スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」
IIJmioギガプランの各種機能を試してみた話
2021年7月5日 00:00
そうだ6月1日からギガプランをイジれるんだった!!!
2021年春の携帯電話料金値下げラッシュにおいて、俺が選んだサービスは「IIJmioモバイルサービス ギガプラン(以下、ギガプラン)」。キャリアとしてはNTTドコモで、その回線を借り受けているMVNOことIIJmioのギガプランにしたってわけですな。
ちなみに、IIJmioのギガプランで選べるキャリアはNTTドコモの回線(タイプD)とauの回線(タイプA)がある。ギガプランのプラン契約時にタイプD/タイプAを選ぶことになるが、契約後にタイプD←→タイプAを変更することもできる。
さて、IIJmioのギガプラン、2021年6月1日からユーザーの運用形態に合わせて設定を細かく変更できるようになった。設定変更できるギガプランの機能は、データ容量シェア機能、データ容量プレゼント機能、ギガプラン専用データ量追加(購入)、5Gオプション。同一契約(同一ID)内の回線(SIM)間でデータ容量を分け合ったり、回線(SIM)から回線(SIM)へデータ容量を移行したりできるようになった。
ほか、ギガプラン専用追加データ量をクーポンとして1GB単位で追加購入できたり、無料で5G通信/4G(LTE)通信の切り替えられるようにもなった。さらに近い将来(6月以降)にはギガプラン会員専用アプリ「My IIJmio」も提供される予定。このアプリを使うとデータ残量の確認、高速通信のON/OFF、過去のデータ利用量の確認などが行えるようだ。
IIJmioのギガプランは、ひとつのmioIDで最大10回線まで使える
以降、2021年6月1日から可能になったギガプラン設定変更例を挙げてみたいが、その前にひとつ。「ギガプランで複数回線(複数枚のSIM)が使えるらしいけど、ソレって具体的にどういうこと?」という疑問をお持ちの方もあると思うので、ソコを改めてご説明。
IIJmioのサービスを契約すると「mioID」というユーザーアカウントが得られる。IIJmioにはモバイルサービスをはじめとする各種サービス(IIJmioひかりとかセーフティメールとかイロイロ)があるが、契約したサービスはこのIDに紐づけられる。ギガプランを契約した場合も、このIDに紐づけられる。契約した色々なサービスの料金は、このIDに登録したクレジットカードなどからまとめて引き落とされる。
ギガプランの場合、以下の表のように色々な料金プランがある。ひとつのプランを契約すると、当然だが1回線(SIMかeSIMが1つ)使える。
さらに「ギガプランは同一のmioID内で最大10回線まで契約可能」である。異なる機能/容量のSIM(プラン)を組み合わせて必要な数だけ契約することができる。音声SIM2ギガプラン(858円)を10契約(合計8580円)してスマートフォン×10台を運用することもできちゃう。もちろん契約プランが増えるほど料金がかさむが、ひとつのmioIDで最大10枚までのSIMを使えるというわけだ。
で、以降で説明するデータ容量関連の機能は「同一mioID内なら使える」という機能。たとえば異なるmioIDで契約したギガプラン間では、データ容量のシェアやプレゼントはできないというわけだ。
ギガプランでの複数枚SIM利用イメージとしては、たとえば家族での利用。4人家族なら4つのプランを契約して4枚のSIMを得て、各人が使う。各人が必要な機能や容量のものを、それぞれ別のプランとして4つ契約するわけですな。で、必要に応じて後述の「シェア」や「プレゼント」などの機能を利用する。
あるいは、ひとりで複数枚のSIMを使いたい場合。スマートフォン用とタブレット用とPC用と……と、必要な枚数だけギガプランを契約する。スマートフォン10台で音声通話SIMを使いたいという場合でも、それぞれ音声2ギガプランでの契約なら最安で合計8580円で使える。そして各契約(各SIM)でデータ容量をシェアすれば、2ギガ×10回線=20ギガとなり、ひとりなら十二分な容量を使えるというわけだ。
追加データ量「1GBで220円」は最安クラス
まずは利用可能となったギガプラン専用の追加データ量(クーポン)から。1GB(1枚)につき税込220円で購入でき、毎月最大20GB(20枚)まで追加できる。他のキャリア/MVNOと比べても最安クラスと言える価格だ。ただし、クーポンの有効期限は購入した月の末日。残ったデータ容量は翌月に繰り越せないので、購入のタイミングにはちょっと注意が必要だ。ともあれ、どんな手順で購入できるのか、PCのブラウザ経由での手順をスクリーンショットと説明文で見ていきたい。
てな感じ。なお、IIJmioは100MBでどの程度のデータ通信を行えるかの目安を示している。その数値を元に1GBでどの程度データ通信が行えるか計算すると、だいたい以下のようになる。
Yahoo!トップページ(モバイル版)を表示 | 約3410回 |
テキストメールの送受信(300文字程度) | 約20万4800通 |
Twitter(公式アプリで全角140文字でツイート後リロード) | 約1万1250回 |
動画(YouTubeで動画を約5分閲覧) | 約90回(約7.5時間) |
地図(Android版Googleマップの地図を表示し、縮小して拡大する操作を5回行う) | 約280回 |
IP電話(Skypeで3分間通話) | 約580回(約29時間) |
データ量のシェアとプレゼント
続いて、データ容量のシェア機能とデータ容量の移行(プレゼント)機能。ギガプランで複数枚SIM契約(複数プラン契約/複数回線契約)をしている場合、これらの機能が役立つケースが多いだろう。なお、これら機能の使用料は無料だ。
たとえば俺の場合、ギガプランで4回線を契約しているが、それぞれのデータ通信容量はどれも最小の2GBとしている。データ容量のシェア機能が使えない状態だと、俺的には「場合によっては心細い容量」であった。たとえば出張にiPadを持っていき、持て余した時間にずーっと映画配信サービスを使ったりすると……その月のiPadのデータ通信量はかなり残り少なくなってしまうかもしれない。
だが、データ容量のシェア機能が使えると、2GB×4回線=合計8GBを各端末でシェアできる。特定の端末だけで2GBオーバーの容量を使ってしまっても、他の端末からのシェア分があるので、大きな問題には至らない。ちなみに俺の場合、自宅仕事が中心の自営業者なので、モバイル通信のデータ容量が8GBあれば、まず足りなくなるようなことはない。
さておき、ギガプランで複数枚のSIMを契約している場合、どんなふうにデータ容量のシェア機能を設定するのか? これもPCのブラウザ経由での手順をスクリーンショットと説明文で見ていこう。
といった感じで、同じmioID内のギガプラン契約であれば、データ通信容量を容易にシェアすることができる。ただし月末日はグループの「回線の変更(追加・削除)」などを行うことはできない。
データ容量のプレゼントも同様で、同じmioID内のギガプラン契約であればSIMからSIMへとデータ容量を移行することができる。たとえば、通常はSIM毎に容量を使い、あるSIMが容量不足になった場合、データ容量の移行(プレゼント)機能を利用、といった使い方ができる。
無料の「5Gオプション」ってナンだ?
強い興味があったのが「5Gオプション」。無料で使えるオプション設定で、オンにするとNTTドコモ5Gエリア(タイプD)やau5Gエリア(タイプA)で5G通信を行えるようになる。なお、タイプDのeSIMとSMS機能付きSIMは5Gオプション非対応となっている。
えっ? オンにするだけ!? 無料で5G通信!!! 実際に試してみたので、画像と説明文で見ていこう。
4G通信が混雑している場合、もしかしたら5G通信の方が空いているかも? というときのワンチャンスを期待できる5Gオプション機能、という雰囲気ですな。
てな感じのIIJmioギガプランの各種機能。わかりやすさも使いやすさも上々という印象となった。あとは6月以降提供予定とされているギガプラン会員専用アプリ「My IIJmio」に期待してゆきたいッ!!!