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第279回:インモールド成型 とは
大和 哲
1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページは
こちら
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(イラスト : 高橋哲史)
「インモールド成型」とは、プラスチックやセラミック、コンパウンドの射出成型を行なう際に、金型内にデザインを施したフィルムを挟み込むことで、射出成形と同時に金型内でプラスチック表面に画像や写真などの転写を行なう技術です。日本語では、「射出成型時型内転写技術」ということもあります。
現在、携帯電話の筐体(ガワの部分です)を初めとして、私たちの身の回りにはさまざまなプラスチック製品があります。プラスチックのほかにもセラミックやコンパウンドでモノの形を作る方法の1つが「射出成型」です。
プラスチックの多くは、常態では固体(液体)ですが、熱や圧力を加えると流動化/液体化、あるいは固体かするという特徴を持っています。これは熱可塑性樹脂などと呼ばれ、射出成型ではこの性質を利用して形を作ります。
熱を加えると流動化する熱可塑性樹脂の場合、製品の型となる金属(金型)の中に、高温かつ高圧で流動的な樹脂を吹き付けます。樹脂が冷えると固まっており、型からはずせば、成型されたプラスチックが出てくるわけです。
一般的には、こうして射出成型で作られたプラスチックなどは、型からはずしてからシルク印刷などデザインを施します。
型にフィルムを挟み込んでから樹脂の射出を行ない、形を作ると同時に金型内でデザインを施してしまうのが「インモールド成型」ということになります。
インモールド成型によるプラスチック製品などの製造工程。金型にフィルムをはさみ、射出成型を行なうことで、フィルムの柄が印刷された製品が作られる
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インモールド成型のメリット
V403SHの新色「クロスベージュ」
インモールド成形のメリットは、なんといっても、フィルムに印刷すればデザインが可能になるため、同じプラスチックや樹脂でも非常に高級感のあるデザインが可能になることです。
現在もっともよく行なわれているのは、金型内にセットするフィルムにアルミ蒸着幕を利用して、メッキ調のプラスチックを作ることです。この方法では、金属のような重厚なつやと光沢を作り出せます。
また、ヘアライン加工のような立体感のあるデザインにすることも可能です(この場合、触れば平面なのはわかりますが)。
携帯電話では、ボーダフォンの「V403SH」にインモールド成型の新色2モデルが追加されると発表されていますが、クロスベージュなどでは、この特徴を生かして布生地のようなデザインが施されており、これまでの携帯電話のデザインとは一線を画すものとなっています。
インモールド成型のメリットは他にもあります。たとえば、成型と同時に樹脂筐体を守るハードコードができる点です。インモールド成型の場合、金型にはさむフィルムを利用するので、このフィルムをコーティングできるわけです。
また、インモールド成型の場合、シルク印刷でデザインを施す場合などをする場合に比べて手間が省ける分、コストダウンが見込める点もメリットの1つです。インモールド成型は、コストを安くしながら、これまでになかった高級感を演出できるのです。
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「V403SH」にインモールド成型の新色2モデル
(大和 哲)
2006/06/27 10:57
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