レビュー

nubia Z80 Ultraレビュー 写真撮影が上手くなったと錯覚してしまう極上の撮影体験

 2025年12月5日に発売されたnubiaのフラッグシップモデルスマートフォン「nubia Z80 Ultra」。価格は13万9800円からと、フラッグシップモデルとしては比較的手に取りやすい価格ながら、最新のSnapdragon 8 Elite Gen5や、超優秀な3眼カメラ、7200mAhの大容量バッテリーを備えた、コストパフォーマンスにも期待ができる端末となる。

 本記事では、メーカーからお借りした端末にて、nubia Z80 Ultraのレビューを行っていく。筆者は昨年モデルのnubia Z70 Ultraユーザーでもあるので、使っていて感じる進化点についても触れながら、詳細を見ていこう。

最大144Hzリフレッシュレートの大画面ディスプレイは「欠けなし」で楽しめる

 まずは外観について。ディスプレイは6.85インチの大型で、最大144Hzのリフレッシュレート、最大2000ニトの画面輝度に対応する。

 nubia Zシリーズや、同社のゲーミングモデルであるREDMAGICシリーズに共通する「UDC(アンダーディスプレイカメラ)」を採用することで、インカメラは搭載されているが見えないデザインとなる。

 後述するカメラ性能はもちろんだが、nubia Z80 Ultraや前モデルを使っていて、特に気に入っているのがこのUDC。iPhoneシリーズのDynamic Islandや、そのほかのパンチホールカメラだと、動画視聴時、ゲームプレイ時にどうしても画面上に欠けが生まれてしまう。

 UDCは、大画面、高性能なディスプレイを最大限活かすことができる。動画やゲームなど、コンテンツが充実した現代だからこそ、UDCの有用性はもっと広く知られていいはずだ。

iPhone 17 Proとの比較

 今回試したモデルは「スターレイナイト」と呼ばれるカラーで、ゴッホの名画をモチーフとしている。スマートフォンではあまり見かけない、かなり主張の強いデザインになっており、ぜひケースなしで運用してもらいたい。デザインが入っている副産物かもしれないが、指紋の付着も見られない。

 もう少し落ち着いたデザインがいいという人は、ブラック、ホワイトの2色も用意されているので、こちらをチョイスするといいだろう。なお、販売価格はスターレイナイトのみが14万4800円となり、ブラック、ホワイトは13万9800円となる。

 本体質量は約227g。前モデルとほぼ変わらず、折りたたまないスマートフォンとしてはヘビーな部類だが、ここは大画面、大容量バッテリーとのトレードオフだ。前モデルと比べると、側面の丸みが増しており、握った感触はより柔らかく、手に馴染むようになっている。また、カメラバンプの幅が狭くなった代わりに、レンズの突起は大きくなっている。

 本体右側面には音量ボタンと電源ボタン、シャッターボタンを搭載。左側面にはスライド式のスイッチが搭載されており、サウンドモードの切り替え、フラッシュライトのオンオフといった特定のショートカットが割り当てられる。

 マナーモードのオンオフをスイッチで簡単に切り替えられるのは便利だが、個人的には任意のアプリを起動するといった、柔軟なカスタマイズができるようになってほしいと感じている。

センサー大型化で「上手くなった気になる」お手軽高画質カメラ

 アウトカメラは50MPメイン、50MP超広角、64MP望遠の3眼構成、インカメラは16MPのUDCとなる。前モデルに搭載されていた、物理的な可変絞りが非搭載となった点は残念なポイントだが、広角、超広角カメラのセンサーサイズは大型化しており、相変わらず写真の仕上がり、撮影体験は上々だ。

 メインカメラの焦点距離は35mmで、一般的なスマートフォンと比較すると、少し被写体との距離が必要になる。カメラアプリ上の「35mm」アイコンをタップすると、焦点距離が50mmに切り替わる。

 メインカメラの撮影体験は非常によく、色味が鮮やかで、ボケ感の表現も美しい。焦点距離に加え、被写体に近づきすぎると、自動的にマクロモードに切り替わり、ピントが合いにくいシーンがあるが、設定から「マクロAIスイッチ制御」をオフにすると、個人的には使いやすくなった。

 可変絞りがなくなったため、表現の幅は狭くなったが、細かい設定を気にせず、手軽に写真を撮りたいという人には、かえって使いやすくなったとも言える。

 センサーサイズが大型化したことで、ノイズも少なくなり、細部の表現がよりクリアになった。サッと撮影した写真が綺麗に仕上がるため、自分の撮影スキルが向上したのではないかと錯覚するほど、使っていて楽しいカメラになっている。

 超広角カメラは前モデルと比べて画角が狭くなったが、センサーサイズが大型化しており、ボケ感の表現力が増している。しっかりとピントを合わせ、鮮やかな表現ができるため、使い勝手は十分。

 メインカメラは前モデルから優秀だったため、極端な違いを感じないシーンもあるが、超広角カメラの進化は、はっきりと感じられるため、超広角カメラの利用頻度が増えている。

超広角カメラで撮影

 望遠カメラは64MPで焦点距離85mmで、デジタルズームは最大50倍となる。決して悪くはない仕上がりで、ボケ感の表現もできるが、メインカメラ、超広角カメラと比べると、ややノイジーな印象もある。

望遠カメラで撮影
最大(50倍)ズーム

 インカメラは先に触れた通りUDCで、解像度16MP。他社ハイエンドモデルのカメラと比べると、UDCであるがゆえに解像感は低い。特にプレビュー画面では、モヤがかかったような印象になるが、撮影をすると補正がしっかりかかるため、実用的なレベルまで整えられる印象だ。

 撮影体験において重要なのが、本体右側面のシャッターキーだ。iPhoneシリーズに搭載されるカメラコントロールやXperia 10 VIIの即撮りボタンなどは、本体を縦に持って写真撮影をする際に使いやすいよう、親指でアクセスしやすい位置に搭載されている。

 使い方次第ではあるのだが、本体を横向きに持って写真を撮影する機会が多い筆者にとっては、触りにくい位置になってしまっているのも事実だ。

iPhone Air(上)とnubia Z80 Ultra(下)

 nubia Z80 Ultraのシャッターボタンは、かなり低い位置に搭載されているため、横向きで本体を持った際に、人差し指で触りやすい。半押しでAFロックする機能も搭載されており、デジカメに近い体験ができる。シャッターボタンの長押しで、ロック画面からでもカメラアプリが起動できるのも便利だ。

フラッグシップモデルに恥じない高性能と大容量バッテリー

 搭載チップセットはSnapdragon 8 Elite Gen5で、メモリは16GB、ストレージは512GBとなる。最新のチップセット、余裕のあるメモリ容量を備えることで、フラッグシップモデルにふさわしい動作性を持つ。

 原神といったヘビーなアプリゲームをプレイしていても、安定感を損なうシーンは基本的に見られない。発熱も気になるほどはなく、長時間アプリゲームをプレイしていたいという人にもおすすめできる。何より、UDCによりグラフィックをフル画面で楽しめる体験がたまらない。

 REDMAGICモデルで培ったゲームモードも踏襲されており、画面表示設定、タッチ感度の設定など、ゲームプレイ時の細かな調節も行える。カメラが特徴のフラッグシップスマートフォンである点に疑いようはないが、そのほかの性能面で見ても、現時点で実現できる最高クラスのスペックが揃えられている。

 カメラ、ゲームといった機能をフル活用すべく、7200mAhの大容量バッテリーを搭載しているのもポイントだ。体感でもバッテリーの消費は非常に緩やかで、隙間時間にカメラ、ゲームを楽しんでいても、外出中に電池切れが心配になるケースはなかった。

 大容量バッテリーは、最大80Wの急速充電、最大15WのQi規格ワイヤレス充電にも対応する。電池の消耗が緩やかで、充電も早いため、使い勝手は非常にいい。

 AI機能としては、Geminiに加え、翻訳や壁紙生成などができるnubia AIも利用できる。日本語のローカライズもある程度行われているが、時折中国語のまま表示される部分があるため、気になる人もいるだろう。

 そのほか、IP68、IP69の防水防塵性能に準拠。生体認証は顔、指紋の両方に対応する。指紋センサーはディスプレイ内に搭載されており、超音波式になっているため、認証速度、精度も上々だ。

 強いて言えば、eSIMとおサイフケータイ機能には非対応なのが弱点となる。通信キャリアでの採用もなく、現在eSIMを利用している場合は、物理SIMを発行する手間がかかるが、面倒なのは最初だけだと割り切ってもらいたい。

 おサイフケータイ機能についても、キャリア採用のない端末と考えると、いたし方のない部分かもしれない。とはいえ、ゲーム特化のREDMAGICシリーズには搭載されているのを見ると、「なぜこっちではないのか」と思ってしまう部分もある。

 eSIM、おサイフケータイ機能が必須という人、コンパクトスマートフォンが好きという人は選択肢から外れてしまうが、カメラ、処理性能は高い水準で揃えられている。

 特にUDCやシャッターキーの操作性、大容量バッテリーの快適さといった、ほかのスマートフォンではなかなか体験できない要素もふんだんに盛り込まれているため、刺さる人には非常に深く刺さるスマートフォンに仕上がっている。