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翻訳アプリやdポイント、2020年のインバウンド需要を見据えたドコモの取り組み
2020年1月23日 06:00
NTTドコモは、「DOCOMO Open House 2020」を1月23日、24日に東京ビッグサイト青海展示棟で開催する。
同イベントでは、5G関連をはじめとした最新技術や今後登場するユースケースなどが紹介される。本稿では、インバウンド需要の拡大を見据えた取り組みをまとめて紹介する。
インバウンド対応を支える翻訳アプリ
Android/iOS向けアプリの「はなして翻訳」は、英語、中国語、韓国語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、ドイツ語、ロシア語、タイ語、インドネシア語、ベトナム語の12言語に対応する翻訳アプリ。音声翻訳やテキスト翻訳が基本で、一部の言語はOCR翻訳にも対応する。
はなして翻訳は個人向けにも無料で提供されているアプリだが、法人向けに各社の業態に合わせたきめ細かなカスタマイズを行う有料オプションサービスを提供することでマネタイズしている。
叙々苑や百貨店の松屋などで導入され、2019年10月には東京メトロ全駅(管理委託駅を除く)の駅員に計1500台のiPhoneが業務端末として配備されたのを機に、乗客案内用のツールとしてドコモの翻訳アプリが採用された。
法人向けにカスタマイズされる内容としては、まずは定型文の登録。接客時によく話す内容をあらかじめ登録しておき、選択するだけで相手の言語に訳して伝えられる。単純な内容なら定型文を選択するだけで済むので、騒音の多い場所で困難な音声入力を試みる必要がなく、安定して使える機能として好評だという。
特有の利用シーンにあわせて対応するケースもあり、東京メトロの事例でいえば案内放送にもアプリを使えるようにカスタマイズされている。駅構内の放送設備に接続して、複数の言語の翻訳結果を続けて再生できる。
電話にも翻訳機能を
はなして翻訳には、電話の翻訳機能も用意されている。ドコモ回線のユーザーに限定することで、特別なシステム導入などの必要なく利用できる仕様としている。発信者(訪日客)側の利用回線や端末は問わない。翻訳エンジンは対面翻訳と同様に、みらい翻訳のNMTエンジンを採用する。
負担なく利用できる電話翻訳機能を用意することで、大がかりな電話対応のシステムを持たない飲食店などでも、訪日客からのちょっとした問い合わせにスムーズな電話対応ができると提案する。