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KDDI、「KDDI Avatar Canvas」発表 AIロープレなどDXを推進――ヒューマノイドは属性分析を進化

 KDDIは「KDDI SUMMIT 2026」で、AIアバターを活用したプラットフォーム「KDDI Avatar Canvas」を展示公開した。11月より全国のau Styleやauショップのスタッフ教育に向けて導入する「AIロープレ」では、1人で接客のロールプレイング研修ができる環境を提供する。

 あわせて、Gemini搭載のヒューマノイド「ヒナタ」も展示。目元のカメラによる来場者の属性分析機能を新たに備え、最新デモを披露する。

いつでも接客訓練、全国の店舗へ11月導入

KDDI Avatar Canvas AIアバターを活用し実店舗のDXを大きく推進

 これまでauショップやau Styleにおける接客のロールプレイング研修は、店長やマネージャーを相手に2人1組で行う形式が中心で、指導側の業務負担や練習時間の確保が課題となっていた。

 KDDIが開発した「KDDI Avatar Canvas」のAIロープレは、AIアバターが相手役を務めることで、スタッフがいつでもどこでも1人で接客練習に取り組める環境を実現する。全国の店舗スタッフ向け教育ツールとして、11月頭から順次提供を開始する予定。

 研修では、画面上のAIアバターが接客用語の言い換え問題を出題する。たとえば、AIアバターから「何の用ですか?」とたずねられる状況を提示された際、スタッフが「どのようなご用件でしょうか」と答えると、AIは「適切です」と判定して次の設問へ進む。

 一方、「予約してますか?」という出題に対し、スタッフが「予約やってますか?」と不適切な表現で返答すると、AIは「改善が必要です」と判定する。その場で「ご予約はされていますでしょうか」と正しい手本を示し、スタッフへ適切な言い回しを解説する。

表情や無駄な言葉もチェック、独自コンテンツの自動生成にも対応

 研修終了後は、トレーニング結果を表示。訓練の精度を高めるため、カメラを活用した「表情スコア」も測定する。笑顔で接客できているかを確認できるほか、「えーっと」「あー」といった無駄な発話(フィラー)の有無も検知する仕組みを取り入れた。

 従来は手書きのメモなどで管理していた研修実績もデジタル化し、管理者画面から各スタッフの実施回数やスコアの推移、1回ごとの成績データ、会話ログなどを一元管理できる体制を整えた。

管理者は管理画面から一覧で閲覧できる

 全国共通の基本研修だけでなく、各店舗や代理店独自のノウハウを教材化する機能も備える。新商材の登場や資格制度の変更に合わせた本部からのコンテンツ配信に加え、各店舗がオリジナルの研修内容を作成できる。

 「AIでコンテンツ作成」機能を使えば、想定シーンや参考事例のプロンプト(指示文)を入力するだけで必要な設定項目をAIが自動生成するため、現場の手間をかけずに自店に合わせた表現へカスタマイズして展開できる。

来場者の属性をリアルタイム分析、進化するヒューマノイド「ヒナタ」

接客・案内業務を支援する「Gemini搭載ヒューマノイド」

 会場では、MWC26 Barcelonaや大阪メトロの取り組みでも披露してきたヒューマノイドロボット「ヒナタ」も展示する。今回は「KDDI SUMMIT 2026」の案内役として、展示内容や講演スケジュールの案内を担当する。会期中はリアルタイムで、直近で開催する講演情報などを来場者へ案内する。

ヒナタ

 大阪メトロでの展示からの大きな進化点として、目元に搭載したカメラによる来場者の分析機能を新たに加えた。通過人数やブース滞在人数のカウントに加え、カメラ映像をリアルタイムでモザイク処理して匿名化したうえで、性別や年代といった属性情報を推定して分析する。

ヒナタの視界が見られるように
「匿名化OFF」の状態
「匿名化ON」の状態。映像から属性がわからない代わりに、分析した情報を表示する

スマホ連携で周辺案内も、属性に応じた最適な提案を目指す

 ヒナタはイベントの案内に限らず、日常的な雑談や周辺の飲食店案内にも対応する。たとえば「高輪駅周辺でお昼ご飯を食べたい」とたずねると、近隣のおすすめ店舗を紹介し、画面上にQRコードを表示する。来場者が手元のスマートフォンでQRコードを読み取れば、Googleマップの店舗情報が開ける。

 今後は単なる情報提供にとどまらず、分析した属性情報を活用したパーソナライズ接客の実現を見込む。担当者は、「目で見ているお客様が30代男性であれば、その属性に合わせた会話や提案を行うといった体験を、将来的にはこの手法で実現していきたい」と展望を語る。