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配線器具の火災事故増加、NITEが注意呼びかけ
2024年1月26日 17:34
事故は増加傾向
同機構によると、2019年から2023年の5年間に配線器具の火災事故は126件あった。近年は高止まりの傾向が見られ、2023年の件数は2019年の約2倍となっている。
テレワークの普及・増加によって配線器具の使用が増えたことなどが関係しているとされる。
注意すべきポイントとは?
電源プラグ・電源タップのほこりや水分に注意
まず、電源プラグやテーブルタップ及びコンセントの差込口などに、ほこりや水分が付着しないように注意する。
付着したほこりや水分に微弱な電流が流れると、火花放電が繰り返される。その結果、絶縁の役割を果たしている樹脂部分が徐々に炭化していき、トラック(電気の通り道)が形成されて異常発熱し、発火が起こる。この現象を「トラッキング現象」という。
そのため、電源プラグはコンセントや電源タップとの間に隙間が生じないようにしっかりと差し込み、定期的に掃除してほこりを取り除こう。観賞魚水槽など水気の近くは、特に注意が必要となる。
掃除の際は、コンセントや電源タップから差込プラグを抜いて、“から拭き“でほこりなどのよごれを取り除く。アルコールスプレー等の液体は、直接かからないようにする。
コンセント側でトラッキングを検知して電流を遮断する製品や、水分などが内部に入りにくいようにシャッターがついた製品を使用するのも有効とされている。
コードに無理な力を加えない、変形したら使用しない
また、電源コードを引っ張る、机や椅子の脚で踏むなど、無理な力を加えないようにする。変形した電源プラグは使用しない。
電源コードの芯線が断線したり、電源プラグが変形してコンセントの刃受け金具と正常に接触できなくなるため、異常発熱や発火が起こるおそれがある。
配線は設置状況に注意し、電源プラグは電源コードではなくプラグ本体を持って抜き差しする。
電源プラグの栓刃が変形した場合は使用を中止し、メーカーや販売店に相談しよう。
接続可能な最大消費電力を超えて使用しない
接続可能な最大消費電力または定格電流(何アンペアまで接続できるか)を確認し、これを超えて使用しないことも重要。これらはテーブルタップ本体やパッケージに記載されている。
接続可能な最大消費電力や定格電流を超えると、コンセント部の刃受け金具と電源プラグの栓刃の接触が緩い箇所で異常発熱したり、電源コードの絶縁被覆が破れてショートしたりすることで、発火につながる可能性がある。
特にコードリールの場合は、電源コードを全て引き出した状態と収納した状態とで接続可能な最大消費電力が異なるものや、電源コードを全て引き出した状態でのみ使用できるものがあるため、確認が必要。
また、コンセントにも定格がある。一般住宅の壁に設置してある二口のコンセントの場合、二口の合計1500Wまでが接続可能な最大消費電力となっている。
配線に一定以上の電気が流れた場合の安全装置として、配線用遮断器(ブレーカー)が設置されているが、作動するまでに時間がかかる場合もあるため注意しよう。