インタビュー

ドコモの通信品質はどう変わる? ネットワーク本部長に聞く改善の現在地と「設備容量」強化のシナリオ

 繋がりにくいと指摘されて3年あまり、NTTドコモが通信品質対策として基地局の建設を加速させている。

5月8日の決算説明会で示された資料

 5月8日の決算説明会では、前田義晃社長から、通信品質を改善させるべく、2025年度に取り組んだこと、そして2026年度の方針が紹介された。

 大まかに言えば、通信できるキャパシティ(容量)を増やし、届きやすい周波数帯を活用。繋がりにくい場所もAIを活用してスピーディに改善するといったものだ。

トラフィックの急増と「設備容量」重視の理由

 現在も続く「ドコモの繋がりにくさ」が指摘され始めたのは、2022年の末ごろだ。

 当時、通信品質が落ちた最も大きな要因は、トラフィック(通信量)の増大。つまり増えた通信量を、ドコモの設備でさばききれなくなった。

 まるで突然、処理能力を超えたかのように思えるが、その背景には、コロナ禍がある。

 2020年春ごろから、緊急事態宣言も発出され、多くの人が外出を控えた。それから2年後、2022年春になってようやく行動の制限が解除。外出する人が増え、さらにショート動画の広がりなどで、スマートフォンでの通信量が増えた。

 つまり、2020年ごろから2年間、都心での通信量が減り、住宅地での通信量が増えるという傾向になった。同社ネットワーク本部長の引馬章裕氏は「それまでと全く異なる傾向だった」と振り返る。

引馬氏

 当時、いつ外出自粛が解けるか、先は見通せなかった。人々が外に出るのであれば、従来通り、人の集まりやすい場所での設備を増強する。しかし、住宅地での通信量が増えるのであれば、優先すべきは都心ではなく住宅地だ。実際、「都市部よりも、トラフィックが厳しいところへ対応すべきと方針を転換したのは事実」と引馬氏は言う。

 そして2022年春、外出自粛が終わりを告げ、人々は徐々に街へ戻っていった。その結果、コロナ禍後の渋谷の通信量は、1.8倍に増加。当時のドコモの設備では処理しきれなくなった。

 急増したトラフィックに、同社では、首都圏での基地局追加、鉄道路線での対策などを実施してきたが、現在、そしてこれから進められる対策が「設備容量」の強化だ。

設備容量とは

 ここでいう「設備容量」は、「基地局の数」×「同時に処理できる力」(セクター数)×「電波の帯域幅」という考え方で構成されている。

 たとえば「基地局の数」が増えれば、ユーザーの手元にあるスマホにとって、空いている、あるいはよく届く電波の基地局へ繋がりやすくなる。

 また、帯域幅は、いわば道路で1車線から2車線、3車線と広がるようなイメージ。広いほど速く、多くの通信を運べるという形だ。つまり「設備容量」はそのまま、通信処理能力の指標と位置づけられている。

 では、実際、設備容量はどの程度増えたのか。

 2024年度末、そして2025年度末で比べると、5G基地局の数は15%増えた。これにあわせ、5Gの設備容量も、全国で15%増えた。

 特に人口の多い「南関東」、そして愛知県、大阪府という“主要都府県”では、5G基地局数は18%、5Gでの設備容量は19%増えた。2026年度もこのペースが維持され、設備投資が継続されるという。

3G跡地のフルLTE化

 通信の安定性を高めるための具体的な取り組みも進行中だ。

 5Gエリアについては、より遠くまで届く700MHz帯が5Gへ転用され、Sub6の電波と組み合わされることで実質的な5Gエリアが広がる工夫が取り入れられている。

 700MHz帯が5Gで利用されることになったことを踏まえ、4G LTEも対策が強化された。3月31日の3Gサービス終了に伴い、これまで3Gで利用されていた800MHz帯(プラチナバンド)が4G(LTE)へ転用されたのだ。

 これによりLTE用の800MHz帯が20→30MHzへと1.5倍に拡張。首都圏の中心部では4月中に拡張(同社ではフルLTE化と呼ぶ)が完了しており、5月以降は郊外地域へも順次適用される。

Sub6エリアの強化と5G SAの優先展開

 前述した「設備容量」の強化をもたらす要素のひとつが、「Sub6」と呼ばれる周波数帯の活用。ちなみにSub6とは、6GHz帯以下の周波数という意味で用いられる言葉だ。

 Sub6の特徴は、利用できる幅が100MHzと広いこと。たとえば、LTE用の周波数のひとつである800MHz帯は、ドコモの場合、先述したように30MHz幅で利用されている。

 一方、Sub6は、ドコモの場合、3.7GHz帯と4.5GHz帯、それぞれで100MHz幅、あわせて200MHz幅を利用できる。繰り返しになるが、広いほど、より多くのデータ・ユーザーを処理できる余裕があることになる。

 また、5G専用設備を用いる5G SA(スタンドアローン)のエリア拡大も進められる。混雑しているところでこそSAの効果が効くとのことで、積極的に取り組む方針ながら、ドコモが5G初期に設置した基地局では、5G SAに非対応というものもある。そうした設備を交換して、5G SAエリアを拡充していく。

AIによるリアルタイム運用と体感品質の可視化

 設備増強だけでなく、運用面でも新たなアプローチが導入される。現在では、「対応力」「即応力」「分析力」「カバー力」という4つの考え方が軸になっている。

大型イベントへの対応

 「対応力」は、たとえば大規模イベントへの対応だ。ドコモが運営権を持つ国立競技場や、愛知県のIGアリーナではミリ波も含めてフルスペックで設備が導入された。

SONの導入

 一方、「即応力」としては、「SON」が挙げられる。従来は広い範囲が定期的かつ手動でチューニングされていたが、「SON」(自律最適化ネットワーク、あるいは自律組織化ネットワーク)と呼ばれるシステムが昨年11月に導入された。

 ノキア製の「MantaRay SON」が導入されており、基地局ごとのトラフィック変動に合わせた自動チューニングがリアルタイムで実行されるようになる。人が多く集まる大規模イベントの開催時、あるいは通勤時間帯の駅など、突発的な混雑にも即座に対応できるようになる。

 引馬氏は「これまでの『ある程度の広い範囲を決められたタイミングで定期的にやる』という形から、『一局一局個別のトラフィック事情に応じて、手動ではなく自動で調整していく』世界に移る」とする。

体感品質を定量化

 さらに、ユーザー一人ひとりの「つながりやすさ」が数値化される「CNX(Customer Network Experience)指標」が活用される。これは「分析力」にあたるものだ。

 数値化することで、体感品質が低下しているエリアやユーザーは特定しやすくなる。その上で、優先的に対策が実施されるだけでなく、対策後の品質向上もチェックが入る。

 品質が改善したユーザーに対するマーケティングへの応用など、より深い顧客関係の構築も視野に入れられている。

スターリンクでより広く

 そして、4月に始まった「docomo Starlink Direct」により、「カバー力」として、従来よりも広い範囲で通信の恩恵を受けられるようにした。

 空が見える場所であればスマートフォンが直接衛星と通信できるもの。山間部や海上など、従来の基地局ではカバーしきれなかった場所での通信環境が確保され、日本全体のエリアカバー力が強化される。

ミリ波の普及シナリオ

 先述したように、超高速通信が可能となるミリ波(28GHz帯)については、将来的なSub6の容量限界を見据えた長期的なシナリオが示されている。まずは国立競技場やIGアリーナ(愛知県)といった大型イベント会場への導入が推進された。

 ただ、ミリ波のネックは、対応するスマホが少ないこと。国内でもトップシェアとされるiPhoneは、米国版ではミリ波対応ながら、国内版は非対応だ。

 引馬氏は「ネットワークが引っ張ってミリ波の端末を普及させる」と語り、インフラ整備と体験の提供を先行させる考えだ。ターミナル駅や市街地などへの面的展開は、2027年度以降に見据えられている。

インタビュー

 ここからは、引馬氏をはじめ、ドコモのモバイルネットワークをリードするメンバーへのインタビューをお届けする。ドコモとしての対策のほか、「ユーザーが繋がらないと感じる場面」はどういった事象が起きているのか、解説していただいた。

 応えたのは、引馬氏のほか、ネットワーク部長の西島英記氏、無線アクセスデザイン部長の増田昌史氏、エリアマネジメント部長の桂智一氏だ。

重視するのは「設備容量」

引馬氏
 ドコモとしては、都市部、あるいは通勤時間帯・帰宅時間帯で、まだまだ使いにくい状態が続いているということを認識しています。多くのお客様にご迷惑をおかけしていることについては深く反省しております。

――ドコモではこれまで、そしてこれからも通信品質の改善を進めているわけですが、基地局数の拡充が成果のひとつに挙げられています。

2023年度と2024年度の各社基地局数

引馬氏
 はい、基地局と言っても数だけが勝負ではありません。セクター数、つまりどれぐらいのセクターで、ひとつの基地局が電波を出しているのかということと、どれぐらいの周波数幅で電波を出しているのか、この掛け算で設備の能力は決まってきます。

 基地局の数も非常に大事な要素のひとつです。ただ、それ以外の要素も同じように大事です。

 特にSub6は周波数の帯域幅が広い。Sub6のエリアを広げることは、設備容量を増やすために重要です。

――他社と比べていかがですか。

引馬氏
 Sub6の基地局は個別免許です。どれくらいの強さで電波を発射しているか公開されていますので、各社さんの状況も含めて把握できます。一方で、包括、つまりまとめて一括での免許を得ている基地局もありますので、公開はできないのですが、ある程度、推測しています。

 そうした中で、4G用で利用し、その後、5G用に転用した周波数は、ドコモは他社さんよりも少ないことが課題です。

 また、南関東・大阪・愛知という主要都府県で比べると、やはりドコモの設備容量も足りていないと推測しています。

遅延も減少

引馬氏
 5G向けの周波数として、Sub6をしっかり展開することを重視する一方で、やはり700MHz帯を5Gへ転用することも大切だと考えています。つまりSub6の強化と700MHzのNR化です。

 基地局数は、2025年度を通じて15%増えました。その結果、設備容量も同じく15%拡大しています。主要都府県(南関東・大阪・愛知)だけで見ると、基地局数は18%、設備容量は19%、それぞれ拡大しました。

 その結果、私たちで主要な場所として品質を計測した253カ所のうち、243箇所において下り100Mbpsを達成しました。

 また、山手線と大阪環状線、快適に利用しやすい時間も増えています。

 通信速度だけではなく、遅延についても「my daiz」という当社のアプリで測定しており、これまでの対策の結果、全国的に遅延が減っています。

 ちなみに、サーバーの出口が東京と大阪にある分、全国平均よりも主要都府県の方がわずかですが遅延が少ないです。

周波数の転用効果とエリアの境界について

――4G向けだった周波数を5G用にする、いわゆる転用の効果をあらためて教えてください。4Gと5Gで、切り替わる回数が減る、4Gになる回数が減るということですよね。

引馬氏
 はい、5Gでずっと通信できる状態にすると。

――5Gのサービスエリアの端といった場所では、たとえば700MHz帯を5Gに転用してエリアを広げるといった対策になりますか?

増田氏
 転用エリアを広げてはいますが、設備がいわば間に合わないタイミングも出てきます。

 そういう時は、5Gでは上りのエリアが少し狭いので、少し補正します。つまりは少し狭くするわけですが、広げすぎると上りが通じないような状況になるのです。パラメーターで調整することを暫定的に取り組んでいます。

桂氏(左)と増田氏(右)

引馬氏
 Sub6よりも700MHzの方がより遠く届きます。特に上りが飛びます。そこで(上りは700MHzで)組み合わせてキャリアアグリゲーション(複数の周波数をまとめて1つの帯域として扱い、品質を上げる技術)によって、実質的に5Gのエリアを広げることもできます。

「ドコモ回線がつながらない」ときに起きていること

――ユーザーが「繋がらない」と感じる場面では、実際、何が起きているのでしょうか。都市部と住宅地では異なると思いますが……。

引馬氏
 ターミナル駅など人の多い場所で、本当に一番厳しい時に何が起きていたかと言うと、まず圧倒的に設備が足りないということでした。

 お客さまが利用したいと思っている通信を、設備で完全に吸収できない状態が、2~3年前です。

 その後、設備を増強してトラフィックをさばけるようになったのです。しかし、そのあと、LTEで、より隅々まで届く800MHz帯への偏りが大きくなる傾向が出てきました。
 ひとつの基地局で扱える周波数はほかにもあって、その基地局にとっては、まだ余裕があるにも関わらず、特定の周波数に集中してしまった。お客さまからすると、パケ止まりしているという状態です。

 これには、パラメーターのチューニングや、下りで判定するのか上りで判定するのかとロジックを高度化させて解消はしていきました。

 さらに今春、3Gが終了し、それまで3Gで用いていた800MHz帯をLTEで活用できるようになりましたので、一番混んでいる800MHz帯もリソースを追加できましたので、ある程度解消できたと考えています。

――「届きやすい電波のほうで接続しようとする」という点、5G以前から「空いているほうを優先する」という考え方はあったと思います。そうした対策を施していても、なお……ということですか。

引馬氏
 はい、品質のよい周波数帯で接続していただくほうがいいという思想で、当初はチューニングしていたんです。

 ところが、品質の良さという意味では、800MHz帯も良い。そこで800MHz帯で接続する傾向が高まった。

 そこで、もっと単純に「現地に100人いる。4つの周波数が使えるなら、25人ずつに分けて、1周波数あたり25人にしよう」という考え方の対策に切り替えました。これは、大規模イベントなどで、以前から馴染みのある手法です。

 すると、最高速度は出せないのですが、より快適に使えるようになった。そこで、混み具合をどう判定するのか調整しながら洗練させていったことになります。

 基地局によって、上りと下りのどちらが混み合うのか、両方混むのか、ここは下りが混むなら下りの数値で判定する……と。こうしたバリエーションを増やして、今も対策として進化させています。

――なるほど。

引馬氏
 また、5Gエリア内であれば、高速にお使いいただけるのですが、移動しはじめると、5G→4G→5G→4G……と何度も切り替わることもありました。すると、スマホでやり取りしているデータを一時的にためて(バッファリング)、データの移し替えもあった。これも、お客さまからすると、4Gと5Gの切り替え時に通信しづらいといった状態です。

 こうした事象への対策が、さきにご紹介した700MHz帯の5G転用(NR化)で、5Gのエリアを広げて、4Gへ切り替わる回数自体を減らしています。

「ahamo」とほかの契約は同じ品質

――春の大型連休の前に、「ahamoが繋がらない」とSNSで話題になりました。ahamoも、ほかのドコモの契約も通信品質は同じということでいいですよね。

引馬氏
 はい、お客さまの契約種別によってネットワークのコントロールを変えていることはやっておりません。

 違いがあるとすると、「ahamo」は30GBといった容量制限があるといった点が差分になります。

――では、たとえば複数の周波数を束ねて使う「キャリアアグリゲーション」では、どの周波数を用いるのでしょう。

引馬氏
 それは、端末とネットワークの実装で決まります。

――メーカーブランド、いわゆるSIMフリーのスマートフォンでは、一部の周波数に対応していないことがあります。

引馬氏
 どう周波数を使うか、どの周波数でエリアを作るかは各社異なります。

 ドコモとしては、SIMフリースマホの能力なども考慮しながら、我々として最適な周波数の組み合わせで展開しています。たとえば「SIMフリースマホがこの周波数を使うなら、空いている他の周波数を他の端末で使う」といった制御もしながら、お客さまにより良い体験を提供しようとしています。

設備容量とユーザー数について

――話は変わりますが、各社のユーザー数は異なります。他社と比べて、もともと1人あたりの容量は不足気味でしょうか。

引馬氏
 はい、それはあります。設備容量という能力を何人で利用いただくか。人数が多ければ、当然1人あたりのスループットは減ります。これで良いとはまったく思っていませんので、契約者数に見合う設備容量まで高める必要があると考えています。

――「5Gで使えたのに、最近4Gになる」「よくなったと思ったのに、電波が弱くなった」といった声も聞きます。これは、実際、何が起きているのでしょうか。

引馬氏
 全ての事例をご紹介できないのですが、たとえばもともとあった基地局を撤去することはあります。老朽化したビルの建て替えといったものです。

 そうした計画に備えた対策も採るのですが、一定の準備期間が必要です。たとえばビルのオーナーさんから撤去のご依頼をいただいて、急ピッチで対策しようとしても、完全に元の状態にできないまま、もともとあった基地局の電波を止める……ということがあるのは事実です。

 「今まで使えていたところが急に使えなくなる」ということは、できるだけないよう努力しているのですが、一定数、発生することは事実です。

5G SAの展開状況と計画

――5G SAのエリアマップはあまり明確に示されていません。決算では、東京都心部のマップが披露されましたが、ぽっかり5G SAではない場所がありますよね。

引馬氏
 5G SAは、今後の5Gサービスの基本になると思っていますので、積極的に広げていく方針です。それは都市部に限らないです。

西島氏
 ここ最近、新たに設置する基地局は、全て5G SAです。

 一方、5Gサービス開始当初に入れた基地局のなかには、5G SAに対応していないものがあり、交換に結構時間がかかる局もあります。地図上で、不自然にぽっかり空いているというのはそういうところです。

 ただ、我々としては、混んでいるところでこそ5G SAの効果が発揮されると思っていますので、そうした場所での優先順位を上げたいです。

――5G SAで処理できているトラフィックはどれくらいになりそうでしょうか。

引馬氏
 5G SAでトラフィックを流すには、「5G SAエリアであること」「5G SA対応機種であること」「5G SAを契約していただくこと」「SIMも5G SA対応であること」という4つが必要です。

 ドコモとしては、端末も、契約も増やしながら5G SA経由でのトラフィックを増やそうと努力しているところです。

ミリ波の展開について

――ミリ波についての取り組みも教えてください。

引馬氏
 ドコモも積極的に取り組んでいます。人が集まるところでミリ波の設備を設置し、対応端末も普及させないといけません。まずインフラから環境を整えて、「ミリ波の端末を使うと、こういうところでもこんなに快適に使えるんだよ」と認知していただき、PRをしていく。

 ネットワークが引っ張ってミリ波の端末を普及させるようなことをやっていきたいなと思っています。そのため、まずはアリーナのような場所から着手し、その次は、人が待ち合わせで多くいるようなスポット、あるいは駅での展開だと思います。

西島氏

西島氏
 今回、Sub6でエリアを増強しているとお伝えしましたが、(通信量は増え続ける傾向のため)いずれSub6だけでは足りなくなることはわかっています。すると、ミリ波しかない。

 一定数のお客さまにミリ波対応スマホをご利用いただかないと、渋谷駅や新宿駅でミリ波を整備してもトラフィックを吸収できず、多くの方に繋がりにくい状態になってしまいかねません。それはリスクですから、まず知っていただいて、盛り上げて普及させつつ、インフラも増やしていきます。

――基地局の“場所取り合戦”は、今どうなっているんでしょうか。

桂氏
 ビルの屋上といったところは、やはり難しいです。他社さんの設備もあります。

 そこで、ビルの屋上だけにこだわらず、電柱や公衆電話ボックスなど搭載する場所を確保しつつ、よりコンパクトな機器を導入しています。

 一部では、ガラスアンテナのような新しい設備もありますし、載せる場所と機器を工夫していくことでカバーしたい。ミリ波の時代が本格化するなら、そういうところにつけていかないといけませんから。

――ありがとうございました。