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KDDIとローソンが「社会課題解決」に挑む次世代店舗オープン、AIドローンやオンライン相談窓口を設置 大阪府池田市
2026年6月4日 10:32
ローソンとKDDIは6月4日、「ハッピーローソンタウン池田伏尾台店」を大阪府池田市にオープンした。
店舗を拠点としたマチづくり構想「ハッピーローソンタウン」の第1号店となる。通常のコンビニエンスストアとしての機能に加え、行政窓口や家電サポートのオンライン相談を利用できる。
さらに、AIドローンによる地域の見守りやインフラ点検など、テクノロジーを活用した次世代の地域密着型サービスが提供される。
地域ニーズに応える充実の品揃えとコミュニティ空間
ローソンとしては、約3900品目の商品を揃える。通常のローソン商品にくわえて、阪急デリカの工場から直送されるベーカリーや惣菜、農家から仕入れた野菜などの生鮮食品を扱う。
また、和歌山県内の店舗で好評を得ているという冷凍肉や冷凍魚、第2類および第3類を含むOTC医薬品、阪急ハロードッグのペットフードも販売される。
店内には21人が座れる小上がりのイートインスペースを設け、無料で読める絵本約100冊を配置している。店舗裏手には大阪市内までを見渡せる展望テラスを併設し、今後は屋外広場でのナイトシアターやイベントの開催も検討されている。
AIとオンライン接客による「Ponta よろず相談所」
店舗内には、KDDIの次世代リモート接客プラットフォームを活用したオンライン相談窓口「Ponta よろず相談所」が設置された。
事前予約なしで、池田市役所やジョーシン、ダスキンなどの地元自治体・企業と接続し、行政手続き、家電の修理サポート、エアコン清掃などの相談が無料でできる。
また、「池田市 AIサポーター」も初めて導入された。AIコンシェルジュが行政に関する簡単な質問や地域情報に回答し、より深い相談が必要な場合は有人対応となる「よろず相談所」へ引き継ぐ。なお、現時点では住民票などの公的証明書の取得には対応していない。
常設ドローンと通信インフラを備えた「災害支援ローソン」
「ハッピーローソンタウン池田伏尾台店」は、平時と有事の両面で地域を支える「災害支援ローソン」としての機能も持つ。
ローソン店舗としては初めて敷地内にドローンポートを常設した。KDDIスマートドローンが運営するもので、配備されるAIドローンには360度全方位の障害物検知センサーやスピーカーが搭載されている。
通常は東京から遠隔制御され、平日は1回ずつ飛行。上空から子供の登下校の見守りなどに活用されるほか、ため池などのインフラ点検も進められる。
一方、災害時には、周辺の被害状況の確認や、搭載スピーカーを活用した避難誘導などに活用される。
通信インフラとして、衛星ブロードバンドの「スターリンク」が導入されている。災害発生時に固定回線が切断された場合でも、店舗や地域住民に対してフリーWi-Fiを提供できる。
店舗内には3連の防災サイネージが設置されており、平時は池田市からの行政情報、有事にはJアラートなどの災害情報を自動で発信する。
店舗の屋根には太陽光パネルが設置され、発電した電力を店舗で消費するほか、大容量の蓄電池によって停電時の電力も確保している。
キーパーソンが語る「マチの再創生」への思い
4日に開催されたオープン式典には、池田市の瀧澤智子市長、ローソン代表取締役社長の竹増貞信氏、KDDI執行役員の村元伸弥氏が登壇し、それぞれの視点からプロジェクトへの思いを語った。
瀧澤市長は、店舗が位置する伏尾台地区が1970年代に開発されたニュータウンであり、現在は2人に1人が高齢者となっている現状を説明。長年の課題であったオールドニュータウン再生に向け、同店が地域の新たな交流拠点となることへの強い期待感を示した。
ローソンの竹増社長は、マチの過疎化や高齢化といった社会問題に対し「いつものコンビニの品揃えにとどまらず、地域住民の『だったらいいな』を形にした」と開発の背景を語る。さらに今後の展望として、ドローンによる宅配、自動運転シャトルバスの運行、リモート服薬指導による医薬品のデリバリーなど、近未来の構想を提示した。ビジネスとしての成長だけでなく、店舗を核とした社会課題の解決に挑む姿勢を強調している。
KDDIの村元執行役員は、同社のアプローチについて「テクノロジーを前面に出すのではなく、リアルとテクノロジーを融合させ、陰から地域をサポートする」と説明した。ドローンや通信設備といったハードウエアの提供にくわえ、地元の小中学生に向けたAIドローンの体験授業など、未来を担う人材育成といったソフト面でも継続的に地域を支援していく方針を明らかにした。
ローソンハッピータウンと今後の展開
ローソンは、店舗がコミュニティのハブとなる「ハッピーローソンタウン」および「災害支援ローソン」を、2030年までにそれぞれ全国100カ所へ拡大する目標を掲げている。
店舗開発にあたっては、事前の意見聴取やイベントを通じて地域住民の要望を反映してきた。今後は、全国のオールドニュータウンの活性化や遊休資産活用のモデルケースとして展開を進める方針だ。



























