ニュース

アマゾンが衛星通信「Project Kuiper」2024年末までにサービス提供へ、端末写真を公開

 アマゾン(Amazon)は、衛星通信サービス「Project Kuiper(プロジェクト・カイパー)」について、端末の画像を公開した。あわせて「Project Kuiper」に関するQ&Aのページも公開されている。同社によれば、2024年末までにサービスの提供が始まる予定。

 海王星の外側に存在する領域「カイパーベルト」にちなんで名付けられた「Project Kuiper」で、アマゾンは衛星通信サービスの提供に向けた取り組みを進める。

 地球低軌道(LEO)に数千もの衛星を配置し、通信サービスが行き届いていない地域も含めてネットワークを提供する。最初の衛星コンステレーション設計には3236基の衛星が含まれ、すでに最大92回の大型ロケットの打上げ契約が発表されている。

 今回公開された端末の初期エンジニアリングモデルは3種類。超小型モデルは最大100Mbps/秒、標準モデルは最大400Mbps、法人や政府向けの最大モデルは最大1Gbpsの速度を実現するという。

 大きさは、超小型モデルが約18cm角となる見込み(重さ0.5kg弱)。標準モデルは約28cm角、ブラケットを除いた重さは2.3kg未満になる。また、最大モデルは約50×75cmになるとされている。

 端末は、「Prometheus(プロメテウス)」というコードネームで開発されたベースバンドチップで駆動する。最新スマートフォンに搭載されている5Gモデムチップと同等程度の処理能力などを有するという。

 アマゾンでは、2023年初頭に、最初の試作衛星2基を打ち上げる準備を進めている。2024年末までに、最も早い利用者へサービスが提供される予定。価格は明らかになっていないが、同社は「手ごろな価格はProject Kuiperの重要な原則」としている。