■ アップルの提供する「クラウド」ストレージサービス
|
iPhoneからも利用できる
|
「MobileMe」は、アップルが提供しているインターネットサービスの1つで、iPhone 3Gでも利用できるサービスです。以前は、「.Mac」(ドットマック)という名称でしたが、2008年7月、iPhone 3Gの発売開始にあわせて改称されました。
「MobileMe」は、オンラインでの総合ストレージサービスで、アップルは「クラウドストレージサービス」と呼んでいます。iPhoneだけではなく、iPod touch、パソコン、Apple TVなど、ユーザーの持っているさまざまなデバイスに記録された情報をインターネット上にあるストレージに保管して、共有できます。
1ユーザーあたり20GBという大容量のサービスで、IMAP4/POP3/Webメールに対応した電子メール、ファイル共有、Webサイトの公開、バックアップなどが利用できます。ユーザーには、「me.com」「mac.com」ドメインのメールアカウントが提供されます。
利用料が年額9,800円という有料サービスですが、60日間はトライアルとして無料で利用できるようになっています。
■ さまざまなデータをiPhoneとPCなどで共有
MobileMeで、共有できるデータとしては、
- 写真
- 電子メール
- カレンダーの予定
- 連絡先
- その他のドキュメント
などがあります。
たとえば、iPhoneで撮影した写真をMobileMeの「ギャラリー」にアップロードしてパソコンで見る、ということが可能ですし、また逆にパソコンで管理しているデジカメ写真をMobileMe経由でiPhoneに移せば、外出先で友人に見せるということも可能になります。
ギャラリーは他のユーザーを招待でき、MobileMeユーザーIDを持つ友人がいれば、招待して写真を共有することもできます。招待された相手は、あなたのギャラリーから好きな写真をダウンロードしたり、逆に自分の写真をアップロードしたりもできます。
|
MobileMeのアルバムサービス。同じ写真をパソコン上でもiPhone上でも見たり、操作したりできる。他のユーザーとの共有も可能だ
|
また、パソコン用ソフトウェア「Outlook」の予定を記入したカレンダーとiPhone、iPod touchなど持ち歩けるデバイスのカレンダーは自動的に同期でき、どのデバイスを使っても自分のスケジュールをいつでも正しく把握できます。同様のことは、Windows PCとWindows Mobile搭載のスマートフォンでも「ActiveSync」というソフトを使って可能ですが、MobileMeの場合、ActiveSyncのようにUSBでスマートフォンをPCに接続しなくても、無線通信経由で同期できる点が強みと言えるでしょう。
電子メール関連では、1ユーザーに1アカウントが提供され、WebメールとIMAP4でのメールが利用できます。Webメールブラウザから利用できますし、OutlookなどのIMAP4対応メールソフトでもメールを利用できます。IMAP4という方式では、多くのメールシステムで利用されているPOP3と異なり、メールの未読既読状況をサーバー上で管理しています。MobileMeでは、パソコンで読んでいない未読メールだけiPhoneで表示するといった使い方もできます。
■ URL
MobileMe サービス案内
http://www.apple.com/jp/mobileme/
■ 関連記事
・ アップル、プッシュメールなどモバイル向けサービス「MobileMe」
・ iPhone 3Gが見せてくれたもの、期待させるもの、足りないもの
(大和 哲)
2008/08/12 10:59
|