山根康宏の「言っチャイナよ」
世界最薄折りたたみスマホをHONORが発表、空冷ファン内蔵スマホも登場
2025年8月30日 06:00
世界最大のスマートフォン市場、かつ最大の5G加入者数を誇る中国で毎月発売された5Gスマートフォンを香港在住の携帯電話研究家、山根康宏が紹介する。2025年7月に発表・発売された5Gスマートフォンは6機種。内訳はHONOR 2機種、OPPO 2機種、vivo 2機種。
HONORの「Magic V5」は世界最薄サイズの折りたたみモデル。重量こそサムスン「Galaxy Z Fold7」より2g重いが、厚さは0.1mm薄い。また現時点で世界最大となる8300mAhバッテリー内蔵モデルも投入。OPPOのゲーミングモデルは空冷ファン内蔵タイプを発表、冷却にこだわったモデルだ。vivoの2機種はエントリーユーザーを広げる低価格機となる。
世界最薄サイズの折りたたみ、HONOR「Magic V5」
開いたときは4.1mm、閉じたときは8.8mmという世界最薄サイズを実現した折りたたみモデルがHONORの「Magic V5」だ。なお白モデルのみこのサイズで、他の3色のカラバリは厚みと重量が増している。カメラも5000万画素クラスを3つ搭載と高性能。AI機能も強化。開いた画面では3つのアプリを縦長に切り替え表示できる独特なUIも採用した。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2025年7月2日 |
| 価格 | 6999元(約18万5000円)から |
| チップセット | Qualcomm Snapdragon 8 Elite |
| ディスプレイ | (イン)7.95インチ2352x2172ピクセル、120Hz、5000nits (アウト)6.43インチ2376x1060ピクセル、120Hz、5000nits |
| リアカメラ画素数 | 5000万広角+5000万超広角+6400万3倍望遠 |
| インカメラ画素数 | (イン)2000万(パンチホール)+(アウト)2000万(パンチホール) |
| RAM/ROM構成 | 12GB+256GB、16GB+512GB、16GB+1TB |
| バッテリー | 6100mAh、66W充電(有線)、50W(無線) |
| 5G NR対応バンド | 非公開 |
| サイズ | 156.8 x 145.9 x 4.1mm(白のみ) / 4.2mm、156.8 x 74.3 x 8.8mm(白のみ) / 9.0mm。217g(白のみ) / 222g |
8300mAhの巨大バッテリー内蔵、HONOR「X70」
今年4月に8000mAhバッテリー内蔵モデル「Power」を出したHONORから、今度は8300mAhとさらに増量したバッテリーを搭載する「X70」が発表された。バッテリー容量アップながらも厚さは8mmに抑えている。カメラは5000万画素1つと簡素化したが、価格は3万円以下に抑えている。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2025年7月8日 |
| 価格 | 1399元(約2万9000円)から |
| チップセット | Qualcomm Snapdragon 6 Gen 4 |
| ディスプレイ | 6.79インチ 2640 x 1200ピクセル、120Hz、6000nits |
| リアカメラ画素数 | 5000万広角 |
| インカメラ画素数 | 800万(パンチホール) |
| RAM/ROM構成 | 8GB+128GB、8GB+256GB、12GB+256GB、12GB+512GB |
| バッテリー | 8300mAh、80W充電(有線)、80W充電(無線) |
| 5G NR対応バンド | 非公開 |
| サイズ | 161.9 x 76.1 x 7.76mm(128/256GB版)、7.96mm(512GB版)。193g(128/256GB版)、199g(512GB版) |
新たな5G入門モデル、vivo「Y50 5G」
割り切り機能のvivo「Y50」は1000元台前半のベーシックなエントリーモデル。バッテリーは5年間使い続けても80%の容量を維持できるとしている。カメラは1眼だがLEDライトはセルフィーモデルの「S」シリーズ同様、リングライト形状としてデザイン上のアクセントにもしている。なお同型モデル「Y50m」も同時に発表された。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2025年7月14日 |
| 価格 | 1199元(約2万5000円)から |
| チップセット | MediaTek Dimensity 6300 |
| ディスプレイ | 6.74インチ 1600 x 720ピクセル、90Hz |
| リアカメラ画素数 | 1300万広角 |
| インカメラ画素数 | 500万(水滴型ノッチ) |
| RAM/ROM構成 | 4GB+128GB、6GB+128GB、8GB+256GB、12GB+256GB |
| バッテリー | 6000mAh、40W充電(有線) |
| 5G NR対応バンド | n1 / n3 / n5 / n8 / n28A / n38 / n40 / n41 / n77 / n78 |
| サイズ | 167.3 x 76.95 x 8.19mm。204g |
キャリア向けに低価格機を提供するvivo「Y50m 5G」
同時発表されたvivo「Y50」とまったく同じモデルが「Y50m」。4GBメモリモデルはなく6GBモデルからを提供、価格はY50と同一であり通信キャリアなど異なる販路で販売される。価格は安いがどちらのモデルもvivo開発のOriginOSを搭載、AndroidベースだがAI機能も強化した。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2025年7月14日 |
| 価格 | 1499元(約3万1000円)から |
| チップセット | MediaTek Dimensity 6300 |
| ディスプレイ | 6.74インチ 1600 x 720ピクセル、90Hz |
| リアカメラ画素数 | 1300万広角 |
| インカメラ画素数 | 500万(水滴型ノッチ) |
| RAM/ROM構成 | 6GB+128GB、8GB+256GB、12GB+256GB |
| バッテリー | 6000mAh、40W充電(有線) |
| 5G NR対応バンド | n1 / n3 / n5 / n8 / n28A / n38 / n40 / n41 / n77 / n78 |
| サイズ | 167.3 x 76.95 x 8.19mm。204g |
OPPO初の空冷ファン内蔵モデル「K13 Turbo」
OPPOのゲーミングラインである「K」シリーズが半年ぶりにモデルチェンジ。業界でもめずらしい空冷ファンを内蔵。毎分1万8000回転のファンは冷却効率を20%高め、側面スリットから空気を取り入れ内部の熱をファンから排出できる。なおこのスリットは側面に穴が開いているため、さすがに防塵機能は省かれたが、IPX6 / IPX8 / IPX9の防水に対応している。内部には7000mm2の冷却板も搭載し発熱対策もしっかりしている。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2025年7月21日 |
| 価格 | 1799元(約3万7000円)から |
| チップセット | MediaTek Dimensity 8450 |
| ディスプレイ | 6.8インチ 2800 x 1260ピクセル、120Hz、1600nits |
| リアカメラ画素数 | 5000万広角+200万画素白黒 |
| インカメラ画素数 | 1600万(パンチホール) |
| RAM/ROM構成 | 12GB+256GB、12GB+512GB、16GB+256GB |
| バッテリー | 7000mAh、80W充電(有線) |
| 5G NR対応バンド | n1 / n3 / n5 / n8 / n28A / n38 / n40 / n41 / n48 / n77 / n78 |
| サイズ | 162.78 x 77.22 x 8.31mm。207g |
チップセット性能を高めたゲームモデル、OPPO「K13 Turbo Pro」
OPPO「K13 Turbo」のチップセットを上位モデルに交換した製品が「K13 Turbo Pro」である。空冷ファンや実質1眼のカメラなど基本性能は同等。背面デザインはカメラ周りなどを変えている。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2025年7月21日 |
| 価格 | 1999元(約4万1000円)から |
| チップセット | Qualcomm Snapdragon 8s Gen 4 |
| ディスプレイ | 6.8インチ 2800 x 1260ピクセル、120Hz、1600nits |
| リアカメラ画素数 | 5000万広角+200万画素白黒 |
| インカメラ画素数 | 1600万(パンチホール) |
| RAM/ROM構成 | 12GB+256GB、12GB+512GB、16GB+256GB、16GB+512GB |
| バッテリー | 7000mAh、80W充電(有線) |
| 5G NR対応バンド | n1 / n3 / n5 / n8 / n28A / n38 / n40 / n41 / n77 / n78 |
| サイズ | 162.78 x 77.22 x 8.31mm。208g |












