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「docomo sky」でドローン活用を推進するドコモの取り組みとは

 NTTドコモは18日、法人向けのドローンパッケージサービスなど、ドローン関連のサービスやプログラムの提供を開始した。

 同日には報道陣向けの説明会も開催され、同社5G・IoTビジネス部 ドローンビジネス推進担当部長 牧田俊樹氏が登壇。同氏は、「docomo sky」のブランドのもと、ドコモが進めるドローン関連の取り組みについて紹介した。

ドコモのこれまでの取り組み

 2016年にドローンプロジェクトを開始したドコモ。2017年に発表した「中期戦略2020 beyond宣言」の中でも、「ワークスタイル革新」におけるチャレンジのひとつとしてドローン技術を位置づけていた。

 2018年には「docomo sky」ブランドのもと、「ドローンプラットフォームdocomo sky」の提供を開始。

 今回、同プラットフォームの名称が「docomo sky Cloud」に変更され、ドコモは「docomo sky」のブランドでドローン事業の拡大を図る。

ドローンの市場動向

 日本におけるドローン市場は今後大きく広がることが期待されており、2025年には市場規模が1500億円に達する見込みだという。

 牧田氏はドローンに関する法規制に関して言及し、「ドローンビジネスは、規制緩和とともにマーケットが広がるという特徴がある」と語る。

 規制緩和にはレベル1~4の段階があり、「レベル3(目視外・無人地帯)」「レベル4(目視外・有人地帯)」と呼ばれるレベルでは、操縦者がドローンを目視できないような長距離飛行が想定される。

 レベル3以降の長距離飛行ではWi-Fiの電波も届かないため、LTEのようなモバイル通信を活用する必要が出てくる。

 ドコモでは、上空でモバイル通信を活用するドローンを「セルラードローン」として、新たな利用シーンの開拓を図る。

新プログラムやサービス

「docomo skyセルラードローンパートナープログラム」

 今回、新たなプログラム・サービスのひとつとしてドコモが発表したのは、「docomo skyセルラードローンパートナープログラム」。

 これは、ドローンの機体メーカー向けに、セルラードローン開発における技術支援などを行うプログラム。

 イームズロボティクスやエアロセンス、Skydioなどの機体メーカーが、すでに同プログラムに参加している。

セルラードローンのパッケージ

 また、セルラードローンのパッケージとして「docomo sky医薬品配送パッケージ」「docomo sky広域災害対策パッケージ」の提供も始まった。

 どちらも企業や自治体向けのサービスで、その名の通り医薬品配送や広域災害対策におけるドローン活用を支援する。

 期間限定で利用できる「トライアル型」と、本格導入を見込んだ「購入型」の2種類が用意され、幅広いニーズに対応可能となっている。

Skydio製のドローンを利用したパッケージ

 さらに、「かんたんデータ取得パッケージby Skydio」「どこでも巡回パッケージby Skydio」の提供もスタート。

 障害物を自律的に回避する機能などを備えたSkydio製のドローンを利用し、法人のドローン導入をサポートする。

今後の展開

 説明会の最後で牧田氏は、今後の展開について紹介した。

 ドコモは、Skydio製の産業用ドローン「Skydio X2」の取扱を近日中に開始する。「Skydio X2」は赤外線カメラを備え、夜間の撮影などにも対応している。

 また、農業やエンタメなどの分野でもドローンのパッケージ化が検討されているという。

 牧田氏は、「『docomo sky』を通じて、レベル4時代にドローンが当然のように空を飛び交う世界の実現に貢献したい」と語り、説明を締めくくった。