みんなのケータイ
Pixel 8 Proのケースを求めて3000円
2023年10月20日 00:00
Google Pixel 8シリーズが発売されたので、Pixel 7 Proからサクッと乗り換えた。まだ届いたばかりで旧機種との違いをじっくり確かめてはいないけれど、とりあえずは新機種購入後のお楽しみ、スマホケース探しの旅に出ることにした。
といっても選ぶものは毎回決まっている。カーボンケースだ。よくあるカーボン「風」とかカーボン「柄」とかではなく、ちゃんと外も中身もカーボンのもの。見た目のカッコ良さ、手触りの良さ、薄いのに高強度(な雰囲気)で、オトコノコの心を鷲づかみなのである。今年46歳になりました。
で、これが意外と日本国内では見つけにくく、ほぼ海外通販に頼ることになる。具体的に言うとeBayだ。Pixel 7 ProのときもeBayでカーボンケースを調達したのだが、新機種の販売開始直後なのにすでに非公式なケースが(他にも山ほど)存在するあたり闇が深……世界の仕組みは詳しく知らないでおこう、と思う次第。
届いた商品も本体に完璧にフィットするし、傷やバリなんかもゼロで、もちろん本物のカーボン樹脂である。これが5000円弱で手に入るのだから満足度はめちゃ高い。ちなみに海外発送にもかかわらず送料は1.99ドル、つまり300円くらいと驚きの安さだ。減税で値下がりしたビール2缶分の値段で届けてくれる。いったいどういうカラクリなのか。
それはともかく、今回のPixel 8 Proでも同じカーボンケースをさっそく注文するべくeBayへ。検索していくつか類似の商品がヒットしたうち、格安送料かつ評価の高い出品者のものを選択して購入、決済も完了した。トータル費用はやはり5000円に収まる。そのぶん届くのは遅く、半月~1カ月後になってしまうので、それまではテキトーなカーボン風ケースでお茶を濁すかー、と思っていたら、出品者からメッセージが。
ざっくり要約すると「おぬしのところに発送するには1.99ドルのは使えんから、EMS(国際スピード郵便)になるわ。ホントは35ドルかかるけど、15ドルサービスしたる。20ドル(約3000円)追加で払ってくれな。メンゴメンゴ。よかったらメールアドレスよろ」みたいな内容だ。
これを見て筆者が真っ先に思ったのが「最初に低い送料で釣っておいて、後で追加料金をせしめる的なアレか」というものである。海外通販は、たぶんこれくらい警戒しておいた方がいい。送料なのに値引きするとか、メールアドレスを聞いてくるとか、なんかちょっと怪しいし……。
胸にモヤモヤしたものを抱えながらも「スンマセン、追加費用出せないんで返金してもろて」と返す筆者。このまま返金もされず、商品の発送もされず、泥沼になる可能性も頭に描いていたが、翌日にはあっさり返金された。優良出品者じゃん。
とはいえ、カーボンケースをこのまま諦めるわけにはいかない。次は別の出品者、というか、Pixel 7 Proのケースを買ったのと同じ出品者から購入することにした。前回が1.99ドルだったので、今回も間違いなく1.99ドルで送ってくれるだろう。そうして注文後数時間、再びやってきた出品者のメッセージ。「おぬしのところに発送するにはEMSで20ドル……」。
別の出品者(中身が同じ人、という可能性も捨てきれないが)からも追加送料が求められるということは、本当に1.99ドルで送れなくなったんだな、とここにきて悟る。まあ、そもそも1.99ドルぽっちで海外発送できていた今までがむしろ異常だったのだ。3000円追加となると合計8,000円弱、ケースにしてはかなりお高い。ギリギリ許容範囲内だけれども……。
そこで、なぜこんなことになったのか少し調べてみた。すると、どうやらeBayでは2023年4月より出品者向けの新たな海外発送サービス「eBay International Shipping」を正式にスタートしたらしい。従来提供していた「US Global Shipping Program」と呼ばれる海外発送サービス(または自力発送)を置き換えるもので、これが送料に影響している可能性があることがわかった。
新しい「eBay International Shipping」では、商品の相手国内での追跡、返品保証のサービスが受けられ、しかも商品をShipping HubというeBayの拠点に送るだけでよくなった。その後はeBay側が代行して商品を海外に届ける。まさに海外通販の転送サービスだ。国内発送にしか対応していなかった出品者でも海外発送に対応しやすくなるなど、出品者側にはメリットが多いと思われる。
ただ、以前は自力(?)で格安発送していた今回のケース(スマホケースだけに)では、新サービスに置き換わったことで送料がアップする場合がある。eBayの拠点に商品到着後、さらにそこから筆者宅へ転送することになるので、コストが余計にかかって当然と言えるだろう。
3000円追加したところで商品到着が早まることはないようだ。しかし、購入者側でも荷物の追跡ができ、何か問題があったときに返品が受け入れられやすい(と思われる)のは安心ではある。そんなわけで、追加費用を受け入れメールアドレスを連絡。PayPal決済だったため、請求するのにメールアドレスが必要だったらしい。支払いが完了したらすぐに発送済みのステータスになった。優良出品者じゃん。
それにしても、いまだeBayの商品ページに日本向けの送料として「1.99ドル」が表示されているのは謎。新サービスに切り替わったばかりでWeb側の対応が追いついていないのか、それともやっぱり……。いずれにしろ、今後eBayを使って海外(特に中国)のスマホアクセサリーなどを気軽に購入できなくなったのはイタい。別の海外通販サイトにすべきなのだろうか。