石川温の「スマホ業界 Watch」
Galaxy Z Fold 8発表で国内4キャリアが激突、販売量2.5倍を誇るアンバサダー強化と各社のAI接客・ターゲット戦略
2026年7月24日 00:00
サムスン電子は7月22日(現地時間)、イギリス・ロンドンにて新製品イベント「Galaxy Unpacked」を開催した。会場にはNTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの製品担当者が顔を揃えた。
今回、サムスン電子は「Galaxy Z Fold 8」「Galaxy Z Fold 8 Ultra」「Galaxy Z Flip 8」の3モデルを発表した。8月7日に発売される。
このなかで特に注目なのが、新しいラインナップとなる「Galaxy Z Fold 8」だろう。
閉じた状態はパスポートサイズとなっており、シャツの胸ポケットにすっぽりと収まるサイズ感だ。普段、ワイシャツで仕事をしているビジネスパーソンに是非ともオススメしたい1台。閉じた状態で5.5インチ、開いた状態で7.6インチは実にコンパクト。携帯性と大画面を両立している。
9月に発表されると噂されるアップルの折りたたみiPhoneもこのサイズ感になると言われている。今後、折りたたみスマホに興味を持ち、ショップに足を運ぶユーザーも一気に増えそうだ。
とはいえ、折りたたみスマホを初めて購入するとなると、いろいろと不安はつきまとう。そもそも、製品としての堅牢性はどうなのか。折りたたみの部分は壊れてしまわないのか。また、折りたたみはそもそも便利なものなのか。どうやって使いこなせば良いのだろうかという疑問もあるだろう。また、今回、パスポートサイズの折りたたみが出たということで、初めてサムスン電子のGalaxyに興味を持つ人も出てきそうだ。
ドコモとソフトバンクが注力する「Galaxyアンバサダー」の絶大な効果
ソフトバンクとNTTドコモでは、キャリアショップに「Galaxyアンバサダー」という店員を配置している。Galaxyが好きで、その魅力を客に伝えるという任務を背負っている。
NTTドコモの大井達郎プロダクトクリエーション部長は「Galaxyアンバサダーはドコモショップのなかでも『本当にGalaxyが好き』という強い思いを持って自ら手を挙げたスタッフによって構成されている」という。その数は全国で1500名に規模になるとのことだ。
大井氏は「端末単体でのスペックで他社と差別化することは難しくなってきた。ユーザーに心から納得して購入してもらうプロセスがいままで以上に重要になっている。だからこそ、製品に対する深い愛情と知識を持ったアンバサダーが直接、ユーザーに製品の魅力を伝えるこの仕組みこそ、ドコモならではの強みになる」と語る。
そんななか、Galaxy Unpackedの会場にはソフトバンクのGalaxyアンバサダー10名が発表会場へ来ていた。
ソフトバンクのコンシューマ事業統括モバイル事業推進本部、郷司雅通本部長によれば「全国で営業成績の良かったGalaxyアンバサダーの上位10名が特典としてGalaxy Unpackedに参加している」という。
まさに「Galaxyを売りまくって売りまくった店員さん」へのご褒美というわけだ。
ソフトバンクのGalaxyアンバサダーは1000人体制から今年4月に500名増員し、1500名体制に規模を拡大しているという。
実際、Galaxyアンバサダーの売上効果は絶大で「一般的なクルーと比べて、Galaxyアンバサダーの販売量は2倍から2.5倍も違う」という。
Galaxyアンバサダーに説明を受け、Galaxyを購入したユーザーも、製品の良さを納得して購入しているため、顧客満足度が高くなっているようだ。
KDDI・楽天も店舗育成を強化:AI接客の高度化とターゲット戦略で新機種を提案
では、他社はどうか。
KDDIではGalaxy単体ではなく、グーグルとサムスンと共同で「Androidアンバサダー」制度を設けている。
KDDIのパーソナルコア事業本部長兼コア事業推進部長の佐々木正見氏は「au Styleやauショップなどに約900名のAndroidアンバサダーが在籍している。単に製品を説明するだけでなく、AIなど新しい機能についても、ユーザーが理解できるよう提案できる力を持っている」と語る。
今回の「Galaxy Z Fold 8」「Galaxy Z Fold 8 Ultra」「Galaxy Z Flip 8」に関しても、発売日までにアンバサダーに向けたGalaxy専用の研修が実施されるという。事前に専門的な研修を終えておくことで「発売初日から製品の魅力を最大限、引き出すような高度な接客と提案を提供していきたい」(佐々木氏)という。
楽天モバイルもサムスン電子の力を借りながら、店舗スタッフの育成を行い、ユーザーに製品と機能を提案できるようトレーニングを展開していく。
同社のデバイスビジネス部デバイス戦略課、シニアマネージャーの内田有喜氏は「製品ごとにターゲットを分けて販売を展開していきたい。例えば、Flipは自撮りを手軽に楽しみたい女性によく売れた。一方で、Galaxy Z Fold 8 Ultraなどの大画面モデルは既存のハイエンドを好むユーザーに訴求していくことになりそうだ」という。
Galaxyでは今回、Watchも発表、発売している。また、この秋にはグーグル、クアルコムと共同開発したスマートグラスもグローバルで展開していく。
Galaxyがスマートフォン以外に拡大していく中、製品の選び方や使い方を納得できるまで丁寧に支援してくれるショップスタッフの存在感はこれからも増していきそうだ。







