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楽天モバイルのau回線ローミングが新たに発表――3大都市圏の繁華街などでもスタート、財政健全化が目的か

楽天モバイルのau回線ローミングが継続へ

 KDDI、沖縄セルラーと楽天モバイルは11日、新たなローミング協定を2023年4月に締結していたことを発表した。楽天モバイルがこれまで掲げていた「ローミングエリアの縮小」とは異なり、繁華街など新たなローミングエリアが設定される。

 新しい協定では、これまでローミングエリア外だった東京23区や大阪市、名古屋市を含む都市圏の一部繁華街が新たにローミングエリアとなる。また、地下鉄や地下街、トンネル、屋内施設といった場所や、地方の閑散エリア(ルーラルエリア)などでのローミング提供も引き続き実施する。

 新しい協定は、23年6月~26年9月まで実施するとし、両社協議のうえ延長する可能性があるとしている。

 これまでの協定は、新規参入となった楽天モバイルが“健全なサービス競争”をするべく、楽天モバイルが自社で基地局展開が一定以上進むまでau回線をローミングする協定を締結しており、期限を2026年3月末としていた。これまで楽天モバイルでは、自社での基地局建設を加速させ、ローミング費用を削減しつつ課金ユーザー数を増やすことで、財政健全化を図るとしていた。

 楽天モバイルは、今回のローミングの活用について、「財務負担を限定しつつ、迅速かつ効率的に接続性の更なる向上を図り、ユーザーにより快適にお使いいただける環境を実現する」としており、基地局建設による負担を抑えながらユーザー体験レベル向上に向けて取り組む姿勢を示している。