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第69回:iモーションとは
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大和 哲 1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら。 (イラスト : 高橋哲史) |
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FOMAを使うとiモードがもっと便利になる。iモーションとは
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iモーションサービスと同時に発表された対応端末第1号、「FOMA N2002」
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iモーションは、第3世代携帯電話「FOMA」向けに11月19日から開始された動画配信サービスです。
動画と音声の場合で15秒前後、コマ送りの静止画+音声の場合で30秒前後、音声のみの場合で100秒前後のデータを読み込んで、iモーション対応携帯電話で再生させることができます。
コンテンツの内容としては、ニュース映像やアーティストのプロモーションビデオ、インタビュー映像、天気図などのコンテンツが提供されます。サービスがスタートした11月19日現在提供されているのは、WNI気象情報やKYODOiNEWSなどのニュース情報、TSUTAYA onlineなどのエンターテイメント情報など全部で37コンテンツです。
このコンテンツの利用方法ですが、iモードサイトのコンテンツと一体化していて、たとえば、iモードサイトを携帯電話で見ていて、「映像を見る」という箇所をクリックすると、そのまま携帯電話の端末に映像が流れる、というような感じで使われるのが現在、最も多い使われ方です。
非常に大雑把な把握の仕方になってしまいますが、サービス概要としてはiモードのコンテンツの中で映像が使えるようになった、という感じがまず第一印象となることでしょう。
たとえば、今までのiモードの公式サイトにも新聞などのニュースサイトがありFOMA端末やiモードでニュースを読むことができましたが、これが11月19日からは、iモーションに対応したFOMA端末を持っていれば、このニュースのページで、気になるニュースの映像も携帯電話を使って見られるようになりました。
たとえばiモード端末のユーザーは「○×選手の決勝ホームランで、3?0で△◇チームの勝ち」というように文字でだけ情報が見られるわけですが、iモーション対応のFOMA端末を持っていれば、そこで、ホームランの映像も見られる、というふうになるわけです。
このiモーションは最近発表になったN2002などのiモーション対応のFOMA端末を利用していれば、オプション料金なしにこのiモーションを使うことができます。FOMAに関しては、今後発表されるビジュアル、スタンダードタイプの全てのFOMA端末がこのiモーションに対応する予定です。
パケット通信でMPEG-4ファイルを配信
iモーションは、技術的には携帯電話のパケット通信を使って転送し、端末上で再生する仕組みです。
データはM-Stage visualと同様にASFフォーマットで、映像に関してはMPEG-4というコーデックを、音声データに関してはAMRというコーデックを使ってエンコードされており、ステレオ音声にも対応が可能です。
iモーションの動画は、その時間が短く、読み込みも瞬時に終わることが特徴でしょう。映像自体は15~30秒のもので、使われるデータは最大100KBのサイズということになっています。
このデータがFOMAの最大384kbpsのパケット通信機能で転送されます。ひとつのコンテンツの転送にかかる時間はおおよそ数秒程度のものが多いようです。
ちなみに、この100KBというデータのサイズはパケット代にすると、「パケットパック80」契約時で16~17円、「パケットパック40」で42~43円、「パケットパック20」で84~85円、パケットパックなしの場合で168~169円程度になります。
既に述べたように、iモーションはiモードサイトの閲覧に動画データの再生がプラスされた、というような使われ方が想定されていますが、その他の使い方としては、FOMA端末ではJavaプログラムである「iアプリ」が使えますが、プログラムをそのように作ればこのiモーションの再生はiアプリからもできるようになっています。
そのうちに動画の再生を組みあわせたiアプリがFOMAを使って配信されるようになることでしょう。
ちなみに、iモーションでダウンロードした映像は(端末のメモリの空きにもよるようですが)最大50件まで保存することができるようになっています。
登録した映像はiモーションプレーヤーで簡単再生。好きな映像を7件まで選んで好きな順番に連続して再生できるプログラム再生や、また見たい場面から頭出し再生も可能です。iモーション動画は15~30秒程度と、映像としてはかなり短いものになるわけですが、逆にいえばある程度短いビデオクリップだからこそ、こういった機能が携帯電話でも使うことができるのだ、とも言えるかもしれません。
・ FOMA
http://foma.nttdocomo.co.jp/
・ ドコモ、FOMAを使った動画配信サービス「iモーション」
・ ドコモ、iモーション対応の39コンテンツを発表
(大和 哲)
2001/11/20 10:00
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