ドコモら3社、屋内建設現場をドローンで撮影・進捗管理する実証実験

　NTTドコモ、大林組、NTTコムウェアは、屋内建設現場でドローンを活用し、効率的に工事の進捗管理をする実証実験に成功した。

　建設業では、工事の作業工程ごとに、記録や進捗確認のために多くの工事写真を撮影する。

　しかし、屋内で撮影される工事写真は位置情報の判定が困難で、多くの場合「階」や「工区」などの位置情報を写真管理システムに手入力しているという。

　また、異なる日付の写真を比較する場合、それぞれの日付のフォルダから同じ位置情報の写真を探す必要があり、手間と時間がかかることが課題となっている。

　本実証実験では、数日間隔で複数回、ドローンで建設現場の写真を自動で撮影し、撮影した各日の工事写真を3Dデータ上で閲覧できるようにした。これにより、同じ場所で撮影された写真の時系列での比較が容易となり、現場の負担を軽減できるという。

　なお、本実証実験は、Skydio製のドローン「Skydio 2」とドコモが開発したドローン飛行プログラム、NTTコムウェアのソフトウェア「KnowledgeMap 4D」を活用し、7月15日～8月3日に東京都品川区にある建設現場の約500㎡の屋内空間で実施された。

ドローンの画像から生成されて3D空間に配置された飛行軌跡と撮影点（KnowledgeMap 4D）

　116カ所の位置を記憶したドローンで、建設現場の写真を最大10日間の間隔で計3回撮影し、天候および時間帯が異なる環境において、設定されたルートを正確に自動・自律飛行できることが確認された。

工事写真の比較

　3社は今後、ドローンを活用した建設現場でのさらなる作業の効率化に向けて引き続き連携していくとしている。