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iPhone 14、衛星通信で緊急SOSや位置情報共有に対応

 米アップル(Apple)は、iPhone 14シリーズ向けの新機能として、携帯電話の通常の電波が届かないエリアでも、衛星経由で緊急SOSの発信に対応することを発表した。同機能は米国とカナダより提供を開始する。

衛星経由での緊急SOSが発信可能に

 衛星経由での緊急SOSは、通信を行う衛星を肉眼で確認することができないため、空に向かってiPhone本体をかざすべき方向を本体上に示すことで、衛星とiPhoneの通信を確立する。

iPhoneをかざす方向はアプリ上に表示される

 衛星の限られた帯域でも短時間で緊急SOSを発信できるように、独自のテキスト圧縮アルゴリズムを実装した。Appleによると、空を見渡せる状況なら15秒以下で緊急SOSメッセージを発信できるという。

独自のアルゴリズムで通信量を圧縮

 衛星経由での通信には、地上基地局を通じた通信と異なり、一つ一つのメッセージ送受信に時間を要する。このため、Appleでは警察や消防機関などの緊急サービス提供者に伝える情報について尋ねるアプリケーションを提供することで、速やかに緊急SOSを発信できるようにする。

 事故や事件の概要は、アプリケーションを通じてAppleが運営する中継センターに伝達され、中継センターが緊急サービス提供者に代理で電話をする。

 衛星経由での通信は、iPhoneやMacなどの「探す」アプリケーションを通じた現在地の共有にも対応する。