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第158回:CDMA 1X WIN とは
大和 哲 大和 哲
1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら
(イラスト : 高橋哲史)


CDMA 1X WIN とは

CDMA 1X WIN対応端末である「W11H」

こちらは「W11K」
 CDMA 1X WINは、au(KDDI)が2003年11月28日より開始するサービスで、いわば携帯電話におけるブロードバンドサービスです。

 このCDMA2000 1X WINの特徴は、データ通信でCDMA2000 1xEV-DO方式が利用できることです。「1xEV-DO方式」は、第3世代の移動体通信方式であるCDMA2000 1xを拡張したベストエフォート型のパケットによるデータ通信方式で、「基地局との距離が短い」「ユーザーが比較的多い」「スループットが高い」などの条件が整った場合、最大で上り144kbps、下り2.4Mbpsという高速なデータ通信が行なえます。なお、CDMA2000 1xEV-DO方式に関しては「ケータイ用語の基礎知識:第92回:CDMA2000 1xEV-DO(HDR)とは」をご覧ください。

 サービスが開始される11月28日より、対応端末として携帯電話タイプの端末2機種とデータ通信専用のカード型端末1機種が提供される予定になっています。電話型の端末では、従来のcdmaOne、CDMA2000 1x対応の携帯電話と同様にメールやEZWeb、EZムービーやEZ着うたなどが利用可能なほか、1X WIN専用サービスの「EZチャンネル」や「ライブカメラ」も利用ができるようになります。

 「EZチャンネル」は、動画や音声、テキスト、静止画などのデータが特定の決まった時間になると自動的に配信され、携帯電話に保存されるというサービスです。「番組ガイド」から好きなコンテンツを予約しておけば、携帯電話で配信されたデータを、ビデオや雑誌のように楽しむことができます。また、ライブカメラでは全国の観光地などに設置されたライブカメラの映像などが提供され、各地の様子をリアルタイムで見ることができます。このようなサービスは通信速度の速い1xEV-DOを利用できるからこそ、楽しめるものだと言えるでしょう。

 このように大きなデータを使うサービスでは、パケット代が心配になりますが、携帯電話型の端末では、EZweb、着うた、EZチャンネルなど携帯電話内で行なうパケット通信に限って、月額4,200円の定額プラン「EZフラット」が利用できます。この定額パケットプランが用意されていることも1X WINの特徴の1つですが、残念ながら、この定額プランはパソコンを使ったモバイル通信などに利用することはできません。


CDMA 1X WINの料金プラン 携帯電話タイプの「W11H」「W11K」では、月額4,200円でEZwebなどが使い放題となる「EZフラット」が利用可能

開始当初から全国サービスとなる1X

サービスエリアの概要
 CDMA 1X WINの特徴としては「全国一斉にサービスがスタートする」ことが挙げられます。1X WIN対応端末は11月のスタートから全国で発売され、また「EZフラット」などの料金体系も全国一律になっています。

 これは、CDMA 1X WINがcdmaOne/CDMA2000 1x/1xEV-DOといずれの方法でもデータ通信ができるようになっているためです。

 auのサービスは、通信速度で見ると

・最大64kbpsのcdmaOne
・最大144kbpsのCDMA2000 1x
・最大2.4Mbpsの1xEV-DO

と3つのサービスが混在しています。

 cdmaOneが最も古くから提供されているサービスで、エリアも広く、ほぼ全国で利用できます。逆に1xEV-DOは2003年11月現在で東名阪の中でも約70%のエリアでしかサポートされていません。

 CDMA 1X WIN端末は、1xEV-DO方式をデータ通信に利用することで最大2.4Mbpsの通信が可能ですが、1xEV-DOの圏外では自動的にCDMA2000 1xで、さらに1xの圏外ではcdmaOne互換の64kbpsでパケット通信を行ないます。そのため、速度は落ちてしまいますが、実際には1X WINのサービスエリアでなくても同じ端末でどこでも同じようにEZwebなどのサービスが利用できるようになっているのです。

 そのため、端末自体は全国で発売されますが、スタート当初に最大2.4Mbpsの高速通信が利用できるのは東名阪の1xEV-DO対応エリアのみで、それ以外での通信速度は、従来どおり64kbps(cdmaOneエリア)または144kbps(CDMA2000 1xエリア)までしか利用できません。

 なお、1xEV-DOに関しては、今後全国的にエリアが拡大する予定です。KDDIによれば、2004年3月には全国の70%(内訳は東名阪80%、主要都市を含むそのほかの地域60%)を、さらに2004年下期には全国の90%をカバーする予定となっています。



URL
  プレスリリース
  http://www.kddi.com/corporate/news_release/2003/1022/

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(大和 哲)
2003/11/25 19:30

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