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月も撮れるスマホ「Galaxy S23 Ultra」などをサムスンが発表、国内向け新製品を一挙にチェック

 サムスン電子ジャパンは、Androidスマートフォン「Galaxy S23 Ultra」「Galaxy S23」「Galaxy A54 5G」を国内向けに発表した。携帯電話会社から順次発売される。

 また、タブレット「Galaxy Tab S8+」について、au(KDDI)が新たに取扱いを開始した。

 新機種のなかでも「Galaxy S23 Ultra」は2億画素のカメラを搭載し、夜間撮影性能にも磨きがかかったモデルになっているという。そこで本稿では、新製品の実機写真や、「Galaxy S23 Ultra」による作例などを一挙にご紹介する。

「Galaxy S23 Ultra」

 今回発表された「Galaxy S23」シリーズは、「Galaxy S22」シリーズの後継として登場。サムスン電子ジャパンの前島大樹氏は、「昨今、日本市場ではフラッグシップモデルの販売数が伸び悩んでいる。そんななかでも、S22シリーズは前年とほぼ同等か、それ以上の販売実績を記録した」と胸を張る。同氏は続けて「S23シリーズはグローバル市場で多くの予約があり、日本でも同様の結果が期待できる」と語った。

前島氏

 スタイラスペン「Sペン」を内蔵する「Galaxy S23 Ultra」では、ディスプレイのエッジ領域が狭まり、フラットな領域が拡大。「Sペン」の使い心地がアップした。

 アウトカメラは4眼構成で、約2億画素の広角カメラ(F値1.7)、約1200万画素の超広角カメラ(F値2.2)、約1000万画素の望遠カメラ(F値4.9、光学10倍)、同じく約1000万画素の望遠カメラ(F値2.4、光学3倍)を搭載する。2億画素のカメラでは、たとえば撮影した画像をあとからズームして切り取っても、ディテールが保たれる。

 暗所でも高速なオートフォーカスを実現する技術として、「スーパークアッドピクセルオートフォーカス(Super Quad Pixel Auto Focus)」をサポート。センサー上のすべての画素を4画素ずつ使い、水平/垂直方向に位相差を比較してピントを調整する。これにより、先代モデルと比べて約50%、オートフォーカスのスピードが改善された。

 同技術について、前島氏は「ヒトは横に2つ並んだ目を使ってピントを合わせている。スーパークアッドピクセルオートフォーカスは、ヒトの目の上にもう1セットの目を増やし、4つの目を使うようなイメージ。左右だけでなく上下にもピント調整を行うことで、オートフォーカスを高速化した」と語る。

 夜間の動画撮影でも、強化された手ブレ補正などにより、安定した撮影が実現する。

Galaxy Harajukuで撮影
上の写真と同じ場所で、別のデジタルカメラを用いて撮影した

 また、“月が撮れるスマホ”として話題になった「Galaxy S22 Ultra」のズーム性能は、「Galaxy S23 Ultra」にも受け継がれている。光学ズームとデジタルズームを掛け合わせることにより、最大100倍のズームを実現した。

実際に月を撮影。100倍ズームとなると撮影にも少しコツはいるが、慣れれば初心者でもこのような写真を撮影できる
月を撮影している様子。画面左上にガイド枠があり、撮影をアシストしてくれる

 遠くからでも被写体に迫れるズームの活用方法として、前島氏が挙げたのは“推し活”。たとえば野球やサッカーなどのスポーツ観戦において、遠くからでも“推し”の選手を鮮明に撮影できる。

遠くの被写体に徐々に迫った。夜景の撮影性能とズーム性能のおかげで、暗所でも鮮やかに撮影できていることがわかる

 チップセットは「Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxy」を搭載する。前島氏は「Galaxy S23シリーズ専用に作られた世界最速のSnapdragon」と語り、ゲーミングなどでその性能が発揮されるとした。

 ディスプレイは約6.8インチ、バッテリー容量は5000mAhとなっている。

環境にも配慮されており、リサイクル素材が使用される

 「Galaxy S23 Ultra」はNTTドコモとauから、4月20日に発売される。

 メモリー(RAM)は12GB。ストレージ(ROM)はドコモが256GB、オンライン限定の512GB。auが256GB、オンライン限定の512GBおよび1TBをラインアップする。

 おサイフケータイやワイヤレス充電、IP68相当の防水防塵をサポート。ミリ波や5G SA、Wi-Fi 6Eにも対応している。

 カラーはグリーン、クリーム、ファントムブラックの3色となる。

「Galaxy S23」

 「Galaxy S23」は、「Galaxy S23 Ultra」よりも小型な約6.1インチのディスプレイを搭載したモデル。アウトカメラは3眼構成となっている。

 チップセットは同一で、「Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxy」を搭載。メモリーは8GB、ストレージは256GBとなる。

 おサイフケータイやワイヤレス充電、IP68相当の防水防塵に対応。ミリ波や5G SA、Wi-Fi 6Eもサポートしている。

 ドコモ、au、楽天モバイルから4月20日に発売される。カラーは、ドコモとauが、クリーム、ファントムブラック、ラベンダーの3色をラインアップ。楽天モバイルは、ラベンダーを除く2色を販売する。

アクセサリー類も充実

 「Galaxy S23」について、従来のシリコンケースやレザーケースなどを含め、豊富な純正ケースが展開される。

 サムスンのオンラインショップ限定で、アディダス(adidas)のケースなども購入できる。

「Galaxy A54 5G」

 2022年5月に発売された「Galaxy A53 5G」の後継機として、「Galaxy A54 5G」が5月下旬以降にドコモ、au、UQ mobileから発売される。

 カラーは、ドコモがオーサムバイオレット、オーサムグラファイト、オーサムホワイトの3色。auとUQ mobileはオーサムホワイトを除いた2色を取り扱う。

 5000mAhの大容量バッテリーや、明るさが25%アップした約6.4インチの有機ELディスプレイを搭載。「よくばりな理想を充実機能で叶えるAwesomeな1台」としてアピールされている。

「Galaxy Tab S8+」

 auが、タブレット「Galaxy Tab S8+」(Wi-Fiモデル)の取扱いを開始した。直営店やオンラインショップなどで販売される。

 「Galaxy Tab S8+」は、12.4インチの有機ELディスプレイを搭載する。チップセットは「Snapdragon 8 Gen 1」で、メモリーは8GB、ストレージは128GBとなっている。

【お詫びと訂正 2023/04/06 18:38】
 記事初出時、「Galaxy Tab S8+」の機種名に誤りがございました。お詫びして修正いたします。