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第58回:P@bitとは
大和 哲 大和 哲
1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら
(イラスト : 高橋哲史)


データ量で課金されるP@bit

 P@bitは、ツーカーグループ各社が始める新たな課金システムで、通話時間ではなく、携帯電話がやりとりしたデータの量で料金を決めます。

 EZwebなど、携帯電話でコンテンツをブラウズできるサービスでは、端末がデータのやりとりを行なっている時間よりも、ユーザー自身が端末の画面を眺めているという、「人間が機械を待たせる」時間が多く、時間課金では無駄に時間がかかってしまうことも多くありました。ツーカーの携帯電話でも、このP@bitに対応した携帯電話を利用することで、データ通信に「時間」ではなく「データ量」に応じて課金されるプランを利用できるようになり、これによってEZwebのコンテンツも時間を気にせず、じっくりと楽しむことができるようになりました。

 また、従来のEZwebでは、電子メールの送受信にも回線接続して通話するのと同様の料金体系であったので、最低でも1回の接続で3円が必要でしたが,P@bitに対応したことにより、たとえば100文字程度のメール送受信ならば1円程度で済むようになりました。多くの方にとっては、メールのやりとりにかかる費用は従来よりも安くなったはずです。


P@bitによる課金はデータ量による課金だ。回線接続方式を使って通信する場合も、回線に接続している時間ではなく、実際にEZwebでやりとりしたデータ量に対して課金される

 P@bitを利用するためには、ツーカーの携帯電話の中でも「EZweb@mail」に対応した携帯電話が必要です。今現在では、三菱電機製の「TD11」がこの課金システムに対応しています。P@bitを利用すると、月額使用料200円でauのPacketOne同様、1パケットあたり0.27円でEZwebおよびEメールを楽しむことができます。

 なお、このP@bitの採用と同時に、ツーカーでもauと同様のメールサービス「EZweb@mail」が採用されましたが、従来のショートメールサービス「SkyMessage」も継続してサービスが提供されており、EZweb@mailとSkyMessageの双方が利用できるようになっています。


128バイトにつき0.27円の通信料でEZweb@mailも利用できる三菱電機の「TD11」

P@bitは「パケット通信」にあらず

 P@bitは、時間ではなく通信でやりとりしたデータ量で課金されるのですが、「TD11」でのデータ通信はパケット方式ではありません。この機種での接続方式は、従来のEZwebと同じ回線交換です。

 回線接続方式では、パケット通信と違ってデータをやりとりしている間は回線を占有してしまうので、データをやりとりしないときは効率よく回線を使えないのが問題ですが、「TD11」の場合はJ-フォンのJ-スカイなどと同じように、必要に応じて接続と切断をくり返すことで回線の効率的な利用を図っているようです。

 また、パケット通信ではなく回線接続方式であることのメリットとしては、他にもパケット通信を利用するための設備新設や回収などが不要、ということもあります(PDC方式のパケット通信「PDC-P」では、PDCとは別設備が必要になる)。ですので、「TD11」でのP@bitも、現状のインフラをそのまま利用できるため、サービススタート当初からエリアが限定されず、ツーカーのサービスエリアならどこででも利用できた、などというようなメリットもありました。

 なお、注意してほしいのは、P@bitという名称はこの回線接続方法ではなく「課金方法」の名称である、ということです。


回線交換とパケット通信の双方によるデータ量課金

 ツーカーセルラー東京では2001年10月上旬、ツーカーセルラー東海では10月下旬、ツーカーホン関西では11月より、下り28.8kbps、上り9.6kbpsのパケット通信サービスを導入する予定になっています。この課金方法も「P@bitによるデータ量課金」ということになる予定です。対応機として、10月上旬より三洋電機製の「TS11」が発売される予定となっています。

 パケット通信ならばデータ量課金なのは当たり前のように思ってしまいますが、このパケット通信では、設備の問題で地下鉄駅構内などの一部エリアでは利用できません。しかし、そのような場合でも、「TD11」がやっているような回線接続方式でのデータ通信を行ない、これとパケット分とを合わせてP@bitでの課金となります。

 P@bitは、ユーザーにとっては、どのようなシチュエーションでもきちんとデータ量単位で課金される、ありがたいシステムであると言えるでしょう。


ツーカーのパケット通信対応機「TS11」は10月上旬から発売予定。回線交換とパケット通信の両方に対応し、課金サービス「P@bit」を利用できる

・ ツーカーグループ
  http://www.tu-ka.co.jp/

ツーカー、パケット通信対応「TS11」はTFT液晶・カメラ搭載


(大和 哲)
2001/09/04 11:49

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