スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

M1 Max搭載「MacBook Pro」を約半年使ってみて

速い! 半年経っても速い! この16インチ画面は正義♪

 2021年に持て余しているAppleデバイスを下取り(Apple Trade In)に出し、M1 Max搭載の16インチMacBook Proを買った俺。8台のAppleデバイスの合計下取り金額は39万7000円。欲しいM1 Max 16インチMacBook Proの価格が50万7800円。差額11万800円で最強に速いMacBook Proを手に入れたのであった。

最近の俺的デスクトップ風景。左はメインマシンMac Studioのディスプレイで、その右にMac Studio本体。右手前がM1 Max 16インチMacBook Pro。必要に応じて2台のマシンを併用したり、どちらかだけ使ったりしている最近なのであった。

 このM1 Max 16インチMacBook Proを使い始めて約半年が経過した。相変わらず感じるのは「速い!」ということ。いや「速いっ!!」と言うのが……いやいや「速いーッ!!!」がより正確な表現っていうか、スゲく速いんスよこのマシン。

 おもなスペックとしては、プロセッサがM1 Max(10コアCPU/32コアGPU)、メモリ(ユニファイドメモリ)が64GB、2TBのSSDを搭載している。ディスプレイは内蔵Liquid Retina XDR displayで、最大解像度は3456×2234ピクセル。キーボードは英語配列を使っている。

 で、このマシン、雑な言い方でスマンが、動画だろうが静止画だろうが、なにを編集しようが書き出そうがスイッと快速。Adobe Photoshopなんか秒で立ち上がるのだ(マジで2秒弱とか)。なのでPhotoshopちょっと使ったらQuitして別のアプリ使って、別のアプリを使い終えたらQuitしてまた別の……みたいな使い方をするのも現実的。まあ、たま〜に起動と初期チェックが遅いアプリもあるが(俺環境ではAdobe InDesignとか)。

 このことは、プロセッサやメモリ容量によって多少の差はあるものの、M1以降のMacやMacBookに共通していると思う。どれも「Macってこんな速かったっけ?」などと自分の体験や記憶が間違いだったような錯覚に陥るくらい差がある。

 M1以前のMac全体を大雑把に思い返すと、静止画はまあまあ編集できたが動画をガシガシ扱おうとか思わなかった(Mac Proなどは話が別だが)。とくにMacBookだと、WebブラウズとかメールとかSNSとか少々の画像とテキストを扱う用途以外は「鬱憤たまるからやめておこう」的に思いがちな処理性能だった(盛り盛りスペックなら話は違うが)。

 だが、それがどうですか現在では的に、M1以降のマシンはみんな速いのであった。M1以降のマシンはどれも使えるアプリがスゲく大幅に拡大されて実用性がズギャッと高まっている。

 M1 Max 16インチMacBook Proの場合、速さも十二分ながら、内蔵Liquid Retina XDR displayも非常にイイ。最大解像度3456×2234ピクセルで16インチだとちょっと高精細過ぎ? って印象があるかもしれないが、実際は顔の近くに置いて使うノートPCのディスプレイとしては余裕のあるサイズと解像度で非常に使いやすい。またHDRコンテンツを表示すると激しく美しく、デスクトップに設置したHDR表示非対応ディスプレイ上のコンテンツが見すぼらしく感じられたりする。

 ただ、頻繁に持ち歩くには重い。2kg以上あるので、ん〜むむ、気合入れてのモバイルって感じになってしまう。でもメインマシンやパワフルなサブマシンとして満足度が非常に高いMacBookだと思う。

奢った内容のM1 Max 16インチMacBook Proを買った理由と最近の変化

 俺の買ったM1 Max 16インチMacBook Proは、プロセッサやメモリやストレージがけっこうゴージャス。なので下取りなどナシで買うと、50万7800円という価格になる。

 安さ重視なら、50万7800円という価格は、13万4800円から買えるM1 MacBook Airと、17万8800円から買えるM2 MacBook Proと、9万2800円から買えるM1 Mac miniを買っても、まだ10万円くらいお釣りがくる“非常識な金額”である。なぜ、こんなに高いノートPCを買ったのか?

50万7800円もしたM1 Max 16インチMacBook Pro。高いが、メインマシンとしてもモバイルマシンとしても十二分な性能があるMacなのである。

 それは購入当時「このMacBook Proだけですべてこなせるだろう」と考えたからだ。デスクトップPCとして使い、モバイルPCとしても使い、緊急時にはこのマシンだけ持ち出せばいいという、処理性能も存在も唯一で完結できるマシン。一昔前はこういうコトは難しかった(処理する内容にもよる)が、このスペックのM1 Max 16インチMacBook Proなら「絶対できる」と思ったのであった。

 単純に、デスクトップではM1 Max 16インチMacBook Proをクラムシェルモードで使い、別室で使ったりモバイルしたりするならThunderboltケーブルを抜いてそのまま持ち出せばいい。緊急時には同じくこのMacBook Proを抱えて避難するだけ。うまくすると、トランセンド「JetDrive Lite 330」を使って、バックアップメディア内蔵のMacBook Proとして、さらなる理想形を目指せるかも! とか、けっこー本気であった。

最近の世代のMacBook Proでは、ポート類も増えた。以前にあったSDXCカードスロットやHDMIポートも復活。SDXCカードスロットにすっぽり収まる(短い)サイズのフラッシュメモリカードも発売されており、そういうのを使えばmacOSのバックアップアプリであるTime Machineを使っての「モバイル時を含んだ常時バックアップ」が可能だと思われる(実際には試していない)。

 これだ!!! これを絶対にやってゆきたい!!! とか思って2021年末にM1 Max 16インチMacBook Proを買い、年末年始のバタバタでそのMacBook Proをあんまり使えず、しかもウッカリとゲームなどをしてしまって時間を潰しつつも締切に追われたりしていた。

 とは言え、その間も、MacBook Proはポチポチと利用してはいたのだ。「そうだこのMacBook Proを動画編集マシンにしたゆきたい!!!」とか思ってそうしたり、あるいは「音楽作成(DTM)とかはMIDIキーボードの位置に合わせてこのMacBook Proを移動して……そうだこのMacBook Proは音楽作成兼動画編集マシンにしてゆこう!!!」などと考えてそうしてみたり。

 でも前述の「このMacBook Proだけですべてこなせる」という件、その方向には、なかなか進まないのであった。というのは、メインのデスクトップMac(当時はM1 Mac mini)が微妙に調子が悪く、そのマシンの環境をMacBook Proに移行するのも「なんだかな〜」とモヤモヤしていたからだ。

 また、そうこうしているうちに、Mac Studioが発売され、アーッ!!! と思ってソレを注文。4月半ばにMac Studioが配送され、(クリーンインストールして)すぐ使い始めたら、これがサイコー!!! なのであった。

 そんなこともあり、MacBook Proを唯一無二のなんにでも対応可能なコンピュータとしていく計画はますます遠ざかった。遠ざかりつつ「まあ無理に1台に絞らなくてもいいのかな」とか怠惰に引き摺られつつ思い始めたところで、またゲームなどに手を出してしまう、ぐうたらな俺なのであった。

ゲームと16インチMacBook Pro(50万7800円)

 2022年6月初頭、絶好調のM1 Ultra Mac Studioでスカッと爽やかに開いたWebブラウザ上で見たこのニュースで、俺は思い出したのであった。「そうだ猫ちゃんゲームのStrayが来るのだ」と。そして同ニュースにて、このニャわいい内容である気がする猫ちゃんアドベンチャーゲームが2022年7月19日に発売されることを知り、俺の心中はゲームモードに。

 そこで懸案だったゲーム環境移行作業(使用中のPS4→死蔵中のPS5へのデータ移行など)を一気に片付け、配線を整え、気持ちを落ち着けて、まずはPS5上で買ったけど全然プレイしていないゲームを開始した。ゲームは「サイバーパンク2077」。リリースから1年半くらい経過しているオープンワールドRPGである。

 オープンワールドでサイバーでRPGかぁ〜とか思って買ったサイバーパンク2077。だが始めてみるとサイバーでRPG(ストーリーに従ってキャラを演じると進むゲーム)的なことはわかるが、これしっかりFPS(画面全体が自分の視野でそこを移動したり撃ったりするゲーム)やアクション(タイミング重視の動的ゲーム)の要素が入ったゲームじゃ〜ん、と。最近ではFPSとかアクションとかとーんと縁遠い俺にとっては無縁であり、ハードルが高いのであった。

 正直、プレイ開始当初はサイバーパンク2077についてク○ゲーだと思い、進めるだけ無駄だと考えてPS5から削除しようと思った。のだが、映像や音はいい感じで、リアルだしサイバー(と言っても現在では“古くサイバー”かもしれない)だし、こういうのは好み。じゃあ、16インチMacBook Pro(50万7800円)で攻略サイトを見ながらもうちょっとだけこのゲームに取り組んでみよう! となった。

プレイし始めたサイバーパンク2077。俺にとってはアクション要素などがある難しめのゲームだったので、16インチMacBook Pro(50万7800円)で攻略サイトを参照しつつ進めた。映像や吹き替えなどは非常にイイので、ゲームが進みさえすればかなり楽しめるゲームだと感じた。

 サイバーパンク2077だが、最初のハードルが少々高かった。操作性や視認性よりもサイバー感に重きを置いているので、いろいろ理解しにくく、それがプレイしやすさを阻害しているような……。ただ、そのあたりをちょっと乗り越えていくと、プレイするほどに楽しさが増えてくるゲームかも。全体的に80年代にウケたSF観からのサイバーではあるが、その時代を知らない人にとっては非常に新鮮かもしれない。

 そうこうしているうちに、梅雨はナシって感じかと思ったら結局雨ザーザー降ってんじゃんって頃、すなわち2022年7月19日、あの猫ちゃんゲーム「Stray」が降ってきた。俺は翌日20日に買ってプレイし始めた。イメージでは、オープンワールド(どこでも行ける設定のリアルなゲーム空間)にて猫ちゃんを動かしたりする、プレイヤーが猫になれるゲーム。

 そんなイメージで開始したら、まさに素晴らしき猫ゲームであった!!! 洞窟で雨宿りして、ほかの猫たちにスリスリしたりジャレたり。爪研ぎしたりゴロゴロ言って寝たりもする!!! そしてジャンプはさすがのネコ科で美しい!!! 毛並みも美しい!!! すニャらしい!!!

 と思ったのは最初の頃だけ。いや後々すニャらしくて感動すら覚える、映画化されてもおかしくない抜群にイケてるゲームだと思い直すのだが、序盤のニャンニャンほんわかした雰囲気はすぐなくなり、人類滅亡後の世界にて困難に立ち向かいつつ猫となって前進してゆく、パズル要素とアクション要素と猫成分と1980年台テイストが入り混じったアドベンチャーゲームなのであった。

 そしてこのStrayについて、俺は敵キャラクター「Zurk」が苦手。あんな猛烈に走って飛び掛かってくるキモい生命体から、どうやって逃げれば? 無理無理無理ッ、と思ったが、あっそうだ16インチMacBook Pro(50万7800円)で攻略サイト見て進めよう! となった。

16インチMacBook Pro(50万7800円)で攻略サイトを見つつStrayをプレイする俺。サイバーパンク2077もStrayも、このように照明を消し、夜な夜なプレイするのであった。このような暗い状況下でも、16インチMacBook Pro(50万7800円)のバックライト付きキーボードおよびLiquid Retina XDR displayなら、攻略法の検索やサイトの閲覧を快適に行える。

 ちなみに、ゲーム画面を映しているのは、おもに仕事で使うMac Studioのデスクトップを表示するのにも使っている。そのMac Studioで攻略サイトを見ないのは、画面の切り替えが面倒だから。また、画面分割やピクチャーインピクチャーでの表示だとゲームの雰囲気が大きく損なわれるからだ。

 16インチMacBook Pro(50万7800円)だと、ゲーム画面の横に置いて攻略サイトを参照でき、不使用時は画面を閉じてスリープ。暗い部屋に浮かぶゲーム画面だけの世界により没入できるのである。

 って、16インチMacBook Pro(50万7800円)でゲーム攻略? そんなのiPadでやりゃいいじゃん。つーかスマートフォンでもできるじゃん。まえにもやってたじゃん!

 そうなのである。ゲーム攻略サイト閲覧などは、タブレット端末やスマートフォンでも十分デキる。だがしかし、16インチMacBook Pro(50万7800円)なら16インチ大画面で情報を見られるし、外付けキーボードをセットする必要もないし、この小さな差が重なってゲーム攻略時間の大きな短縮につながるような気がしなくもないし、それに50万7800円のモトを少しでも取りた(以下略)。

 余談だが、これら2本のゲームについて、サイバーパンク2077はそーんなに怖くはなく、難易度も低い設定にできるので、操作方法やコツなど掴めば「参加できるサイバードラマ」として楽しく遊んでいけると感じた。殺し殺されが続いたりするゲームだが、でもまあソレが想定内なのであまり怖くないし、ドキドキ感も意外に抑えめ。見どころも多いようで、けっこう長く遊べそうだ。

 一方の猫ちゃんゲームStrayだが、こっちは俺的にドキドキハラハラ感が強い。グロい要素はほぼないが、猫が非常にかわいくリアルで、その猫が穏便でないステージ内を徘徊するのが(猫ちゃん痛い目に遭ったらイヤン的な思いから)なーんか過剰に不安を掻き立てて恐怖を呼ぶのだ。またそういう超カワイくてリアルな猫に襲い掛かるクリーチャーおよびロボットの合計2種の敵は、微塵も容赦なしでガンガン来るので、猫目線の俺的にはすっごーく怖い。

 ただそれは感情移入しすぎで怖がり過ぎとも言えよう。じつは猫ちゃんはサイコーに機敏なので、ほぼすべての敵から走って逃げ切ることができるのであった。隠れながら移動しないと無理そうに見える場所でも、走って逃げ切れたりするケースが多い。逃げるときは直線的にではなく、タイミングよく左右に身を動かしながら走り続ける、という操作が必要だが、それもPS5など扱いやすいコントローラーがある環境ならよりハードルが低い。

 といったノウハウを16インチMacBook Pro(50万7800円)で開いた攻略サイトなどから得て、実践しつつ技を磨き、夜な夜なゲーム漬けの俺なのであった。いやー最近のゲームの映像表現って凄いっすね〜。あとPS5のコントローラーの振動・音の機能性も予想以上。すばらしい。

Mac Stuidoの内容を16インチMacBook Proに丸ごとコピー

 ゲームプレイ時に攻略サイトを参照する、という新しい使用目的ができた16インチMacBook Proを、それ以前よりも多用するようになった。連日のようにゲームをしつつ16インチMacBook Proを使うので、定位置のようなものもできた。

16インチMacBook Proのだいたいの定位置。以前は使うときだけ棚から出してきたが、現在では仕事場のメインディスプレイであるDell「U4021QW」の右側に出しっぱなしにして使うことが多い。右手でちょっとキーボードやトラックパッドの操作ができるからですな。

 そうなると、キーボードもトラックパッドもあるMacBookはデスクトップMacより便利な感じ。デスクトップMacは使用時に本体・キーボード・マウスの電源を入れるが、MacBookは画面を開くだけで済むからだ。小さな便利さの差ではあるが、「ちょっとMacで調べよう」といったとき、MacBook Proを使うことが増えていった。

 そこで感じたのは「この16インチMacBook Pro、起動後の使用感がイマイチかも、50万7800円もしたのに」ということ。このMacBook Proでは、必要に応じてアプリのインストールや各種設定を行っていた。デスクトップMacは十分使いやすい状態に設定が済んでいる。両者を比べるとやはり設定途上中のMacBook Proは使いにくさが残る。

 最初から(移行アシスタントなどを使って)デスクトップMacのデータをすべてMacBook Proへ移行すればいいという話ではある。だが、このMacBook ProこれとしてデスクトップMacと違う使われ方をするだろうと考えた。モバイルとデスクトップは違ったかたちで熟してゆくのではないだろうか、と。それぞれ独自の環境設定が育っていくかな〜と思っていたので、デスクトップMacの中身をMacBook Proにコピーするようなことはしなかったのだ。

 また、MacからMacへの環境・アプリ移行は、少なからずトラブルも起こすだろうなあとも考えていた。MacProからMac miniへの移行がそうで、移行前のMacProは古いアプリやデータがたくさん残っていた。それをM1 Mac miniに移行したら「これって古いMacから移行したのが原因かなぁ」というトラブルがけっこう起きた。ただ、それが移行が原因で起きたものかは検証できていないので、真相は霧の中……って感じではある。

 さておき、この時点では、どっちのMacもなるべく同じ使い勝手がいいなー、と考えた。まあそりゃそうですよね、UIと環境は近い方が使いやすいっスね。

 というわけで、使用中のMac Studioから、使用機会が急増中のMacBook Proへと環境移行。どうやるんだっけ? と軽く検索して移行を開始した。

Mac StudioとMacBook Proを(一応)Thunderbolt 4ケーブルを使って接続。macOS付属の「移行アシスタント」アプリを双方のMacで起動し、Mac Studioの内容(アプリやデータなど)をMacBook Proへ移行(コピー)する。
USB-C接続で、データ転送の最高速度は48Mbpsと表示されている。こんなもんなんスかねえ。
残り時間は最初に約3時間40分とか表示され、移行が開始されて1時間以上経っても残り約3時間12分などと、全然進まない雰囲気。

 移行アシスタントによるデータ移行は非常に簡単。ただし、それなりに時間がかかって、Macの接続をWi-Fiにしたりすると1日かかったりすることもある、みたいな話をけっこう聞いていた。ので、ケーブル接続としてみたが、約3時間40分かかると表示された。移行するデータ量はザッと計算すると422GB。

 しかし、最終的に移行にかかった時間は3時間弱。予定より速く完了した。

 データを移行して、移行先のMacでなにかヘンな影響とか出るかな〜と心配していたが、少々問題が出たのは「Logicool Flow」くらい。複数のPCでロジクール製マウスやキーボードを共有できる機能だ。

 Logicool Flowの設定もそのままMacBook Proにコピーされてしまい、起きるはずのない現象(ロジクール製マウスの同じチャンネルでデスクトップMacにもMacBook Proにも接続できてしまう)が起きたり、設定の不具合(Logicool Flowの画面位置を変えられないなど)が起きたりした。のだが、Logicool Flowの設定をいったん削除して登録し直したら問題はなくなった。ほか、いくつかのアプリは再ログインやライセンス設定などが必要になった。

 でもまあ、その程度の手間で、デスクトップMacの使いやすさがそのままMacBook Proに引き継がれた。なーんだ、あんまりゴチャゴチャ考えずに、最初から移行しとけばよかったじゃーん>俺。

M1 Max搭載MacBook ProのHDR表示がスゲくいい、そしてやっぱり超静音

 こんな感じでM1 Max搭載MacBook Proを使ってきた俺が、「どのへんがイイ?」と訊かれて即答しがちなのが「内蔵Liquid Retina XDR displayのHDR表示」である。Liquid Retina XDR displayの概要については公式サイトにあるのでご参照いただきたい。

 MacBook ProのLiquid Retina XDR displayでHDRの静止画や動画を表示すると、画面上に物理的に四角い穴が開いて、その向こうに現実の世界があるかのような鮮明さと鮮やかさで表示される。俺の場合、HDR画像はiPhone 13シリーズによる静止画・動画であることがほとんどだが、それがまあホントに美しく表示される。ので、それを写真に撮って掲載……などと思うのだが、HDR対応デバイス(ディスプレイ)でないとそのハイダイナミックレンジな映像は見えないので、ぜひApple Storeなどで実際に見てほしい。

 そういうHDR表示が、比較的に大きな画面の、このM1 Max搭載16インチMacBook Proで堪能できるのがとても心地よい。実用性においては「綺麗でリアルだから実用的」と言えるものの、その映像を扱うほかのディスプレイすべてがHDR対応でないという現状なので、この内蔵Liquid Retina XDR displayの実用性がさらに光るのにはもう少し年月がかかりそうではある。でもまあこういう表示、一度観ちゃうと後戻りできない。

 あと、非常にパワフルでありながら超静音なのもM1 Max搭載MacBook Proの大きな魅力だ。これまで、排気口から空気が出ているのは確認できたのだが、ヒューヒューと熱風が噴き出ていることはまだない。すでに室内気温が30℃をオーバーするような日が続き、そんな状況下でも試しに動画のエンコードなどしているが、排熱ファンが回る気配がまるでない(回っているかもしれないがその音が聞こえない)。

 同様にMac Studioもそう。夏になれば排気音聞こえてくるかな〜と思ったが、微妙には聞こえるものの、エアコンの風が吹けば完全に聞こえなくなるレベル。マシンの後ろの排気口に耳を近づけるとやっと聞こえるくらいなのだ。

 やっぱりアレなんでしょうかね、すごく重いエンコーディングなどの処理を、24時間連続とかでやらないとファンが元気よく回らない……という設計なんでしょうかね。素人が思う「重い処理」を数時間ほど続けたくらいでは、M1 Max MacBook ProやM1 Ultra Mac Studioは、聞こえるレベルの排気音にはならない……らしい。

 てな感じで使ってきたM1 Max搭載MacBook Pro。プロセッサにM1 MaxやM1 Ultraを選んだのは俺の信条「そのときに買えるできるだけ高性能なマシンを選ぶ(と、そのときの最高が体感できつつ何年か先までしっかり使えて結局お得)」だからである。でも多くのAppleシリコン搭載マシンは静音と評判が高い。なので、静音性重視という観点で比較的に安価なAppleシリコン搭載Macを選ぶのも賢い選択だと思う。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。