山根康宏の「言っチャイナよ」

世界最薄折りたたみやライカカメラのフラッグシップ機が登場

 世界最大のスマートフォン市場、かつ最大の5G加入者数を誇る中国で毎月発売された5Gスマートフォンを香港在住の携帯電話研究家、山根康宏が紹介する。2025年2月に発表・発売された5Gスマートフォンは5機種。内訳はシャオミ1機種、OPPO 1機種、realme 3機種。

 realmeはハイエンドモデルの派生版を3機種投入し、ゲーミングユーザーの取り込みを図る。OPPOは1年4か月ぶりに折りたたみモデルを発売、世界最薄サイズでグローバル展開も同時に始めた。シャオミはライカとコラボした最強カメラフォンを1年ぶりに更新した。

Snapdragon 8 Elite搭載の好コスパモデル「realme GT7 Pro Racing Edition」

 2024年11月にクアルコムの新型チップセット「Snapdragon 8 Elite」を搭載したスマートフォンが各社から登場。realmeからは「GT7 Pro」が発売された。今月登場の「GT7 Pro Racing Edition」はGT7 Proのスペックを一部引き下げ3000元台の価格を実現したコスパモデル。望遠カメラを省いた広角+超広角の2眼とした。それ以外の性能は同等だ。

項目内容
発表日2025年2月13日
価格3099元(約6万4000円)から
チップセットQualcomm Snapdragon 8 Elite
ディスプレイ6.78インチ 2780 x 1264ピクセル、120Hz、6000nits
リアカメラ画素数5000万広角+800万超広角
インカメラ画素数1600万(パンチホール)
RAM/ROM構成12GB+256GB、12GB+512GB、16GB+256GB、16GB+512GB
バッテリー6500mAh、120W充電(有線)
5G NR対応バンドn1 / n3 / n5 / n8 / n20 / n28A / n38 / n40 / n41 / n66 / n77 / n78
サイズ162.45 x 76.89 x 8.55mm。218g

世界最薄の折りたたみスマホ、OPPO「Find N5」

 横開き式の折りたたみスマートフォンの最薄サイズをOPPOが更新した。「Find N5」は開くと4.21mm、閉じると8.93mmと、それまで最薄だったHONOR「Magic V3」の記録を更新した。

 3D金属プリンティングによるヒンジ採用など全体の構造を一新、なおスタイラス入力にも対応している。アップル製品との連携も強化しており、MacBookのリモートデスクトップ機能も搭載した。なおストレージ1TB版は衛星通信による通話に対応する。

項目内容
発表日2025年2月20日
価格8999元(約18万7000円)から
チップセットQualcomm Snapdragon 8 Elite
ディスプレイ(イン)8.12インチ 2480 x 2248ピクセル、120Hz、1400nits。(アウト)6.62インチ 2616 x 1140ピクセル、120Hz、1600nits
リアカメラ画素数5000万広角+800万超広角+5000万3倍望遠
インカメラ画素数(アウト)800万(パンチホール)、(イン)800万(パンチホール)
RAM/ROM構成12GB+256GB、16GB+512GB、16GB+1TB
バッテリー5600mAh、80W充電(有線)、50W(無線)
5G NR対応バンドn1 / n2 / n3 / n5 / n7 / n8 / n20 / n28 / n38 / n40 / n41 / n66 / n77 / n78 / n80 / n81 / n83 / n84
サイズ160.87 x 146.58 x 4.21mm、4.36mm(紫)、160.87 x 74.42 x 4.21mm、4.36mm(紫)。229g、234g(紫)

チップセット変更で価格を引き下げた「realme Neo7 SE」

 2024年11月にrealmeが発表した「Neo7」のチップセットをワンランク下げ、価格も落としたモデルが「realme Neo7 SE」だ。チップセットはメディアテックのDimensity 8400-Maxで、Neo7のDimensity 9300+より引き下げることで1000元台の価格を実現。カメラスペックは同等だがデザインを変えて別シリーズのモデルのイメージを与えている。

 なおディスプレイはNeo7同等で6000nitsと高輝度タイプを採用している。

項目内容
発表日2025年2月25日
価格1799元(約3万7000円)から
チップセットMediaTek Dimensity 8400-Max
ディスプレイ6.78インチ 2780 x 1264ピクセル、120Hz、6000nits
リアカメラ画素数5000万広角+800万超広角
インカメラ画素数1600万(パンチホール)
RAM/ROM構成8GB+256GB、12GB+256GB、12GB+512GB、16GB+256GB、16GB+512GB
バッテリー7000mAh、80W充電(有線)
5G NR対応バンドn1 / n3 / n5 / n8 / n20 / n28A / n38 / n40 / n41 / n66 / n77 / n78
サイズ162.53 x 76.27 x 8.56mm。212g

低価格なゲーミングラインのモデル「realme Neo7x」

 チップセットはSnapdragon 6 Gen 4、カメラは5000万画素1つと割り切った設計ながら、6050平方ミリメートルの冷却版を内蔵しゲーミングユースも意識した製品が「realme Neo7x」である。今月登場した「Neo7」シリーズと同じラインナップに位置する製品であり、1299元と格安ランクながらも本体デザインは未来感あふれるゲームモデル風となっている。

項目内容
発表日2025年2月25日
価格1299元(約2万7000円)から
チップセットQualcomm Snapdragon 6 Gen 4
ディスプレイ6.67インチ 2400 x 1080ピクセル、120Hz
リアカメラ画素数5000万広角+800万サブ
インカメラ画素数1600万(パンチホール)
RAM/ROM構成8GB+256GB、12GB+512GB
バッテリー6000mAh、45W充電(有線)
5G NR対応バンドn1 / n3 / n5 / n28A / n41 / n77 / n78
サイズ162.53 x 76.27 x 8.56mm。212g

ライカカメラ搭載のカメラフォン、シャオミ「Xiaomi 15 Ultra」

 デジカメ風デザインになるケース「フォトグラファーキット」も提供されるシャオミの「Xiaomi 15 Ultra」はライカカメラを搭載する同社のフラッグシップモデル。4.3倍望遠カメラを2億画素として望遠を強化、バッテリー容量も増強した。

 本体カラーにはクラッシックカメラ風の「経典黒」も用意し、カメラファンのサブ用途も取り込もうとした製品だ。

項目内容
発表日2025年2月27日
価格6499元(約13万5000円)から
チップセットQualcomm Snapdragon 8 Elite
ディスプレイ6.73インチ 3200 x 1440ピクセル、120Hz、3200nits
リアカメラ画素数5000万広角+5000万超広角+5000万3倍望遠+2億4.3倍望遠
インカメラ画素数3200万(パンチホール)
RAM/ROM構成12GB+256GB、16GB+512GB、16GB+1TB
バッテリー6000mAh、90W充電(有線)、80W充電(無線)
5G NR対応バンドn1 / n2 / n3 / n5 / n7 / n8 / n12 / n20 / n26 / n28 / n38 / n40 / n41 / n48 / n66 / n77 / n78 / n79 / n80 / n81 / n83 / n84 / n89
サイズ161.3 x 75.3 x 9.35mm(白、黒)、9.48mm(緑、経典黒)。226g(白、黒)、229g(緑、経典黒)
山根 康宏

 香港在住。中国をはじめ世界中のモバイル関連イベントを毎月のように取材し、海外の最新情報を各メディアで発信している。渡航先で買い集めた携帯電話は1000台以上、プリペイドSIMカードは500枚以上というコレクターでもある。

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