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ドコモと東京メトロが翻訳アプリを共同開発、駅の放送設備とも連動

 東京地下鉄(東京メトロ)とNTTドコモは、訪日外国人の増加を見越して、多言語翻訳アプリを共同開発した。10月15日以降、管理委託駅を除く東京メトロ全駅に乗客案内用のツールとして導入する。

 ドコモが提供している翻訳アプリ「はなして翻訳」をベースに開発され、英語、中国語、韓国語、フランス語、ポルトガル語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、タイ語、インドネシア語、ロシア語、ベトナム語の12カ国語に対応する。音声入力による同時翻訳のほか、使用頻度の高い内容を定型文として登録しておける。

 東京メトロでは、既に各駅に配備しているタブレット端末に翻訳アプリを導入しているが、活用できる場面は対面での対応時に限られていたほか、駅名や路線名などの固有名詞や、「振替輸送」のような専門的な単語がうまく翻訳されないという課題があった。

 今回の新アプリでは定型文機能により、鉄道に特化した誤訳のない案内、地域に特化した案内を可能にする。駅の放送設備とも接続でき、多言語での一斉放送ができる。

 また、東京メトロは約1500台のiPhoneを各駅で勤務中の社員に配備すると発表。上記の翻訳アプリのほか、身体の不自由な乗客を案内する際の駅間連絡に使う「バリアフリーアプリ」などがインストールされ、サービス品質向上のためのツールとして常時携帯される。