ニュース
ドコモ、コアネットワークを完全仮想化 障害の自動復旧や災害時のつながりやすさ強化
2026年4月2日 12:06
NTTドコモは、モバイル音声サービスやデータ通信サービスの基盤となる「モバイルコアネットワーク」の完全仮想化を完了したと発表した。
3月末までに実施した設備切り替えおよび、3Gの終了に伴って実現した。従来のコアネットワークは機能ごとに専用のハードウェアを用いて構築されており、増設や構成変更、故障時の現地保守作業に時間がかかることが課題だった。完全仮想化により、5GCやEPC、IMSなどのコア機能を専用装置ではなく、汎用的なサーバー上でソフトウェアとして動作させる構成へと移行した。これにより、設備構成の変更や機能配置の最適化をソフトウェアで制御できる。
ユーザーのメリットとしては、通信の信頼性向上が期待される。設備障害が発生しても、ソフトウェアやハードウェアの異常を自動検知し、別の正常な仮想リソース上で機能を即座に再起動・再構成する「オートヒーリング」機能を備える。同機能は、ネットワーク全域で働くため、障害による影響期間を短縮できる。
また、新サービスの開始時やトラフィック増加時に必要となる、設備容量の拡張にかかる期間も短縮される。自然災害時などにネットワーク容量を自動的に拡張し、つながりやすさを向上させる「オートスケーリング」機能もある。このほか、汎用サーバーの集約利用による省スペース化や消費電力の削減など、運用効率と環境負荷の改善にも寄与する。
ドコモは2005年からネットワーク仮想化の基礎研究に着手し、シスコやデル・テクノロジーズ、NEC、エリクソンなどのパートナー企業と連携しながら仮想化技術の適用範囲を広げてきた。今後は、オンプレミスに加えてパブリッククラウドも活用したハイブリッド構成のコアネットワーク構築を推進していくとしている。
