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KDDI新サービス発表会、「povo」基本料0円や「Starlink」と業務提携などを発表
2021年9月13日 15:42
KDDIは13日、新サービス発表会を開催した。発表会には、同社代表取締役社長の高橋 誠氏(高ははしご高)が登壇し、「povoの基本料金無料の新プラン」や「Starlinkとの業務提携」、「au版メタバースの新サービス」などが発表された。
生活導線上への5Gエリア展開
冒頭で高橋氏は、au 5Gのエリア展開について「ずっと、もっとつなぐぞ。au」を掲げ、ユーザーが生活で利用する「鉄道」と「商業施設」のエリア展開予定を説明した。
鉄道では、2021年度末までを目標に、関東21路線と関西5路線で5Gエリア化をすすめる。また、商業施設では、新宿駅や天神駅などの半径500mの地域を5Gエリアにするという。高橋氏によると、すでに全国80の商業施設でエリア化できているといい、今後これを拡大していくとしている。
人と人をバーチャルでつなぐ取り組み
高橋氏は、「ずっと、もっとつなぐぞ。au」は、ネットワークだけではなく「人と人とをつなぐ」意味も含まれているとコメント。「リアルとバーチャルを融合することによって、ボーダーレスな未来社会を創造していきたい」(高橋氏)と想いを語ったうえで、「au版メタバース」の取り組みと新サービスを説明した。
KDDIサービス統括本部 副統括本部長の繁田 光平氏は、これまでの「バーチャル渋谷/原宿」や「バーチャルハマスタ」、「バーチャルヒューマン」の開発などの取り組みを紹介した。
繁田氏は「リアルと融合していく施策」として、10月中旬から「バーチャルハロウィーンフェス」をバーチャル渋谷内で実施すると発表した。昨年も実施された取り組みで、昨年は約40万人が参加したという。
今年の「バーチャルハロウィーンフェス」では、ユーザー自身をアバター化できる「AVATARIUM」やパートナー企業などが利用できる3つのバーチャルステージを展開する。
バーチャルステージは、「スポーツ」、「ミュージック」、「お笑い」の3つを用意している。たとえば「スポーツ」のステージではサッカーのパブリックビューイング「AFCアジア予選 Road to Qatar」が開催され、「ミュージック」ステージでは、「新しい学校のリーダーズ」などが出演する「バーチャル渋谷ハロウィーンライブ」が開催される。
また、リアルとバーチャルの溶け込む体験ができる「VIRTUAL CITY」(バーチャルシティ)プラットフォームの取り組みを、来春に大都市へ順次拡大させていくと発表した。リアルとバーチャルの溶け込む体験として、繁田氏は「実店舗の在庫情報を反映させたオンラインショップで、ユーザーのアバターでバーチャルフィッティングができる」ことや、「路上ライブをバーチャルで同時配信する」ことを取り上げた。
なお、誰もが気軽に楽しめるメタバースへの入口として、「au 5Gチャンネル」を、10月中旬から提供する。情報料は無料。
同チャンネルでは、最先端コンテンツやXR、バーチャルヒューマンのコンテンツなどKDDIがセレクトしたコンテンツを提供する。
povoの新料金プランは「基本料無料」
KDDI Digital Life 代表取締役社長の秋山 敏郎氏は、povoの新料金プランを発表した。
3月から提供されているオンライン専用プラン「povo」では、これまで「データ容量20GBで2728円」という料金体系で提供されている。
9月下旬の料金改定では、基本データ容量を撤廃した「ベースプラン」を新たに用意し、新料金プランの「povo 2.0」として提供される。
「ベースプラン」は、基本料金を0円にし、データ容量や通話定額、コンテンツをトッピングし「利用シーンに合わせてユーザー自身でゼロからカスタマイズできる」料金プランとなる。
たとえば、データ容量のトッピングでは、「データ容量1GB/有効期限7日間で390円」「3GB/30日間で990円」などの小容量から「60GB/90日間で6490円」「150GB/180日間で1万2980円」といった大容量をまとめて購入できるトッピングを用意する。また、従来プラン同様の「20GB/30日で2700円」や「データ24時間使い放題で330円」も提供される。
秋山氏は、データ容量のトッピング方法の一例を紹介。あまり利用しない月には「1GB/7日間」で通信料金を抑えつつ、利用する月は「20GB/30日間」をトッピングする方法や、データ容量をまとめ買いして無駄なく利用できる方法を紹介した。データ容量をまとめ買いすることで、たとえば「60GB/90日間」のトッピングでは、20GBあたり2163円で利用できるため、20GBずつ購入するよりも安く利用できる。
トッピングは、アプリから2タップで購入できる。
また、「povo 2.0デビューキャンペーン」を実施する。ベースプラン契約後、最初に購入するデータのトッピングに応じて最大20GBのトッピングが進呈される。
povoでギガ活
KDDI事業創造本部 ビジネスインキュベーション推進部長の中馬 和彦氏は、「povo 2.0」で普段の生活でデータ容量を付与される「#ギガ活」の施策を発表した。
中馬氏は、「コンビニやドラッグストアで買い物をすると、後日ギガがもらえる」などを想定しているという。
また、ギガ活により「せっかく寄り道しようと言う事になれば、ギガもらえるコンビニに行く」や「せっかくランチを食べるなら、ギガもらえるファーストフードに行こう」という形で生活様式が大きく変わってくると指摘。パートナー企業の拡充のため、「ビジネスパートナープログラム」として新規パートナー事業を募集するとした。
「povo 2.0」のリリースに合わせて、「身の回りのpovoを見つけてギガをゲット」できる「FIND povoキャンペーン」を実施する。
たとえば、Nature Innovation Groupの傘のシェアリングサービス「アイカサ」やLuupの電動キックボードシェアサービス「LUUP」などでpovoデザインの傘やキックボードが登場する。ユーザーは、発見したpovoデザインのQRコードを読み取ることで、データ容量が付与される。