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ネットで「モバイルバッテリー」などを購入する際に気を付けるべき4つのポイント、NITEが注意を呼びかけ
2025年1月30日 16:24
製品評価技術基盤機構(NITE)は、ネットでの購入品による事故が増加傾向にあることから、ネット通販を利用する際に確認すべきポイントを紹介している。
ネット購入品の事故発生状況
同機構が受け付けた製品事故情報のうち、ネットで購入した製品による事故の割合は、2016年度から年々増加し、2022年度以降は約30%を占めている。
ネット購入品による事故のうち、製造輸入事業者が特定できなかった「事業者不明」の事故が最も多かったのは「バッテリー」となっている。「照明器具」については、事業者不明の43件のうち約7割が、リチウムイオン電池搭載製品による事故であった。
また、ネット購入品で事業者不明であった事故上位10製品の原因別件数を見ると、「製品起因」による事故の割合が多くなっている。製品別の被害状況では、火災の割合が多く、周囲の製品や建物などにも被害を及ぼす、拡大被害も多く発生している。
ネット購入をするときに気をつけるべき4つのポイント
他の製品と比べて極端に安価ではないか
NITEによれば、通常、家電製品などは法律で定められた安全性の基準を満たす試験などが実施されている。
試験費用は、その分、製品価格に盛り込まれている。つまり、もし、ネットで見つけた製品が他社の類似した製品よりも極端に安ければ、「安全性に対する試験や、材質・設計などに必要なコストをかけていない可能性が考えられるため注意が必要」とNITEは説明する。
販売元の確認
製品の説明文やレビューなどの文章が、不自然な日本語表記になっている場合は注意が必要となる。特に、高評価のレビュー内容が不自然な日本語だった場合、偽のレビューであるやらせレビューの可能性があるという。
また、購入前に販売元の情報を確認し、連絡先が海外になっていないか、サポートが日本語に対応しているかどうかなどを確認しておく必要がある。
「PSマーク」付近に事業者名があるか
国内の製造輸入事業者が、技術基準を満たしていることを確認したのちに表示することができる「PSマーク」の付近に、製造輸入事業者名が正しく表示されているかどうか確認する必要がある。リスクの高いバッテリーは、「PSマーク」の付近に事業者名が記載されていない場合がある。
リチウムイオン電池搭載製品の廃棄方法
海外から直接個人輸入されたリチウムイオン電池搭載製品の場合、廃棄が困難となる可能性がある。製品を購入する前に、自治体や家電量販店などで廃棄可能な製品か確認しておくことが望ましい。
事故増で新たな法規制
ネットでのショッピングが広がり、その結果のひとつとして、さまざまな国から製品を買えるようになった。その分、日本の基準をクリアしていない製品も手にしやすい環境となってきたことで、2024年6月、「消費生活用製品安全法等の一部を改正する法律」が可決された。2025年12月25日に施行される予定。
法改正により、「海外事業者の規制対象化(国内管理人の選任)」「インターネットモール等に対する出品削除要請等の創設」「届出事項の公表制度の創設」「法令違反行為者の公表制度の創設」が実現する。