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グーグルがGPT-4超えの最新AI「Gemini」発表、Pixel 8 Proで動作する「Gemini Nano」も

 米グーグル(Google)は、同社の新AI「Gemini」を発表した。処理能力の異なる3つのモデルがラインアップされ、そのうち、もっとも効率的なモデルという「Gemini Nano」は本日より「Pixel 8 Pro」でも利用できるようになる。

 「Gemini」は、グーグルが新たに発表したAIモデル。まずは「Gemini 1.0」として、Ultra、Pro、Nanoという3つのサイズが用意される。

 Gemini Ultraは、複雑なタスクに対応し、グーグルでもっとも大きくもっとも有能なAIモデルとされている。

 Gemini Proは、幅広いタスクに対応するもので、グーグルの無料AIサービスである「Bard」で、英語で利用できるようになった。

Pixel 8 Proで

 そしてGemini Nanoは、処理能力が限られたスマートフォン上でも動作するモデル。Pixel 8 Proの録音アプリで、その内容の要約(サマリー)を作成できるようになる。

 また開発者プレビューとして、テキスト入力アプリ「Gboard」のスマートリプライの機能強化にも活用される。まずはメッセージングアプリ「WhatsApp」で試用できるとのことで、2024年にはさらに多くのアプリで利用できるようになる。会話のようなスムーズな返信を提案してくれるという。

 このほか、来年はじめには、Geminiモデルを使ったBardの体験を備えるアシスタントの新機能が導入される予定。

GPT-4を超える

 同社が明らかにしたベンチマーク結果では、「Gemini Ultra」の能力は、GPT-4を超えるスコアが示されている。

 Gemini 1.0は、テキスト、画像、音声などを同時に認識・理解できるようトレーニングされているとのことで、複雑な質問にも回答できるという。とくに、数学や物理学などの説明が得意とされている。

コーディングも

 プログラミングでも、Python、Java、C++、Goなどを理解し、コードを生成できる。

グーグル設計のTPUでトレーニング

 Gemini 1.0は、グーグル社内で設計されたというTensor Processing Unit(TPU) v4/v5eで大規模にトレーニングされた。

利用方法

 Gemini Nanoは、先述した通り、Pixel 8 Proに導入される。

 また、グーグルのAIサービス「Bard」で、Gemini Proが導入され、170以上の国と地域において、まず英語で利用できる。

 Gemini Ultraは、現在、外部関係者による確認が勧められており、さらなる改善がはかられている。この取り組みの一貫として、2024年はじめには、初期のフィードバックと実験のため、一部の顧客・開発者・パートナーなどが利用できるようになる。