スタパ齋藤のApple野郎

Macの古いファイルをチェックしてたら、20世紀の”お宝”データがザクザク出てきた話

 はぁぁ~っ、仕事は昨日キッチリ終えたし、今日は午前中からサイクリング! とか起きたら既に気温が36度とか。昼には39度になるらしい。こんな猛暑日に自転車とか無理っ!

 ということで午前中からエアコン入れてMac上のファイルを整理。古いファイルをチェックしつつ消したりアーカイブしたりしていると……あれ? コレって……ラベル用のファイル?

Mac上の古いファイルを整理していたら発掘されたファイル類。ブラザーのラベルライター(ラベルプリンター)用のラベル作成アプリ「Brother P-touch Editor」のデータファイルである。

 あぁラベルライターの、ねえ。ラベルを作るときはアプリの「Brother P-touch Editor」を使うものの、ラベルを印刷したらそれで終了で、ラベルのデータは保存してないけどニャ~。でも、けっこうたくさんラベル内容を保存したファイルがある。

 開いてみると、なんか自作ラベル的なのが多数見つかった。ラベルというか、シール的に遊ぶためのラベルデータだった。たとえば↓こんなの。

DEC(デック)というコンピュータ企業のロゴがラベル化されていた。黒く見える部分が印字されるエリアで、白い部分は透明となっている。

 ディジタル・イクイップメント・コーポレーション (Digital Equipment Corporation/DEC)の企業ロゴのラベルであった。これを地が透明で印字色が赤や青のラベルでプリントすると、非常にDECっぽいロゴ・ラベルが得られる。そしてそのラベルを貼ると、なんでもかんでもDEC製品に!

冷凍庫にDECロゴのラベルを貼ると……あら不思議! DEC傘下のIRIS OHYAMAブランド製冷凍庫みたいになった!

 とか書いても「はぁ?」ってなる人のほうが多いかも? DECは偉大なるコンピュータ企業だったのだ。でももうナイっていうか吸収されちゃったけど。DECについての日本語Wikiはコチラ

 ともあれ、なかなかオモシロいラベルが出てきた。ので、これをイロイロなスタイルでプリントして、20世紀コンピュータ少年の友達に郵送してゆきたいッ!!!

オラオラオラ! 身の回りのハードウェアを全部DEC製っぽくしちまいやがれ! みたいな勢いでプリント・送付したDECラベルあれこれ。

 プリントしたラベルを送ったら喜ばれた。でしょ~、今このロゴのステッカー見たらその時代の人は嬉しくなっちゃいますよね~。俺もこのロゴで懐かしのハイトラII(DEC HiNote Ultra II)を思い出したしぃ~。

 ところで、20世紀コンピュータ少年の友人は、「あれ、この封筒に貼ってある切手も自作なんですな」と。切手? ……あ、そうそう、オリジナルなのだソレは。

DECのラベルを郵送したときに使用した切手。猫の画像をあしらったオリジナルの切手なのだ。日本郵便のオリジナル切手作成サービスを使えば誰でもつくれる。

 ともあれ、こういう自作物って喜ばれたり注目されたりするようだ。ってまあ、一種の「一点物」なので、珍しいし目を惹くのであろー。

 考えてみると、Macを使っていつもこういうモノを自作していた気がする。なんでMacかと言うと……たぶん、画像をより容易に扱えたからだと思う。

 現在ではWindowsでも画像を容易に扱えるが、20世紀あたりだと「Windowsは事務処理用でMacは創作用」みたいな雰囲気があったりもした。

自作スタンプで遊び、つくってあげて喜ばれる

 自作で思い出すのは「スタンプ」。特定の絵柄をインクで紙に転写できる、いわばハンコである。

 確か1997年頃は、けっこう「スタンプを自作するためのハードウェア」が発売されていた。そういうハードウェアを使うとオリジナルのスタンプを自作できた。

 最近では名刺やポストカードやハンコを即日・安価にて作成してくれるショップがあったりするからか、そういうハードウェア(の個人向け製品)はほとんど見なくなった。

 スタンプにおいても、ブラザーの製品がナイスであった。多用したのが「スタンプクリエーター」シリーズで、PC上で自由な絵柄をデザインし、ソレをそのままスタンプ化できた。

1997年頃に使っていたブラザー「スタンプクリエーター SC-200PC」とそのスタンプ。ラベルライターにラベルカセットを入れてラベルを自作できるように、SC-200PCに専用のスタンプを入れると自作スタンプが作れるのであった。※画像の解像度がヤケに低いのは20世紀の記事から抜粋したからだッ!!!
左がスタンプの元の絵柄。右がSC-200PCによって絵柄をスタンプ化して押印したもの。

 SC-200PCで細かい文字をスタンプ化しようとすると、解像度が足りずに実用性にやや欠けた。だが、そのあたりは文字を大きめにすれば問題なかった。

 また、上記リンク先の記事にもあるように、SC-200PCはコストパフォーマンスの面においても優れていた。けっこー安くスタンプを自作できたのだ。上記リンク先の記事には↓こうある。

 「で、この装置、税別で5万4800円する。それから、スタンプはサイズ10(30×9mm)が1000円、サイズ30(70×9mm)が1500円、サイズ40(70×27mm)が1800円する」。

 「例えば『いちばん大きいスタンプを2つばかり作ろうかな~』と言ってこの装置に手を出すと、本体(サイズ30のスタンプがひとつ付属する)+サイズ30のスタンプひとつで、ななななんとスタンプいっこ2万8300円(税別)のコストがかかってしまって悲惨だ」。

 「だが、『オリジナルスタンプを作って作ってつくりまくるゼ~ッ』という人がこの装置に手を出すと、スタンプいっこのコストは限りなくスタンプいっこの価格に近付くのでかなりオトクですよ奥さんと言えそうだ」。

 「だって、印鑑専門店とかでスタンプ作ってもらうといっこ数千円から数万円するし、デザインも平々凡々あるいはダサイのしかできないし、時間もかかるのである。だから例えば企業やオフィスなどでスタンプを作ったり、スタンプマニアの俺が使うには、この装置はかなり良いのではないだろうか、と」。

 俺の場合、このスタンプ自作マシンで周囲の人にスタンプをつくってあげまくった。知人友人にデザイナーが非常に多いというのもあり、「オリジナルのデザインでスタンプを作れる」と知ると大人気。完成したオリジナルなスタンプに誰もが大喜びしたのであった。

 ……上のスタンプ画像のとおり、macOSっていうか漢字Talk? のシステムエラーダイアログをスタンプ化しているので、スタンプ自作もMacでやっていたのだと思う。

Macでフェイク画像も量産していた!?

 上記のような古い画像ファイルを漁っていたら、20世紀の俺は、どうやらフェイク画像もけっこう作成していたようだ。その多くもMacで作成していた。Photoshopが使いやすいUIで使えたのがMacだった、というのもMacを使った理由のひとつだと思う。

 さておき、どういうフェイク画像を、どういう目的で作成・使用していたのか? 画像とともにご紹介。

当時のMacは不安定で、よくストールしてシステムエラーダイアログが表示された。こんな雰囲気のダイアログだが、メッセージは「すごいシステムエラー」ではなく「システムエラー」で、ボタンは「再起不能」ではなく「再起動」だった。このフェイク画像は確か雑誌掲載用で、掲載したらウケた。
これはMacがストールなどしたときに表示される……確か「サッドマック(sad Mac)。エラー内容を示す16進数コードとともに表示された。でも……コレってホンモノとちょっと違う? ドット絵をフェイクで描いた? 使った覚えはない。
これはauがかつて展開していた2G通信サービスの「cdmaOne」のフェイク画像。ラベルライターでシール化し、cdmaOne端末(ガラケー)に貼っていた。「cdmaOneですネ!」って言われた瞬間「違うんですよstpaOneなんですよ!」とか言ったりしていた。ゲヱセン上野さんは「uenoOne」ロゴを使用していた。
こちらはMicrosoft Windows 95の起動画面……のキャプチャーだったような気がする。
上記画像をもとにして、パイオニアのカーナビ「サイバーナビ」の起動時の画像を作成した。エンジンをかけるとナビ画面にこの表示がなされて、コンピュータにある程度詳しい同乗者は「えええっ! このナビ、Windowsなんですかっ!」と驚いたりしていたのを見て喜んでいた俺であった。
こちらもパイオニア「サイバーナビ」用につくったフェイク画面。何度か表示したが、使いドコロがわからずそのまま使わなくなったような記憶がある。

 てな感じで猛暑のため古いファイルを整理していたら、20世紀につくったりしたアレコレが出てきたので、羅列してみた。ご参考になれば幸い……なるわけねーだろ>俺!!!

 ともあれ、昔の画像は低解像度だしドット丸出しであるが、一周いや三周くらい回ってかえっていい味が出てきているような気もする。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。