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第384回:カバーフローとは
大和 哲 大和 哲
1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら。
(イラスト : 高橋哲史)


 カバーフローは、簡単にいえば、ユーザーに候補を選ばせる「メニュー」のためのユーザーインターフェイスで、iPhoneやiPod touch、Mac OS X LeopardのFinder画面、あるいはPCのiTunesのカバーフロー表示などで採用されています。

 カバーフローという用語は、覆い、カバーを意味するcover、流れるを意味するflowという英単語から作られた造語で、このインターフェイスが本のカバーや、アルバムのページが流れるような動きからその名前が付けられています。

 カバーフローでは、携帯電話やコンピューターは、ユーザーに選ばせたい候補としたいファイルを、たとえば音楽データであればアルバムのジャケット、ワープロ文書であれば最初のページの印字イメージなど画像で、横に、一列に複数並べて候補を表示します。

 この一列の画像表示を中心にある画像はそのイメージの形そのもので、左右にある候補は、左右辺を中心に近い方が短い上底下底として変形して表示します。iPhoneやiPod touchでは、フリック、つまり指で横一列に並んだ候補を軽くはらう操作を行うことで、Finderの場合はマウスのドラッグで、対象が横スクロールし、次候補が中心に正しい形で、これまでの候補は横に移動し次のページとして台形に変形して表示されます。

 このような表示を行うことで、メニュー選択を、本や紙のアルバムのメタファーとして表現し、ページをめくるような感覚で直観的に分かりやすい操作を実現していることがこのインターフェイスの特徴です。

 もともと、このカバーフローは、iPhoneの製造元であるアップルで開発された技術ではなく、Steel SkiesというWebサイトが配布していたフリーソフトで使われていた技術でした。アップルは、この外部の開発者からカバーフローに関する権利を購入し、現在Mac OS X Leopard、iPod、iTunes、iPhoneなどに移植して利用しています。


■ iPhoneでは本体を「横倒し」でメニューが現れる

iPhoneでの、カバーフロー画面。左右に指をフリックすることで候補を選び、中心に表示された画像をタップで選ぶ。本やアルバムをめくるような操作感を実現している
 カバーフローは、iPhoneやiPod touchでは「ミュージック」での曲選択機能に使われています。ミュージック機能を選択し、iPhoneを横倒しにすることで、このカバーフローメニューを利用できます。

 中心に表示された画像をタップすることで選択した音楽の演奏が始まります。なお、このアルバム画像には、iTunesのアルバムアートワークが使われます。

 アルバムアートワークとは、iTunesで管理している楽曲データに紐付けされている画像データで、登録されている曲データをiPodやiPhoneに同期すると、自動的にこれらのデバイスにも送られ、曲再生中にタイトル、アーティスト名などと同時に表示されます。iTunes Music Storeで曲データを購入した場合には、あらかじめアルバムの画像などが楽曲データに添付された形でダウンロードされます。

 また、購入したCDから音楽をiTunesに取り込んだ場合、iTunesの機能を利用してアートワークをユーザーが添付することも可能です。あらかじめiTunes Music Storeにログインしている必要がありますが、最新のiTunes 7以降では「詳細」-「アルバムアートワーク」を選ぶ、あるいは設定メニューで「持っていないアルバムアートワークを自動的にダウンロードする」を選んでおくことで、iTunes Music Storeで販売されている音楽データと曲のタイトル、アーティスト名、アルバム名が一致した曲データに関しては、アートワークが曲データに紐付けされます。

 さらに、iTunes Music Storeのアカウントを持っていなかったり、アートワークを利用したい曲がiTunes Music Storeで扱われていない場合は、自作のアートワークを作成することも可能です。手順としては、iTunesでアートワークを追加したい曲を選び、プロパティを表示します。アートワークタブで、追加ボタンをクリックすると、PC中の画像ファイルをアートワークとしてその曲に紐付けすることができます。


カバーフローに表示されるアルバムアートワークは、自作の画像を使うことも可能だ。iTunes上で、アートワークに使いたい画像ファイルを、紐付けたい音楽データを選ぶだけだ。


■ URL
  アップル - iTunes - ジュークボックス - Cover Flow
  http://www.apple.com/jp/itunes/jukebox/coverflow.html
  Steel Skies
  http://www.steelskies.com/

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(大和 哲)
2008/08/20 14:56

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