みんなのケータイ

ワイヤレスマイクの「DJI Mic Mini」をスマホにBluetooth接続したらいろいろ苦労した
2025年7月7日 00:00
世の中に結構ありそうだけど、実は意外とないデジタルガジェット。その筆頭に筆者が挙げたいのが、Bluetoothでスマートフォンと接続できるワイヤレスマイクです。
グーグルの「Pixel」シリーズなど、ボイスレコーダーで文字起こしができるようになって以降、筆者は取材の時に文字起こしをリアルタイムで確認するため、スマートフォンをノートパソコンの上に置いて使うようになりました。
ですがその状態で、メモのためにキーボードを打つと打鍵音をダイレクトに拾ってしまい、音声を聞き返すのが困難になってしまいます。
そこで打鍵音を拾わないよう、キーボードとマイクの距離を離すためBluetoothのワイヤレスマイクを使っており、長らくSabineTekの「SmartMike+」を使用していました。
ですが充電用の端子がmicroUSBであることに不満がありましたし、かといって日本向けに新製品が投入される様子も一向にありません。
ならば他にBluetoothで接続できるマイクはないかと探してみたのですが、どうもスマートフォン向けのワイヤレスマイクはBluetoothではなく、USB端子にレシーバーを装着して接続するタイプが主流となっている模様。
筆者の使い方からすると、そのタイプはレシーバーが邪魔になるのであまり使いたくないのですが、Bluetooth接続できるタイプのものは非常に数が少なく、選択肢がほとんどありません。
そうした中から、国内での販路が広く入手しやすいという理由から選んでみたのが、ドローンで知られるDJIの「DJI Mic」シリーズです。
こちらも基本的には、専用のレシーバーにマイクとなるトランスミッターを接続して使用するのですが、「DJI Mic 2」以降はスマートフォンとトランスミッターを直接Bluetoothで接続することも可能となっているようです。
そこで実際に、現行のDJI Micシリーズでは最も安い「DJI Mic Mini」のトランスミッターを購入し、「Pixel 8a」と接続して試してみることに。
スマートフォンとのペアリングは簡単にでき、ボイスレコーダーアプリでもマイクとして認識してくれたことから、特に問題なく使うことができました。
ですが実際に使ってみると1つ大きな問題がありまして、それは録音された音がとても小さく、環境によってはかなり聞き取りづらい場合があることです。
DJI Mic Miniは名前の通りサイズが非常に小さく、元々ピンマイク的な使い方が主。それだけに筆者の利用シーンで最も多い、広いホールで実施される発表会の音声を録音するという用途には適していないことが、そもそもの原因なのでしょう。
せめてマイクの音量を上げられればいいのですが、スマートフォン側で外部マイクの音量をコントロールする術がありません。そこでマニュアルを確認したところ、マイクの音量、というかゲインを上げるには専用のレシーバーを使う必要があるようです。
仕方ないのでレシーバーを入手しようと思ったのですが、困ったことにトランスミッターと違ってDJI Mic Miniのレシーバーは単体で販売されていません。
そこでやむなく、DJI Mic Miniのレシーバーとトランスミッターのセットを購入してレシーバーを入手したのでした。
確かにレシーバーに付いているダイヤルを回せば5段階でゲインを調整でき、最大にすればホールのような環境下でもそこそこの音量で録音できるようになりました。
ですが、そもそもスマートフォンに何も装着したくないからBluetoothマイクにこだわってきたのに、ゲインを上げるためとはいえレシーバーを装着するとなれば本末転倒であることは確かです。
だったら最初からレシーバーを使うワイヤレスマイクを購入すればよかったんじゃ……という感は大いにあるのですが、音量の問題さえ解決すれば音質は非常に良好ですし、トータルで2万円近い投資もしてしまっただけに、当面はレシーバー込みでDJI Mic Miniを活用していきたいと思います。
ですがそもそもの問題は、スマートフォンとBluetooth接続できるワイヤレスマイクの選択肢がほとんどないことでもあるだけに、どうにか製品数が増えてくれればというのが本音であったりもします。