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第341回:レコメンドシステム とは
大和 哲
1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページは
こちら
。
(イラスト : 高橋哲史)
「レコメンド」は、“推薦する”という意味の英単語「recommend」から来ています。「レコメンドシステム」とは、その名前の通り、利用者の興味のありそうなモノやサービスを推薦するシステムです。日本語で推薦システムと呼ばれることもあります。
利用用途としては、たとえば、通信販売サイトの一部で採用されています。サイトにアクセスしたユーザーに対し、興味のありそうなアイテムを表示したりします。
あるいは、Webサイトの広告表示などでも利用されています。従来から存在する多くのWeb広告などでは、単純にWebページ上で広告をランダムに貼り付けるだけでした。レコメンドシステムを利用したWeb広告では、ページ内のテキストを参照して、その内容によって広告の種類を変え、そのページを読むユーザーにあった広告を表示することが可能になります。
ランダムに貼り付けるだけでは、興味を持ってくれるユーザーやアイテムを購入したいと思うユーザーに当たる確率が低く、あまり効率の良いものではありませんでしたが、レコメンドシステムのようにページ内容に合わせて広告を変えることができれば、その分効率良く、その商品に対して興味のあるユーザーに広告を見せることができます。
ちょっと変わった応用としては、先日、NTTドコモが発表した「行動支援型レコメンドシステム」があります。これは、携帯電話から登録したユーザーのスケジュールを元に利用者の行動を推定して、それに合わせてシステムの推薦する情報を提供するというものです。
もし携帯電話に旅行の日程や場所をスケジュール登録すると、レコメンドシステムが「宿泊予約」や「スーツケースの購入」などの行動とタイミングを推測し、それに合わせた情報を適切なタイミングでユーザーに配信します。
ドコモの「行動支援型レコメンドシステム」のイメージ
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システムを支えるフィルタリング技法
「行動支援型レコメンドシステム」では、ユーザーが好みそうなアイテムを抽出するには協調フィルタリングと呼ばれる推論手法が利用されています。これは、他の多くのレコメンデーションシステムでも利用されている手法で、通販サイトでの「あなたの検索したアイテムを買った人は、このアイテムも買っています」というようなアイテムピックアップでも使われています。
協調フィルタリングの仕組みを見てみましょう。「あなたの検索したアイテムを買った人は、このアイテムも買っています」という表現でもわかるように、それまでの利用者の行動を「嗜好情報」として蓄積することで実現しています。
そして、ユーザーの行動と似た嗜好情報をもった過去のデータを検索し、その結果を表示することで、今利用しているユーザーの次の行動はこれだろう、と推測するわけです。いわばユーザー×ユーザーのフィルタリングです。
ほかにもユーザーの好みを推測する推論手法としては、コンテンツベースフィルタリングがあります。こちらはコンテンツ×ユーザーのフィルタリングです。
商品や情報には複数の属性があります。たとえば書物には、書名のほかに、著者名、出版者名、価格などの属性があると見なせます。コンテンツベースのフィルタリングでは、この属性が同じものをピックアップする、というような方法をとります。Aという書物を買った人には、同じ著者によるBという作品を推薦する、と動作するわけです。
また、ほかの手法としては、「このアイテムが選ばれたらこれを薦める」というルールをあらかじめ作っておくルールベースフィルタリングがあります。これは携帯ゲーム機を買った客には、液晶画面カバーも薦めるというように動作します。また、ユーザーのアンケートからアイテムを決めておくアンケートベースフィルタリングなども存在し、複数のルールを組み合わせて、レコメンドシステムとして利用されることもあります。
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ドコモ、「行動支援型レコメンドシステム」を開発
(大和 哲)
2007/10/02 11:56
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