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第89回:電子コンパス とは
大和 哲 大和 哲
1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら
(イラスト : 高橋哲史)


電子コンパスとは

電子コンパス機能を搭載した折りたたみ型cdmaOne端末「C3003P」
 電子コンパスは、携帯電話がどの方角を向いているかを知ることができる機能で、松下通信工業製のau端末「C3003P」に搭載されています。

 この電子コンパスを利用すると、携帯電話に今自分が向いている方角を表示させて方位磁石のように使うことができます。また、この携帯電話では、GPSによる位置情報機能「eznavigation」によるパーソナルナビゲーションで、移動しながら画面中の地図を進む方向が常に画面内で上になるように自動回転させる「ヘディングアップ」機能を利用することもできます。

 今までのeznavigationでは、GPSからの位置情報で現在の位置を取得することはできましたが、携帯電話を持っているユーザーがどの方向を向いているかまではわからなかったため、このようにユーザーの進行方向に合わせて地図の表示を変える、というようなことはできませんでした。

 ほかにも、この端末では電子コンパスを利用した機能として、自分と相手(C3003P同士)との距離や位置関係を数値やキャラクターの向き・大きさなどで表示する「ペアモニター」などの機能も利用可能です。C3003Pで利用できる電子コンパス機能などに関しては、2002年4月10日掲載の「法林岳之の週刊モバイルCATCH UP」を参照されるといいでしょう。


地球の地磁気を利用

 C3003Pの電子コンパスは、クアルコム社、エーピーワンシステム社が開発した「VectorOne」という技術を利用しています。電子コンパスと同様、カーナビゲーションシステムにおいてもナビゲーション中に地図を進行方向に表示することができますが、これはタイヤの回転やジャイロセンサー、操舵角などから方向を割り出しています。

 しかし、携帯電話ではこのような情報を使うことができませんので、今回の場合、VectorOneでは「地磁気」を利用しています。地球は全体が巨大な磁石のようになっていて、磁気を持っていることは学校の理科の授業などで習いますが、地磁気は地球の持つ磁気と、それによって生じる磁場の総称です。

 方位磁石(コンパス)は、この磁場によって南北に向きますが、VectorOneでは携帯電話に内蔵された地磁気センサーによってこの地磁気の3成分を得て、磁力線の方向を立体的に測定し、現在向いている方角を知るのです。

 電子コンパスに対応した「C3003P」にも、地磁気センサーが搭載されています。C3003Pでは、利用する前に初期設定として端末を「4秒間でゆっくり2回転」させて、電子コンパスの調整を行なわなくてはなりません。これは、地磁気センサーを最初に微調整(キャリブレーション)するのが目的です。電子コンパスの使用中は、その結果を元にしながら電話機が地磁気センサーのデータから端末の向いている方角を計算します。

 この「VectorOne」には、クアルコム社のチップセット「MSM3300」「MSM5100」などが対応しており、これらのチップセットと地磁気センサー、それに同社製のソフトウエアなどを組み合わせることで利用できるようになっています。


「C3003P」の電子コンパス機能を調整する設定画面
地面に対して水平に、4秒間でゆっくり2回転させる

・ 「C3003P」製品情報(au)
  http://www.au.kddi.com/phone/cdmaone/c3003/c3003.html
・ 「VectorOne」について(クアルコム)
  http://www.cdmatech.com/solutions/products/vectorone_apone.html

au、電子コンパス搭載のGPSケータイ「C3003P」


(大和 哲)
2002/04/23 12:12

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