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KDDI SUMMIT 2026で「世界povoサミット」、生成AI活用と海外進出に見るサブブランドのポテンシャル
2026年10月27日 17:55
KDDIのビジネスイベント「KDDI SUMMIT 2026」で、「世界povoサミット ~世界最前線から学ぶ、モバイルサブブランドの本質~」が開催された。KDDI Digital Lifeの濱田達弥社長やKDDIの秋山敏郎氏、モバイルジャーナリストの石野純也氏が登壇した。セッションでは、世界各国のサブブランド動向を踏まえ、生成AIを活用した「バディ構想」やベトナム市場進出をはじめとするpovoの成長戦略とサブブランドの真価が語られた。
世界規模で進むサブブランドシフトと「スピードボート」としての役割
冒頭では、世界市場におけるサブブランド展開の背景が共有された。日本のみならずアジアや欧米の各地域において、大手通信事業者が自社グループ内に独立したサブブランドを設置し、急速に変化するユーザーニーズに対応する動きが広がっている。
セッションの最初のテーマである「課題と取り組み」では、海外キャリア各社からビデオコメントが寄せられた。フィリピンの「GOMO」は単なる通信提供にとどまらずエンタメなどの生活体験を組み込むアプローチを紹介。インドネシアの「by.U」や香港の「自由鳥」は、メインブランドから独立した柔軟性を保ちつつ、試行錯誤を素早く繰り返して学習・開発を進めるアジャイル運用の重要性を強調した。
従来のフルスペックなサービスを提供するメインブランドを巨大な船に例え、濱田社長は、「身軽なポジションですぐに動ける、いわば大きなフェリーやタンカーの前を走るスピードボートのような立ち位置が求められている」と語った。
一方で、毎週や毎月のように新しいプロモーションや機能開発を高速で回し続ける必要があり、開発力の維持が現場の大きな課題となっている実態も明かされた。
石野氏や秋山氏は、国や地域の人口構造に関わらず、スマートフォン依存度の高い若年層へアプローチする手法としてサブブランドが世界共通の解決策となっている点を強調した。
インドネシア「by.U」の先進事例と、povoが目指す「AIバディ」構想
続いて、海外キャリアの事例を切り口に、AIテクノロジーの活用と顧客関係の進化について議論が交わされた。
インドネシアのサブブランド「by.U」のコメントでは、若い世代の成長や創造性を支援する「パートナー/バディ」としてAIを活用する先進的なアプローチが紹介された。
第2のテーマである「AI活用」において、各社はオペレーションの効率化にとどまらず、顧客体験の進化に向けた活用を模索している現状が明かされた。通信業界全体としてAI活用の明確なコンセンサスはまだ形成途上にあるものの、単なるチャットボットを超えてユーザーに寄り添うパートナーとしての活用が期待されている。
povoにおける具体的な取り組みとして打ち出されたのが、AIの「バディ化」。すでに提供中の「povo AI」のバックエンドを強化し、今後はPerplexityやGPTにとどまらずモデルの選択肢を増やし、エンタメ性を持たせるという。例えば、povoのキャラクターがユーザーに寄り添う「バディ」となるようAIを機能させたい考えだ。
濱田社長は、「トッピングのバリエーションが増えるほど、ユーザーはどれを選べばいいか分からなくなる。そこにAIの出番がある」と説明する。ユーザーが「毎日1時間YouTubeを1週間見たい」といった具体的な用途や予算を伝えることで、最適なトッピングや使い方をAIが助言する顧客体験を目指す。
ベトナム大手VNPTとの提携、現地幹部が寄せる期待とアジャイル運用の移転
終盤では、KDDIグループのグローバル事業展開として進むベトナム市場への進出が取り上げられた。今年3月にベトナムの大手通信事業者VNPTと業務提携を締結し、povoのモデルを踏襲した新サブブランドの立ち上げを進めている。
会場ではVNPTグループ副社長のチャン・タイン・トゥイ氏からのビデオメッセージが公開され、日本で実績を上げたpovoのプラットフォーム技術やシステム運用力、両社の強力なパートナーシップに対する高い期待が寄せられた。
現地では「povo」の名称自体は使用しないものの、高速で改善サイクルを回すアジャイル運用のノウハウを移転し、年内にもサービスを開始する見通し。
ベトナムでの展開について濱田社長は、「日本で成功したものをそのままベトナムへ持って行って上手くいくとは思っていない。現地の知見をいただきながら、自分たちのエッセンスを活かした魅力的なサービスを作りたい」と語った。













