始する。「ヘイSiri、ワークアウトを一時停止」「ヘイSiri、ワークアウトを再開」も通じる。ワークアウト系機能の使い勝手はどんどん向上・高度化している感じですな。

 あと、Apple Watch UltraとApple Watch Ultra 2の形状は、アクティビティに好適だと感じる。画面のガラス部分のエッジを、ケースが覆う形状。ガラスに対して何かが横からぶつかることはなく、ガラスが破損しにくい。

Apple Watch UltraとApple Watch Ultra 2は、画面周囲がチタン製ケースに覆われている。画面も曲面でなく平ら。これら形状はアウトドアアクティビティに好適だと感じられる。

 エッジがカーブしているApple Watchを使っていたときは、よくエッジの部分(ガラス)をナニカにコツンとぶつけたりしていた。そのたびに「うわっいま、画面割れたりした?」と冷や汗をかいていた。それほど激しくぶつけなくても「あーっ、いまので画面表面の保護シートがめくれちゃった?」と思ったり。

 Apple Watch Ultraを使い始めてからは、そういう心配はほぼなくなった。「いま、Watchのエッジがぶつかった」と感じても、ぶつけてもほぼ問題ないことを知ってからは「まあでも大丈夫だろう」とヘーキでいられる。アウトドアアクティビティでは金属手すりとか自転車のハンドルとかにApple Watch Ultraの画面エッジを擦ることがたまにあるが、傷がつくのは自転車ハンドルとかのほうだったりする。

 あとApple Watch Ultraなどは画面表面が真っ平ら。なので保護フィルムの類が長もち。Apple Watch Ultra用には「画面エッジに枠を置いて押すだけで完璧に貼れる」といったガラスフィルムなどもけっこう売られていて、ほかのApple Watchよりも手軽に画面保護作業ができて便利だったりもする。またフィルムが障害物と接触しにくいので、フィルムが剥がれたり割れたりすることも非常に少ない。

 俺の場合、画面端がカーブしているApple Watchを使っていたときは、年に何度か画面保護フィルムを貼り替えていた。フィルムがなにかにぶつかって歪んだりめくれたりしたからだ。

 Apple Watch Ultraにしてからはガラスフィルムを使用。年に何回か貼り直していた過去があったので、3枚組みたいなのを買ったが、1枚で1年保ってしまった。たぶんApple Watch Ultra 2もそんな感じになるのだと思う。

でも……Apple Watch Ultra 2にしなくても……

 せっかくApple Watch Ultra 2へと買い換えて2カ月程度使い、Apple Watch Ultra 2の良さも見えてきたのだが……んーでも初代Apple Watch Ultraのままでもよかったと言えばそうなんだよなー、みたいな。ダブルタップもデバイス上のSiriも、「必須」というほど俺にとって重要ではなく、ややアテが外れて微妙に寂しい気分が残った。

 そんなタイミングのミーティングで、とある女性ライターさんと遭遇。なかなかのベテランライターだが、俺が自販機にApple Watch Ultra 2を当ててドリンクを買っているのを見て「おおおおー!」と驚いていた。ナゼに? 「スマートウォッチで電子決済してる人久々に見て!」と。「ガラケー時代に機種変したときおサイフケータイの電子マネー消滅して……」というのがトラウマっぽく残っており、スマートフォンでは少し決済するものの、スマートウォッチまで使おうと思わないのだとか。

 なるほど……あーでも俺がApple Watch Ultra 2に入れてるのSuicaだけだわ。てか自販機専用っぽくなってるかもApple Watch Ultra 2での決済。電車バスは決済端末右側だからiPhoneでタッチしちゃうし。

Apple Watch Ultra 2には当初Suicaだけを入れていた。

 とか思ったところで、もーしかしたら、おサイフケータイ系の電子マネーをApple Watch Ultra 2に入れたら、案外便利なのでは? どうだろう? と考えた。

 そう考えたのは、iPhoneとApple Watchのロック解除の違い。違い、と言っても設定次第で違いを僅かなものにはできるのだが、決済のロック解除はやっぱりApple Watchのほうがスムーズだと思うのだ。

 iPhoneでの決済の場合、右側にあるサイドボタンをダブルクリックしApple Walletアプリを表示させ、顔認証などをしてロック解除。続いて使いたいクレジットカードなど電子マネーを選び、再び顔認証などでカードのロック解除をし、決済端末にタッチする。

 Apple Watchでの決済時は、サイドボタンをダブルクリックする。暗証番号入力画面になるので入力してロック解除する。するとカード選択状態になるので使いたいカードを選び、決済端末にタッチする。

 なお、エクスプレスカードに設定してある(たとえばSuicaなど交通系)は、ロック解除なしに決済できるので、上記の手順は必要ない。俺の場合はWatchもiPhoneもエクスプレスカードとしてSuicaを設定している。

 で、上記の手順は、Apple Watchのほうが短い。また、Apple Watchを腕にはめた後にロック解除しておけば、決済時に暗証番号を入れてロック解除する必要がなくなる(設定により異なる場合もある)。iPhoneのロック解除でApple Watchも自動的にロック解除する設定にしておいても、決済前にApple Watchのロック解除が必要なくなる(設定により異なる場合もある)。

 やっぱりApple Watchのほうが決済しやすい気がする。だいたい腕に着いているから、決済時に取り出す必要ないし。てかSuica以外も……あー入るんだフツーに電子マネー系。そりゃそーか。Apple Payってそういうものだし。

 ということでWAONとnanacoをApple Watch Ultra 2に入れてみた。これで、Apple Watch Ultra 2で、Suica、WAON、nanacoが使えるようになった。

Suica、WAON、nanacoがApple Watch Ultra 2に入った。

 そして使ってみたら、あら便利!!! 決済端末の前でWatchのサイドボタンをダブルクリック→使用マネーを選ぶ→そのまま腕を裏返して決済端末にタッチ、で決済完了。まあアタリマエだが。あと設定によりWatchに暗証番号入れる必要があることも考えられるが。

 実際に上記のようにしてみると便利だと感じるのが、手の動きとか商品の置き場とか鞄の持ち方とか。iPhone決済の場合、片手はiPhone保持専用の手になりがち。Watch決済の場合、Watchを上向きにすればよく、Watch装着+荷物持ちの手になる(決済端末に触れるときは荷物をもう一方の手に持ち替える必要が出ることも)。なんか、Watchのほうが、手の動きや荷物や商品の持ち替えに無理がなく、iPhoneよりもスムーズに決済できている気が!

 気のせいかもしれないが、その便利さを実感し、最近の俺のApple Watch Ultra 2は電子決済のメイン端末になっているのであった。もうレジの前でiPhoneの画面を凝視(顔認証)してさらに2度目の顔認証とかもしなくて済むゼ!

 あと、これまでの俺にとって、Apple Watch Ultra 2などApple Watchは「サイクリングに必携のデバイス」になりがちだった。だがApple Watch Ultra 2で主な決済をするようになってからは「外出時に必携のデバイス」になった。結果、非サイクリング時に「iPhoneは持って出たけどApple Watchは部屋に忘れた〜」的な失敗が激減……というか皆無になった。

 という感じで、初代Apple Watch Ultraのままでもよかったかも〜というモヤモヤが完全解消した。きっかけを作ってくれた女性ライターさんに感謝! てか初代Apple Watch Ultraでも同じように決済できたが、少しでもApple Watch Ultra 2を役立ててモヤモヤを解消したかったんスよ!!! 2つで十分ですよ、分かってくださいよ! ……あ、正解は「2つで十分ですよ、まかせてくださいよ!」だそうだが、話が大いに逸れてスマンす。みたいな?

 ともあれApple Watch Ultra 2、なんだかんだで初代に引き続き便利であり、楽しめる新機能もあり、俺はさらにApple Watchを好きになった気がする。まあでも買うかどうかは、かな〜り「その人の使い方次第」だと思うので、オススメって感じではないのであった。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。